シンデレラ | TERUのブログ

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つれづれに

ぼくには姪がいるんです。妹の子。彼女にとって、ぼくは正真正銘のおじさんです。いやだー、おじさんはイヤだー。と嘆いてみても、まあ、おじさんなんだからしょうがない(苦笑)。

で、今日はちょいと妹に用事ができたので、姪の面倒を見るハメになりました。といっても、おじさん(いえ、心はお兄さんですが)、子供と長時間遊ぶのは下手なので、一緒に子供向けDVDを見て過ごしました。

が!

意外におもしろいかもー。シンデレラ見ちゃいましたよ。真剣に(笑)。みなさん、覚えてますか? シンデレラ。そう、こんなお話でしたね。

むかしむかし。遠いどこかの国に、シンデレラという女の子がいました。シンデレラは気が弱いのか自己主張がないのか知りませんが、三人のイジワルなお姉さんにこき使われる、かわいそうな女の子でした。そういう子に限って美人だと決まっています。理由は知りませんが、そう決まってるんです。グローバルスタンダードなのです。だから、シンデレラも美人でした。

ある日。その国のお城でパーティーが開かれました。三人のイジワルなお姉さんは、王子さまに見初められて、玉の輿に乗ろうと、ここぞとばかりドレスに身をまとい、お城のパーティーに出かけていきました。もちろん、シンデレラはおうちでお留守番です。お姉さんたちに掃除を命じられたからですが、たとえパーティーに行くことができても、彼女はドレスを持っていませんでした。

するとそこへ、謎のバアさん……失礼。魔法使いのおバアさんがやってきて、シンデレラに魔法をかけました。シンデレラは、とってもきれいなドレスに身をまといました。ところが、お城に行く馬車がありません。魔法使いのおバアさんはカボチャを馬車に変えました。今どきの若い子なら、そんなカッコ悪い車じゃヤダ。外車がいいわ。とか文句を言うところですが、シンデレラは素直な子なので、カボチャの馬車に乗ってお城に行きました。

シンデレラがお城につくと、そこには頭の悪そうな……じゃなくって、とってもカッコいい王子さまがいました。今どき歯がキラリーンと輝いちゃう王子さまって、見てるこっちが恥ずかしくなりますが、本人はぜんぜん平気みたいです。本気で頭が悪そう……ゲホゲホ。失礼。歯を白くするのなんて言ったっけ? ホワイトニング? アパタイト? なんか知りませんが、まあ、そういうのを使っているのでしょう。

王子さまは、シンデレラを一目見て、すっかり夢中になってしまいました。話が長くなるので途中は省略しますが、シンデレラは12時になると魔法が解けてしまうので(魔法使いのおバアさんはケチなのです)、あわてておうちに帰りました。でもそのとき、ガラスの靴を忘れてしまったのです。

理由はわかりませんが、魔法が解けた後も、なぜかガラスの靴はガラスの靴のままでした。おかしいですね。ほかはぜんぶ消えちゃったのに。え? そういうこと言ったらお話が先に進まない? 失礼しました。

では、お話を進めましょう。

王子さまはシンデレラのことが忘れられず、家来に命じて、そのガラスの靴にぴったりの足の女の子を探させました。そんな子、いったい何人いると思ってんだ。とふつうは思いますが、王子さまはバカなので、そんなことは思いませんでした。だいたい、顔を見ればわかるはずですよね。だから、似顔絵を描かせて探した方がいいのにと思いますが、王子さまはバカなので、そんなことは思いつきもしませんでした。いや、もしかしたら王子さまは、足フェチだったのかもしれませんね。ガラスの靴を履いたシンデレラの足しか見てなかったのかも……

まあ、それはともかく。

ところが、奇跡的に、ガラスの靴がぴったりだったのはシンデレラだけでした。こうしてシンデレラは王子さまに再会し、いきなりプロポーズされて結婚しちゃいました。

めでたしめでたし……

では、なかったのです。王子さまは、パーティーで会った女の子に一目惚れしちゃうぐらいですから、とっても浮気者でした。パーティーを開くたびに、愛人を作り、その愛人にお金をどんどんあげちゃいました。王さまが死んで、王子さまが王さまになると、いよいよ事態は悪化し、国の財政は傾いてしまいました。

怒った国民は革命を起こしました。王さまとシンデレラはお城から追い出されてしまったのです。ああ、かわいそうなシンデレラ。でも、そのおかげでシンデレラの国には、民主主義が確立し、国民は自由と平等を手に入れました。ばんざーい。魔法使いのおバアさんの本当の目的は、国民の幸せだったのです。

めでたしめでたし……

って、ぜんぜん違う! うーむ。やっぱり、ぼくに子守は無理かも(涙)。