マン・オブ・スティール | TERUのブログ

TERUのブログ

つれづれに

台風が接近する前の、土曜日のことなんですが、スーパーマンの新作を観に行ってきました。

結論から書くと、大変おいしゅうございました!

マニアックな話になるけど、こんどの監督がザック・スナイダーじゃないですか。ぼく、この監督さんは、微妙なんです。

走るゾンビで有名になった「ドーン・オブ・ザ・デッド」で、新世代の監督が出てきたなあって感心したのが最初。新世代の監督といったって、じつはぼくも同世代なんだけど(笑)。

で、お次の「300 〈スリーハンドレッド〉」で、ものすごく濃くてねちっこい映像と演出にノックアウトされました。こりゃ「本物」だわ。と、またまた感心しちゃったもんです。

でも、「ウォッチメン」を観たら、どう評価していいかわかんなくなっちゃった。そろそろ、彼の濃い演出がバタ臭くなってきたかなあと思わなくもないけど、でも、まあ、好きかな。みたいな。

問題は「エンジェルウォーズ」。この映画が、どうもぼくの趣味と合わなくて、「あれ?」と首をかしげてしまったのです。気に入った監督の作品って、だいたい「おもしろい」と思うもんですが、この人のは、読めないなあと。

しかし!

こういう強烈に自分の世界を持っている監督が、大手スタジオで撮る「大作」モノって、いい具合にアクが抜けて、すばらしい映画になることがあると思うのです。

「マン・オブ・スティール」が、まさにそんな感じ。

シーンの切り替えや順番なんかに、スナイダー監督の演出の冴えが出てるし、なにより映像のトーンがすばらしい。色の濃いところと、モノクローム的なところの使い分けもいい。照明がむちゃくちゃうまいですよ。日本映画で、こんな照明は見たことない。どうして日本には、ああいうすぐれた照明技術がないのだろう……というのは余談ですが、とにかくスナイダー監督の、絵の作り込みが、むちゃくちゃ好きです。

以上はマニアックな話。

ストーリーに目を向けると、ネタバレですいませんが、ロイス・レーンが、いきなりスーパーマンの正体を知っちゃうところが、現代的ですよね。スーパーマンの正体と、その苦悩を知った上で、彼に協力して、そして一緒に戦っちゃう。この演出はすばらしかった。

地球での育ての父は、ケビン・コスナーで、彼もいい味出してたなあ。クリプトン星での、本当のお父さんは、ラッセル・クロウ。これまた、よい味でございました。脇役に名優を使うのは、大作ならではの贅沢だけど、やっぱり、利きますな。名優の味は。

そうそう。ロイス・レーン役は、エイミー・アダムスで、彼女は実年齢が40才なんですよね。こういっちゃ失礼だけど、そろそろ中年? って頃合いのヒロインが、ぼくくらいのお年頃には刺さるんで(笑)、この点も琴線に触れました。

それはそうと、今作のスーパーマンは、街を盛大に破壊しまくります。いや、もちろん壊したくて壊してるわけじゃないけど、敵と戦うのに、街の被害なんか、知ったこっちゃない勢いで壊しまくる。高層ビルが、何棟も倒れちゃうんだから、もー、大変。

男の子はね、こーいうの好きなんです(笑)。

これだけ、盛大に壊されると、やはり映画館の大画面で観るべき作品だと思います。

いやー、楽しかった。大好きです、こういう映画。