ラジニカーント | TERUのブログ

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つれづれに

インドが誇るスーパースター、ラジニカーントさんの最新作『ロボット』が、いよいよDVDになったんで、レンタルショップにチャリンコぶっ飛ばして行って、パッケージの前で厳かに二礼二拍手一礼した後、玉串を奉ってから借りてきました……って、うそばっか。

正)ラジニカーントの最新作『ロボット』がDVDになったので借りた。
誤)二礼二拍手……うんぬん。

さて、冗談はこのくらいにして、さっそく拝見した感想など述べ奉らせていただきます。

あ、その前に。

忘れている方がいるといけないので、ちょこっと説明しますね。日本でも『踊るマハラジャ』で人気が出たインド映画。そのインド映画界でも、スパースターと言われているのが、ラジニカーントさんなんです。お生まれは、1949年だそうですから、御年63歳でいらっしゃる。

ぼくもね、『踊るマハラジャ』で、インド映画のすごさと、ラジニカーントさんをはじめて知ったんですが、なにがすごいって、なんだかわかんないけどすごい! のです。はい。

『ロボット』のDVDのパッケージにも、「ワケがわからないけどおもしろい」なんて書いてあるんだから、たいしたもんですよ。DVDを売りたい人(配給先)が、自ら「ワケがわかんない」って言っちゃうんだから(苦笑)。 

さあ、そーいうわけで、期待に胸を膨らませて観てみました。

そしたら!

驚いちゃった。だって、ちゃんと「ワケがわかる」のですよ(笑)。もう少し正確に言うと、日本人にも理解できるストーリーがあって、もちろん起承転結もある!

その証拠に、あらすじを書けますもんね。

ロボット工学の科学者(ラジニカーント)は、自分ソックリのロボットを作り上げるのです。自分ソックリって……すごいナルシストですな(苦笑)。まあ、それはともかく、研究に没頭するあまり、恋人のサナにふられそうになっちゃうんですけど、なんとか仲を修復して、一安心……と、思ったら、自分が作ったロボットも、サナに恋をしちゃうのです。ありがちー(笑)。そんなこんなでドタバタしてると、悪い科学者に技術を悪用されて、ロボットが暴走して大変なことになっちゃうんですよ。そこで、ラジニカーント演じる科学者と、恋人のサナの2人ががんばって、悪いヤツらを退治して、大団円。ってなお話です。

どーですか。ちゃんと「物語」してるじゃないですか。心の中のどこかで、ワケのわからなさを期待していたところがあったんで、やや拍子抜けですが(苦笑)。

でもね。相変わらず、いきなり歌い出して踊り出すところは、さすがインド映画!

その雰囲気は、洋画のミュージカルとはまったく違います。ミュージカル映画が、その舞台の中で、登場人物たちが歌って踊るわけだけど、インド映画は、いきなりミュージックビデオに変わってしまう感じ。

しかも、ものすごい数のダンサー(←物語には無関係)が、わらわらと、どこかから現れて、主役たちを取り囲みながら、ダンスを披露するのが特徴なのです。物語の流れなんか、完全無視! みたいな。

そーいうところは、今作も健在ですな。しかも、そのミュージックビデオのクオリティーの高いこと、高いこと。日本映画なんて、技術的には完全に負けてますよ。

それにしても、ラジニカーントさん。さすがスターです。ウィキペディアで調べると、素顔はハゲ頭のオッチャンなんだけど、映画では輝いてます。とても63歳には見えませんよ。実際、映画の中の年齢設定は40代でしょうね。カツラと化粧で、かなりお若く見える。(無理しちゃってー)

恋人のサナ役の女優さん(アイシュワリヤー・ラーイ)も調べてみたら、1994年のミス・ワールドなんだそうですよ。世界一美しい女性だったわけですからね。そりゃもう、文句なくお美しくていらっしゃる! いまのご年齢は38歳だそうで、劇中のラジニカーントが40代の雰囲気だから、恋人同士の設定でも違和感なし。

でも、ラジニさん、ホントは63歳なんだよなあ……すごいよなあ。

ひとつだけ残念だったのは、ダンスシーンですな。さすがにお年が出るみたいで、『踊るマハラジャ』で見せたパワーは、もう感じられませんでした。動きがゆったりでございます。

ということで、ストーリーは、それほどワケがわからんこともなく、踊りと歌はなかなかカッコよく、みんな大満足のハッピーエンドですから、インド映画を観たことがないビギナー(?)の方にも、わりとスンナリ受け入れられるんじゃないでしょうか。

インドは、こんなすごい映画を作ってるんだから、日本映画は、もっともっと努力しなきゃいけませんぞ!