我が事務所に来てくれている、身長が190cmもある、のんびりおっとりの研修生に聞いた。

「今のアイドルって誰なんだ?

と聞くと、

AKB48です。」

と言う。


 私たちの時代のアイドルといえば、今も現役で活躍中の吉永小百合や山口百恵だった。まったく初めて聞く名前に驚き、思わず

「何それ?!

と言うと、
「秋葉原発祥の、歌って踊れる、48人のグループです。」

と教えてくれた。


 私の感覚だと、そんなに大人数の集団がアイドルなのか?と思う。3人くらいまでならまだ分かるが、ちょっと理解し難い。


 それにしても、世の中はこの頃なんだかのんびりしない。新聞や雑誌には、毎日のように「癒し」や「健康と医療」などの言葉が躍っている。こういう記事が読者を惹きつけるのも、社会にのんびり感が無くなったからだろうか?


 大人数の魅力的なアイドルグループが、ステージいっぱいに元気なパフォーマンスを繰り広げるのは見ていて大いに楽しく、また、若者のエネルギーになる。だが、ぎゅうぎゅうに詰まってしまった社会はいただけない。