こんばんは。やや欠け月

 

早速ですが考えてみたいと思います。

 

 

(1)

簡単にいいますと、初期時刻以外の予想される台風またはその台風から変わると予想される温帯低気圧の中心を×印でプロットし、実線で結んで、日時も記入しなさい。ということです。

 

 

まず、12時間後と24時間後の予想位置は図1の予報円から求めることになります。なお、問4(1)で求めたのは24時間後の実況の位置ですので、それをプロットするのではなくて、予想の位置ですので、予報円の中心をプロットします。

 

 

 

36時間後と48時間後は図7・図8(下)の地上の予想図から、Lマーク付近の中心にプロットすればOKです。

 

 

プロットした各予想時刻の中心位置を実線で結んで、日時を入れれば完成です。

 

(2)

36時間後と48時間後の台風(または低気圧)の中心気圧を答えなさい、ということです。

予想図の台風や低気圧の中心気圧の読み取りは、円形等圧線の最も低い(最も内側)の等圧線の値が中心の気圧となります。

 

あとは等圧線が4hPaごとですので図7(下)の36時間後は984hPa、図8(下)の48時間後は20hPaごとの太線の等圧線、980hPaよりさらに1本内側の等圧線を読み取って、976hPaということになります。

 

 

(3)

①図8の台風(または低気圧)の等圧線の形状が図1の初期時刻の時の台風からどんな変化が見られますか、ということです。

 

図1の初期時刻の時の台風は等圧線の形状が同心円状で、中心に向かって次第に密になっていることがわかります。

 

一方、図8の48時間後ではどうなっているか見てみますと、南南西から北北東方向に延びた楕円形に広がっていることがわかります。したがって、

 

「円形等圧線が南南西から北北東方向に延びた楕円形となって広がっている。」(34字)

 

(気象業務支援センター解答例)

「円形の等圧線が南南西から北北東方向を長軸とする楕円形に広がる。」(31字)

 

「長軸とする」という表現は、数学が得意な方でない限り、なかなか思いつかないかもしれませんね。円形から南南西から北北東方向に延びていることが伝わればOKと思います。

 

あと予想図を用いて解答する場合は、時制に注意です。予想ですので「広がった」などの過去形の表現にならないように注意しましょう。

 

②次は、図1と図8とで台風(または低気圧)の等圧線の間隔を比較した特徴ということです。

 

図1についてが①で触れましたので、図8を見てみますと、中心より北側では等圧線の間隔は密になっていますが、中心から南南西方向へ行くにしたがって等圧線の間隔が広がっていることがわかります。気象業務支援センターの解答例では「疎となる」という表現を使っています。「密」の反対語として「疎」ということですが、わからないとしても、南南西方向に等圧線の間隔が広がっていることが伝わればOKと思います。

 

「中心の北側では密だが、南南西側では間隔が広がる。」(24字)

 

(気象業務支援センター解答例)

「中心の北側は密だが、南南西側では疎となる。」(19字)

 

このように、台風は時間が経過するほど、円形の形が崩れているにも関わらず、気圧の変化を見ると、36時間後より48時間後の方が中心気圧が低くなっているというのはどういうことか、次回の問5の後半で考えてみたいと思います。

 

問題の後半は14日23時更新予定です。