前回に引き続き、出版甲子園の話より。
準グランプリに輝いた学生は、テレビ局のアナウンサー試験で最終選考まで残った実績を持っていた。しかし、今回のコンテストにせよ、就職試験にせよ、あと1歩のところで、惜しい結果となっているのはもったいない。
彼のプレゼンを聞いたときに、瞬時に「素人ではない」と察した。
その真相を確かめるのには、彼に直接聞くしかない!
休憩時間に彼を捕まえ話を聞くと、予想通りの答えが返ってきた。
「実は、芸人なんです」
やっぱりそうか…話のネタのつかみ方とプレゼンに感じたエンタメ性の構成と。
直感で感じたことは、ズバリ的中していたのだった。
プレゼンの評価は高かったものの、核心へつくときに「出版化は放送局の内定をもらってから」といったような審査員の厳しいコメントが返されていた。
学生は留年したことも赤裸々に話していたが、審査員はそこで評価を落としたような空気を会場にもたらした。
留年したら放送局のアナウンサーになれない!?
そんなの嘘だ!
だって、知り合いに留年して某放送局へ入社したアナウンサーがいるもの!
話は自分が学生だった頃にさかのぼる。
学園祭実行委員会とバイトに明け暮れた日々。バイトは古淵にある「ナムコワンダーパーク」で行っていたこともあって、ゲームやエンタメ好きな自分にとっては、居心地の良い場所でもあった。
そのバイト先に「ケンタッキーダービー」というゲームがあった。複数人が同時に遊べるゲームで、優勝した人にはプレゼントがもらえるというものだった。
ボールを転がし点数を稼いで競走馬を走らせるゲームを遊ぶ1人1人の目の前には色と模様が違う馬が担わされる。はじめは、1番、2番…といった感じで番号を呼んでいたけれど、次第にお兄さん、お姉さん…とプレイヤーを指し、だんだんトウカイテイオー、オグリキャップ…といって競走馬の名前を連呼するようになっていった。
ところがお客さんから「競馬好きなの?」と言われて、ハッとした。競走馬の名前は知っていたけれど、競馬場へは行ったことがない…。
次第に競馬場へ行くようになり、バイトにものめりこみ、だんだんと欲が出てきた。
「本物の競馬実況がしてみたい」
出会ったのが「レースアナウンサー養成講座」だった。
現在のラジオNIKKEI、かつての短波に私は半年間通った。
結果は実況アナウンサーになれなかったけれど、たくさんの人と出会いそして、今でも交流を持っている。
同期のなかには留年したけれど、放送局アナウンサーになったのがいる。ここでは詳しいことを割愛するけれど、彼の頑張りは少なくとも自分にはまねできないなというほどのオーラを放っていた。
話は昨日のことに戻すけれど、この講座を通じて知り合った5期(私は1期)の船山陽司アナウンサーに久々に会った。現役アナウンサーとしての話やこれからアナウンサーを目指す学生たちに向けてのメッセージなどを取材してきた。
私たちが通った「レースアナウンサー養成講座」は来年4月からも新たに開講するとのこと。受講生の募集も、そろそろ始まるらしいので、興味ある方は直接、ラジオNIKKEIまで問い合わせてほしいと思う。アナウンサーを目指す学生だけでなく、番組を持ちたいといった夢を現実のものにしたいと願う社会人にもオススメしたい講座だと私は考えている。