先日、約1年ぶりに釜石を訪問しました。
まずは今回の目玉である釜石漁業用海岸局(JFT)から。
昨年も投稿しました通り、この無線局はかの震災時に県外の漁業無線局や海上保安庁と連絡を取り、人命救助や災害状況の連絡で大活躍した無線局です。
今回は事前にダメ元で見学可否を問合せたところ、何とご快諾頂きました。
以下、見学の様子をご紹介致します。
なお、今回の投稿については釜石漁業用海岸局様(以下JFT)のご許可を頂いております。
局舎入口の様子。(この写真だけは昨年4月のものです。今回撮り忘れました…)
玄関の様子。この階段を上がって2階へ。
<通信室>
2階の通信室の様子。ちょうど局員さんが放送を行なっている最中でした。
「各局、各局、こちらはかまいしぎょぎょう…」いつも自分の受信機で聴いているこのアナウンスを生で聴けるとは…。
感動ものです(笑)
総務省が公開しているJFTの割り当て周波数です。
今や扱う漁業無線局も少なくなった電信(A1A/モールス)通信もJFTでは健在。
局員さん全てが電信通信を行なえるとのことです。
通信卓の様子。J社製の無線機がメインですね。
ハイモンドの電鍵、ケンプロのエレキーなども置いてありました。
こちらは27MHz帯の通信卓。リモートで別の送信所からも送信しているとのこと。
F社製の無線機でしょうか。
ピンク色のマグネットのエリア(アフリカ、オーストラリア)まで漁船が漁に行き、その漁船と無線でやり取りしているとのこと。
短波とは言え、こんなに遠くまで電波が届くものかと改めて感心。
<送信機室>
1階に移動し、JFTの心臓部である送信機室へ。
JFT局長の東谷(あずまや)さんが送信機の内部も含め、とても丁寧にご説明して下さいました。
送信機室には、現在使用設備の他に使用済みの旧設備も置かれていました。
送信機は年季が入ったものもありますが、古さは感じられず、とても綺麗に大切に扱われている印象を受けました。
既にメーカでも修理できない部分や入手困難な部品等もあり、メンテナンスや修理に苦労してそうです。
以下3枚の写真は旧送信機です。
旧送信機は電信(A1A/モールス)専用で、終段管、アナログメータ、表示ランプ、バリコン、コイル…等々…今となっては懐かしさを感じる部品もあります。
最後に、今回ご説明をして下さったJFT局長の東谷(あずまや)さんです。
今回はお忙しいところご対応下さいまして有難うございました。改めて御礼申し上げます。
以上、JFT見学の様子でした。
通信室、送信機室など色々な機器を見学させて頂きましたが、これらの機器と共にJFTの建屋自体がかの震災に耐え、現在も無線局として稼働し続けていることはすごいことだと思います。
海の安全を守る無線局としてこれからも末永くご活躍頂きたいものです。
~以下次号~