いつも刺激をいただいている、里親Dさんからのリブログです。

 


 

 

私は「こうのとりのゆりかご」については、

皆さんと同様にテレビ・ネットで見かけるくらいの情報くらいしか知らないのですが。

(あ、あと元看護部長さんの講演?講義?をお聞きする機会がありました。)

 

 

なぜ、慈恵病院や特別養子縁組団体がまずは相談を・・・となっているのか。

私は中の人ではないので、あくまでも推測です。

 

 

 

<私の勝手な推測です>

事 前 相 談:

特別養子縁組の仕組みに乗り、別の家庭へ養子となる。

 

「ゆ り か ご」:

児童相談所の保護下におかれ、18歳まで施設で育つ可能性がある。

18歳(あるいは20歳・22歳)になったら、自立を迫られる。

 

 

 

 

出産前に相談することで、母体を心身ともに保護することができます。

場合によっては、団体が所有する寮に住むことで生活環境を整えることができます。

この場合の生活環境というのは、単なる居場所だけでなくて

食生活や生活リズムを整えて、より健康的な胎内環境を整えるということ。

母体が保護されることで

お腹の赤ちゃんがより健康的な環境で成長することを意味します。

 

団体を頼らざるを得ない妊婦さんにとって、

その人の生活環境が、DVがあったり貧困で食事も満足に取れないかもしれない。

働いている妊婦さんでも、非正規雇用など不安定な働き方で

お腹が張っていても休めない・・・ということもあるかもしれない。

若年や学生ゆえに、周囲の目が気になるということもあるかもしれない。

ストレス=妊娠中のトラブル・分娩のトラブルに直結するかはわかりませんが、

ストレスは少ないほうが良いですよね。

 

 

事前に相談することで、出産後の生活をじっくり考える時間がとれる・・・かもしれない。

妊婦さんによっては、自分で育てるのか託す(手放す)のか、

赤ちゃんとじっくり向き合う時間が取れていない人もいるかもしれない。

時間が無いわけではないけれど、きちんと向き合えていないのかもしれない。

団体さんと話し合う中で、自分の中の本心が見えてくるかもしれません。

 

事前に相談することで、より安全な環境で出産することができます。

事前に赤ちゃんの健康状態を推測することができます。

産まれてすぐに、医療を必要とする赤ちゃんもいます。

事前にわかっていることで、母子ともに命の危険を減らすことができます。

表に出にくいだけで、出産で出血多量で死亡する人もいるのです。

 

事前に、養子に出すと意思決定ができていれば、

早ければ生後1週間から、養親さんの下で育つことができます。

マンツーマンで、赤ちゃんが泣いたタイミングで抱っこしてもらえます。

「縁組を希望します」という実親さんの意思が明確なので

家庭裁判所の審判もスムーズに進み、赤ちゃんも実子扱いとなります。

 

 

 

 

 

「こうのとりのゆりかご」に赤ちゃんを託した後、どうなるでしょうか?

産みの親御さんが、どこの誰なのかわかりません。

産んだ立場であれば、身元がバレなくて済むから、まずはひと安心なのはわかります。

無かったことにしたい。そう思うかもしれません。

お声かけがあるとしても、ダッシュで逃げる人を羽交い絞めにすることは無い・・・と思います。

 

でも、赤ちゃんはどうなるでしょうか?

産んだ人の明確な意思表示がないまま、「ゆりかご」におかれたら。

 

 

 

<ここからは私の妄想です。>

 

どこの誰が産んだ赤ちゃんなのか、わかりません。

産んだ親御さんの明確な意思表明がありません。

明確な意思表明というのは、

「赤ちゃんは要りません。養子縁組にしてください。」なのか

「今、いろいろ大変なので、ほんの少しの間だけ預かってください。」なのか

「数ヵ月後、数年後に迎えに行きます。」なのか

慈恵病院さんとしては、わかりようがありません。

それでも、赤ちゃんのお世話は誰かがしなければなりません。

数日は慈恵病院で、お世話をしてもらえるでしょう。

 

その後、赤ちゃんはどうなるでしょうか?

赤ちゃんは児童相談所の保護下におかれるでしょう。

熊本市が愛知方式を採用しているかは知りません。

愛知方式が採用されていれば、養親希望者に一時保護という名目で、委託されるでしょう。

うまくいけば同じお宅で、一時保護→正式に養育里親→一定期間を経て養子縁組。

でも、赤ちゃんの名前は「クマモトイチロウ クマモトハナコ」などのように、

自治体が命名することになっているそうです。

養子縁組成立後に改名はできるそうですが、

個人的には途中で名前を変えるのは好ましくないと思っています。

名前の「音」は残して、漢字を当てなおすぐらいが許容範囲でしょうか。

 

愛知方式が採用されていればベストではありますが、

児童相談所の方針は、「家族の再統合」が最優先。

名前を告げずに赤ちゃんを置いていった産みの親御さんが、

1週間後・1ヵ月後・半年後・1年後に名乗り出てくるかもしれない。

ここから先は、担当児童福祉司の考えによるところも大きいそうです。

あとは自治体がどれだけの種別・対応能力のある里親さんを確保しているかによります。

 

愛知方式が採用されていない自治体であれば、

第一選択は乳児院。

あるいは一時保護をしてくれる養育里親さん。

よくてファミリーホームで一時保護。

乳児院は法律上は6歳までいられますが、

対象は発達に課題があったり、次の受け入れ先が決まらないこども。

ほとんどの子どもたちは3歳前後で措置変更になります。

 

