コダックが、今年の1月に、連邦倒産法第11章を申請したのは記憶に新しいところですが、経営の再建を急ぐコダックは、スチルカメラ用フィルム、印画紙、店頭プリント端末などのコンシューマー向けの事業と、企業向けのスキャナーやキャプチャーソフトなどの事業も売却するそうです。
フィルム関係はまあ、時代の流れでしょうがないとしても、デジタルイメージングに関する知財の売却についても、引き続き協議を続けているそうですよ。
フィルムだけでなく、デジタルイメージ関連の知財まで売り払うとなると、コダックって、いったいなんの会社になるんでしょう?
原点の中の原点である、映画用のフィルムを作るだけの会社になるんですかね? あとはなんだろう……産業用機器のレンズも作ってたかな、たしか。ほかにも、富士フイルムみたいに、液晶の製造に必要な、特殊なシートとか、産業用の素材を作っているのかも知れないけど、詳しいことは知りません。
なんにせよ、われわれ一般消費者に直接売る製品がコダックから消えてしまうと、事業再建がうまくいっても、名門企業の名が人々の記憶から遠ざかってしまうかもしれませんね。
コニカとミノルタも、フィルムとカメラを止めてしまってから、もう一般消費者向けの製品は作ってなくて、OA機器やプラネタリウムの装置で、その名を聞くだけになっちゃいましたもんね。
会社が倒産してしまっては困りますけど、まったくべつの会社になっちゃうのも、なんだか寂しい話ではありますな。