こんばんは。

 

早速ですが考えてみたいと思います。

 

(a)

 

 

選択肢は「テーパリングクラウド」と「クラウドクラスター」と二つありますが、図2の赤外画像で九州の西にある雲の形状を見てみますと、大きな雲の塊が写し出されていることがわかります。

 

この「雲の塊」そのまま英訳すると「クラウドクラスター」となります。

 

したがって、(a)に当てはまるのは「クラウドクラスター」ということになります。


一方の「テーパリングクラウド」の雲域は「クラウドクラスター」と同じく、梅雨期に見られますが、形状はにんじん状となります。

 

(「テーパリングクラウド」 気象衛星センターHPより)

 

矢印の先で示されている穂先の部分で、積乱雲が発達して、強雨・突風・雷・降ひょうの激しい現象が起こり、それが風下側へ次第に広がりさらにかなとこ状の巻雲が広がる構成になっています。

 

 

(b)

 

選択肢は「亜熱帯ジェット」と「下層ジェット」とあります。

亜熱帯ジェット気流とは寒帯前線ジェット気流とならんで、対流圏界面付近で吹く強風です。

 

ところが、図3にもあります通り、高度1,500m付近で吹く強風ですので、(b)に当てはまるのは「下層ジェット」ということになります。

 

 

(c)

 

選択肢は「絶対不安定」と「対流不安定」とあります。

 

900hPa~700hPaの気層においてまず、赤い線の気温の鉛直分布を見てみますと、湿潤断熱線に対して傾きが大きい(寝ている)けれども、乾燥断熱線に対しては傾きが小さい(立っている)ことがわかります。この状態はすなわち、「条件付き不安定」であることが言えますのでこの時点で「絶対不安定」ではないことがわかります。

 

さらに、黄色い線の相当温位の鉛直分布も見てみますと、900hPa~700hPaの気層において、高度とともに減少していることがわかります。つまりこの気層の状態は「対流不安定」であることが言えるわけです。

 

いずれのアプローチで考えましても(c)に当てはまるのは「対流不安定」ということになります。

 

よって、正解は⑤ということになります。

 

では。