ファミリーホームは措置変更リスクはありませんが、養子縁組を希望している方ばかりではありません。

一時保護の里親さんは、あくまでも一時保護です。数週間あるいは数ヶ月単位のスパンでしか受けてくれません。

長期預かりになるなら、他の施設・里親さんが検討されます。

「養子縁組?・・・うちではしません。」そう考える養育里親さんもいます。

以前にも書きましたが、里親さんにもいろんな方がいらっしゃるんです。

 

 

  • 「養子縁組は希望しません」と明言する人でも、乳幼児を希望する(人が多いらしい)。 

     ・・・こどものことを本当に考えるのならば、乳幼児は行く先が不明瞭だからこそ、

     いざとなったら縁組可能な里親さんの方が好ましいと思います。

     もちろん、自宅復帰や措置解除になる可能性も、無きにしも非ず。 

 

 

 

自治体の養子縁組は発達の見極め後になることも多いそうです。

理由は、後から障害がわかった際にトラブルになるのを回避するとか、

いろいろいわれているようですが、私は中の人ではないので知りません。

「○○障害があるかもしれません」

そういわれていた乳幼児さんを縁組された方Aさんも知っています。

Aさんも迷いがまったく無かったわけではないそうですが、

「ひと目会ったら、障害リスクなんでどうでも良くなった」そうです。

結果として、そのお子さんは今のところ正常発達だそうです。

噂話レベルですが、

「○○障害の可能性が・・・」と打診すると、縁組希望の方でも尻込みすることが・・・。

結果として、こどもは施設での生活か、

「養子にはしないけど、里親としてなら」という養育里親さんの下に行くことも。

 

 

ある程度の成長発達の後に、

「親御さんが名乗り出ないし、養育里親/養子縁組に切り替えるか」となった場合、

こどもにとっては、生活している場(施設だったり、ファミリーホームだったり)が「家」。

 

そこから離されるとなったら、そりゃぁ試し行動というか、

新しい環境になじむのは時間がかかりますよね。

こどもも大変だし、受け入れる里親/養親候補者も大変です。

 

うまいこと、養子縁組を希望する里親さんに措置されれば。

でも、「いつ実親さんが名乗り出るか、わかりません。再統合に向かう可能性はゼロではありません」

そんな風に、釘を刺されるかもしれません。

一定の養育期間を経て、家庭裁判所に養子縁組の審判を受けるとしたら。

 

今度は家庭裁判所の判断で、可否が分かれます。

家庭裁判所の呼び出しに応じない実親さんもいるそうです。

(もちろん、実親さんがどこにいるかわからないというケースも)

その態度をどう捉えるのかは、裁判官しだいです。

①「明確な意思が無い」から保留になるのか、

②「こどもの進退に、誠意がない」とされて縁組が認められるのか。

これまで、見聞きしたケースだと①になることが多いような気がします。

もちろん、スムーズに縁組が成立したという話も耳にしました。

それでも、児童相談所が絡むと、

民間団体のように「生後1週間から一緒に生活しています」というケースはレアです。

 

 

 

学齢期になったら、さらにハードルがあがります。

学校でのお友達ができたり、それまでに実親という人が現れるかもしれません。

現れたとしても、家庭引き取りに向かうかどうかは、また別の話。

 

こうして、子どもの成長発達や担当児童福祉司の考えだったり、

その自治体の方針によって大きく変わります。

いろんな要素が複雑に組み合わさって、その結果。

「赤ちゃんは満期まで施設(あるいは社会的養護下)で育ちました。」

こうなるリスクがあるということです。

 

「ゆりかご」を考える人は、そのあたりの違いを理解されていないのかもしれません。

 

<妄想ここまで>

 

施設養育がすべて問題だとまでは思っていません。

里親・縁組になったからといって、万全ではない。

育てにくさから、里親さんがギブアップして、施設に戻った。

そんな話も聞いたことがあります。

 

一律に「施設養育は気の毒」としてしまうと、

今現在、施設にいるあの子達を否定するような気がしてしまいます。

 

あの子達の存在を否定するのではなくて、

「誰が、どういう理由で、あの子達を施設に留め置いているのか」

決定した周囲の大人の判断プロセスが、明らかにされることは、まずありません。

知らされるのは結論だけ。(私が知る必要は無いのだけどね・・・)

 

そして当の子ども自身にも開示されにくい。(そもそも知る権利があると、知らないから開示請求もしない)

当のこどもの、意思表明権・自己決定権が守られにくいというのが、

問題のような気がします。

 

もちろん、良かれと思って・・・の結果だと思いますが、

ともすれば、行政判断というのは、リスクを最小限にするため及び腰になりがち。

明確な理由もなく「愛知方式を採用しない」としている、私の住む自治体は

やっぱり里親委託率も低いのです。(施設養育が多い)

 

ネット上のうわさでは、

慈恵病院のある自治体では、乳児院がパンパンだとか。

全国から対象者が集まっているのに、受け入れるのは熊本。

その地域の税金が投入されることになるわけですから、

自治体が良い顔をしないのも納得です。

 

そんな話を聞いたら、各地の自治体もわざわざ設置したいと思わないだろうし、

この事業に否定的な一般の方からの非難で炎上するのは目に見えています。

 

結果として、推進するなら特別養子縁組・・・となるのでしょうね。

子どもの身分保障にもなりますし、嫌な言い方をすると自治体予算も抑えられます。

 

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

あくまでも、私の妄想を書き連ねました。

事実誤認がありましたら、お知らせください。訂正いたします。