読書週間が始まりましたね。

最近読んだ本の中から、好きな本をご紹介します。

まずは…

直木賞受賞作品
荻原浩さんの
「海の見える理髪店」(集英社)


父と子、母と娘、夫婦…
想っていても言葉に出して伝えられない、伝えられなかったことへの後悔…
家族への想いが詰まった短編集です。

それぞれ読み終わったあと、
じわ〜っと心の中に染入ってくるものがあります。

本のタイトルにもなっている
「海の見える理髪店」
海の近くの理髪店の店主の話が、
時の流れを緩やかに映し出し、
最後はホロリとしてこみ上げてくるものがあります。

伝わってくるのは、父と子の深い絆。
とても切ない物語。

どの物語も、家族間の繊細な心の内が、見事に描かれている作品です。

短編だけれど、映画を一つ見終わったときのような、読み応えと余韻が残りました。