昨日、聖心女子大学で元国連難民高等弁務官緒方貞子さんの追悼ミサが、聖心女子大学学長髙祖敏明神父様と、上智大学名誉教授ドナル・ドイル神父様の司式で行われました。
緒方貞子さんは、聖心女子大学の最初の卒業生(1回生)で、同窓会の初代会長も務められました。
ミサには、緒方さんと共に大学で学ばれた方、生前ご交誼のあった方、緒方先生の下で学ばれた方、同じ志をもって現在活動されている方等、とても多くの方が参列されていました。
髙祖学長、ドナル・ドイル神父、青木怜子教授、シスター宇野美惠子、シスター鈴木秀子からは、緒方さんの学生時代、その後の研究、功績について、エピソードを交えたお話を聴くことができました。
緒方さんは、危険な紛争地域などにも赴き、現場で難民の救済に当たりました。
その際、現場を実際に見ることで、本当に必要なことは何か、どのような支援がよいのかということを考え、経験に基づいた直観力を働かせ、現場の人たちと連帯感をもって行動されました。
「支援はこうでなければいけない」「難民の定義は~だから、それに従うべき」などという考えを一切持たず、その場で柔軟な判断をし、根気よく交渉を続けました。
「お金がない」「食べ物がない」「医療が足りない」「人が足りない」という中で、「ないことだけを考えるのではなく、今あるもの、今出来ることから考えるように」ということをおっしゃっていたそうです。
その場しのぎの援助だけではなく、難民が人間として生きていくために必要な教育や生活手段を身につけるところまで支援する。それが真の支援なのです。
緒方さんの追悼ミサは、緒方さんの功績をふり返り、真の社会貢献について考える機会にもなりました。
聖心ファミリーの一期一会。
緒方貞子さんがくださったこの機会に 心より感謝。
なお、聖心女子大学では緒方貞子さんの追悼展示を行っています。
詳しくは大学のホームページをご覧ください。
https://www.u-sacred-heart.ac.jp/event/20191121/2341/