以前、大好きな本として挙げていた
『アルケミスト』(パウロ・コエーリョ)。
- アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)/パウロ コエーリョ
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世界的にも広く読まれている本で、
日本でも発行されてから17年以上経っているので
すでに読んだ方も多いかもしれません。
スピリチュアル的な要素が強い本ですが、
私は素直に読めました。
羊飼いの少年が旅をしながら、
さまざまな出会いと別れを通して、
多くの経験と知恵を得ていく物語です。
(『遠い太鼓』といい、最近旅本が続きますね)
「自分の内なる声を信じる」
というのは、とても大事だとわかりつつ、
見逃してしまうことは多いことです。
旅する少年の物語は、
時にハッとさせられます。
「自分をしばっているのは自分だけだった」
「何かを強く望めば
宇宙の全てが協力して
実現するように助けてくれる」
「前兆に従うこと」
(※「」内は本文より抜粋です)
読後は、なんとなくピュアな気持ちになれる本。
自分の内なる声を大切にし、
前兆を大事にして、
こころから人生を楽しみたいと思いが湧いてきます。
そうえいば、作家の村上春樹氏のインタビュー集に
こんな興味深いことが載っていました。
彼が小説を書き始めた理由です。
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29歳の4月の初めに、
神宮球場の外野席で野球を見ているときに、
唐突に小説を書きたくなったという体験。
天から何かが降ってきたあの感覚は、
今でも手の中にはっきりと残っています。
それまで、そんなこと考えもしなかったのに、
ある日の午後、ヤクルト=広島戦を見ているうちに、
本当に空から羽根が降ってくるみたいに
「書きたい」と強く思ったんです。
(中略)
エピファニーというか啓示というか、
そういうのは、
誰の人生にも一回ぐらい起こるんじゃないかな、
よくわからないけど。
ただ場合によって、
人によっては見過ごしちゃうのかもしれない。
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『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(村上春樹)
『アルケミスト』は
夏の読書にも、
秋の夜長の読書にも、
自分を信じたくなったとき、
何も考えずに、読みモノが読みたいとき、
おススメしたい一冊です。
- アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)/パウロ コエーリョ
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- 夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです/村上 春樹
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