こんばんは。お月様

 

早速ですが、残りの問題を考えてみたいと思います。

 

問4(3) 

 

 

まず地点ウの雲頂の気圧を50hPa刻みで答えなさいということです。

 

エマグラムから雲頂高度を求める、と聞くと、定規やデバイダーを使って中立浮力高度を求めなければならないのかと一瞬思ったりしますが、この問題ではその必要はありません。

 

そもそも持ち上げ凝結高度を求めるのに必要な等飽和混合比線が省略されていることもそうですが、地点ウの気層には雲頂高度がすぐにわかる特徴があります。

 

地上付近から500hPaにかけて湿潤な気層が続いていますが、この500hPaを境にこの上は気温と露点温度との差が大きくなり乾燥した気層となっていることがわかります。よってこの境目になっている500hPaが雲頂高度ということになります。

 

 

(4) 

 

 

次は地点ア~ウのエマグラムから雲頂の高い順に並べなさいということです。

 

地点アから見ていきますと、アのエマグラムでは地上から全層にわたって湿潤で、高度400hPaより上まで湿潤であることから雲頂高度は400hPaより上にあることがわかります。

 

地点イでは(2)で見たとおり、湿潤な気層は地上から逆転層の下端の高度920hPa付近まででそれよりも上では乾燥した気層になっています。

 

地点ウは先ほど見たとおり雲頂高度は500hPaですので、したがって雲頂の高い順に並べますとア・ウ・イということになります。

 

(5)

 

 

 

今度は潮岬と松江の雲頂温度を5℃刻みで答えなさいということです。

 

Xが松江、Yが潮岬ですのでそれぞれ読み取りますと、松江は-11℃、5℃刻みなので-10℃となります。一方の潮岬では-49℃くらいなので5℃刻みですと-50℃ということになります。

 

 

(6)

 

 

最後は地点ア~ウのエマグラムは潮岬・名瀬・松江のどれに該当するでしょうか、ということです。

 

問3(1)で12時間予想図から解析した前線と、実際の20日21時の赤外画像とを見比べてみますと、ほぼ予想の通り、名瀬は寒冷前線の後面、潮岬は温暖前線の前面にあると考えられます。

 

この考え方に基づいて赤外画像を見てみますと、名瀬では暗く、雲頂高度は3地点の中で最も低いはずだということがわかります。一方の潮岬では最も白く明るいため雲頂高度は3地点の中で最も高いはずだということがわかります。また松江では潮岬ほど明るくはありませんがある程度の雲頂高度はあると考えられます。改めて作図した予想の前線の位置と見比べてみても前述の考え方に違和感はないようです。

 

したがって、

・温暖前線の前面で雲頂高度の最も高い潮岬はア

・雲頂高度が500hPa付近の松江はウ

・寒冷前線の後面で雲頂高度が920hPa付近で最も低い名瀬はイ

ということになります。

 

では。