わたくし絞りリングのあるレンズが嫌いでした。
あ、絞りリングとは――
絞りの値を変えられるリングがレンズに付いていることをいいます。
なぜ嫌いだったかというと、いまはカメラのダイアルですべての操作ができるのだから、絞りリングがレンズに付いている意味はないし、見た目もモダンじゃないから。
そう思うようになったのは、ぼくがキヤノンユーザだったからでしょう。
キヤノンはいち早くレンズから絞りリングを排除したメーカーで、最新のミラーレスレンズでもその思想を貫いています。
ぼくは絞りリングが嫌いというより、キヤノンの思想に共感していたようです。
そーいえば、キヤノン時代のズームレンズが一本、売り時を逃して棚の奥に残ってました。
APS-C用のレンズですね。
いま見ると、なんかゴテゴテして古くさいけど、これよく使ったなあ。そのせいなのか、そもそも耐久性が低かったのかわかりませんが、たしか2回故障しましたね。
その都度修理に出していたので、まだ動くはず……だけどキヤノンのカメラをもう持ってないので動作確認はできません。
キヤノンのころは「EOS 5D Mark III」と「EOS 7D Mark II」を使っていて、とくにAPS-Cの7DM2は好きでしたね。フルサイズに比べて被写界深度が深くて使いやすいんですよ。
↑2017年3月当時の、わたくしの機材置き場。懐かしい!
なのでソニーにダブルスロットのAPS-C機がないのは不満でございます(FX30はダブルスロットですがスチルメインじゃない)。
なんか話がそれてきましたが、それたついでに、もうちょい脱線します。
わたくしレンズを「カビ」させたことって、いままでに一度もないんですよ。
しかも防湿庫に入れたことないんですよね。
基本、カメラもレンズも、むだに持たない主義なので……いや主義なんていうとカッコつけすぎですな。要はお金がなくて、新機種を買うとき前のを下取りに出して、お財布の負担を軽くしたいんです。
なので「使わない」カメラやレンズって、あんまりないんですよ。
そーなんです。カメラもレンズも「使ってるとカビない」のです。
でもキヤノンのレンズは、使わなくなって数年経ちます。
わたくしの「カビない」記録が止まってしまうでしょうか?
と、ドキドキしながら確認してみたら――
カビてなーい!
なのでまだ使えると思うんだよな。キヤノンのカメラはすべて処分しちゃったので、動作確認できないけど。
オホン。盛大に話がそれました。
閑話休題。
ソニーに変えてからも、レンズに絞りリングがないのが「当たり前」でした。
一番最初に買ったソニーツァイスの24-70mm(いまもノンちゃん用に現役)、そのあと買った24-105mmにも絞りリングはありません。
この2本も、まー、よく使いましたよ。とくに24-105mmなんて、ぼくの仕事内容なら、ほとんどをこれ1本でできちゃうくらいの万能レンズ。
がっ!
最近のソニーさんは、新機種に絞りリングを付けだしたんです。
比較的安価なレンズにも絞りリングが付いている。
いまはメインで使っている20-70mmと50mmにも絞りリングがあります。
最初は「A」マークに合わせて、いままでどおり絞りをカメラで操作してたんですよ。
でも……
ある日、食わず嫌いはダメだろと思いまして、絞りリング使ってみたんです。
すると絞りリングを知らずに触っちゃって、意図しない値になってることがなんどか発生。
じゃあやっぱり絞りリングは「害」なのかというと、そうじゃないんですよ。
じつはカメラの操作ダイアルも知らずに触っちゃうことがあって、いつの間にか絞りの値が変わっているなんてことが、ちょくちょくあります。
ぼくのカメラの持ち方のくせでダイアルを触っちゃうので、なかなか直らない。
なので絞りとシャッタースピードが意図した値になっているかチェックするくせがついてます。
ですがっ!
レンズに絞りリングがあるとテーピングして固定しちゃうという技が使えるのです!
たとえば「F8」で撮ると決めたらリングをテーピングして固定しちゃえばいい。(本当はA以外もレンズでロックできるといいんだけど)
カメラの操作ダイアルはテーピングできない(できないことはないけどやりにくい)ので、レンズに絞りがついていたほうが、視認性もいいしテーピングもできるしで、いいことずくめ。
ということに、いまさらながら気がついたのです!
ヤバっ。
絞りリングが嫌いだったのは、やっぱり「食わず嫌い」でした。
レンズの絞りリング、めっちゃ便利。
最近はすっかり宗旨替えです(苦笑)。
またまた話は変わりますが――
ぼくは50mmのF1.4GMを、罰当たり(?)にも物撮りで使うことが多いです。「F8」くらいで使ったときの解像感たるや鳥肌ものですぜ。
本来ならポートレートなどで使って欲しいレンズなんでしょうけど(汗)。
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こちらの作品も引き続きよろしくお願いします。
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