こんばんは。キラキラ

 

早速ですが考えてみたいと思います。

 

この問題の図、どっかで見たことがあるなと思ったら、やっぱりありました。

 

 

(小倉義光 一般気象学 p155より引用)

 

もう、答えが出ちゃいましたが、どういうことか見てみます。

 

(小倉義光 一般気象学 p154より引用)

 

まず問題にある「晴れた日の正午頃」は大気境界層がどういう状態か、日変化の模式図で見てみますと、図の両端ということになります。簡単にいいますと接地逆転層が解消されている時間帯とも言えると思います。このうちの混合層では文字通り空気がよくかき混ぜられた気層ということで、温位も風速も混合比も混合層内では一定です。したがって混合層の下層にあたる接地層と混合層より上層に着目することになります。

 

(a) 温位

混合層のように空気が上下によくかき混ぜられている気層では高さによらず温位が一定であるということはどういうことかといいますと、気温の鉛直分布でいうところの乾燥断熱減率つまり1km上昇するごとに約10℃ずつ低下している状態であるということを示しているということです。

 

一方、対流圏の気温減率は約6.5℃ずつ低下していると考えますと、乾燥断熱減率よりも気温減率の方が小さい状況ですと、温位は高度が上がるにつれて増加していくことになります。エマグラムを使って実際に確認してみるとわかりやすいかと思います。

 

 

(b) 風速

地表面付近が0で混合層より上層では増加していることから、この鉛直分布が風速ということになります。

 

 

(c) 混合比

混合比とはそもそも、水蒸気の質量/乾燥空気の質量のことです。このことを考えますと、混合層内で水蒸気が凝結しない限りは一定となりますが、それより上層では気温が低下していってますので、凝結しはじめ、水蒸気の質量が減少するため、混合比は減少することになります。

 

よって、解答は①ということになります。

 

では。