私がかゆみとさよならするまでの話 part4
(前からの続きです)
ステロイドをやめたら、ステロイドを塗っていた場所が、リバウンドでズルムケ状態になってしまいました。
仕事中も、体液がタラタラと流れ、脚の裏を伝って、落ちていくのが感じられました。
下着は毎日のように使い捨て。
いろんな洗剤を試してみましたが、血のにおいは消せませんでした。
接骨院の患者さんにも、迷惑をおかけしたと思います。ごめんなさい。
体液が乾いてくると、パリパリに皮膚がつっぱって動けません。
この時期に苦労したのが、車の乗り降りでした。
どうしても体が曲がるので、皮膚が裂けてしまいます。
「いてて、いてて」と言って、車に乗り降りしていました。
家族は「だいじょうぶ?」と心配してくれました。
肌の状態が落ち着くのには、何カ月もかかりました。
体液が流れるということはなくなったのですが、今度は逆に皮膚が分厚く、固くなっていきました。
ものすごいスピードで、皮膚が生成されている感じがしました。
象には失礼ですが、まるで象の皮膚のような感じでした。
痛みは減ったものの、かゆみは相変わらずでした。
皮膚が固くても、かくと傷ができるのは同じです。
いつの間にか、かき傷ができ、いつもかさぶたが絶えたことがありませんでした。
この間、さまざまな保湿剤やオイル、せっけんやピーリング剤を使ってみました。
でも、効果のあるもの、使い続けられるものにめぐり合うことができませんでした。
そのうちに、今度は、皮膚が細かいウロコのようになってポロポロとはがれ落ちだしました。
落屑(らくせつ)というそうですが、家中にバラまいてしまって、家族に迷惑をかけました。
じんましんも出やすくなっていて、肉とかイカなどを食べるとてきめんでした。
ビールを飲むと、かゆみや湿疹が悪化するので、ビールも我慢しなければならなくなりました。
でも、アレルギー検査には、何も出ないので、アレルゲンが何なのかさっぱりわかりませんでした。
何を食べたら、かゆくなるのかわからないので、食べ物にはものすごく神経質になりました。
家内にも、食事ですごく気を使わせました。(ごめんね)
アレルゲンもわからず、薬も効かず、いいと言われることをいろいろ試してもダメで、悪化の一途でした。
発症から6年目ぐらいからは、下半身が赤く腫れだし、ひざが普通には曲がらなくなりました。
ひざを深く曲げると、皮膚が食い込んで、裂けてしまうのです。
ものすごいかゆみで夜も眠れず、もうろうとした日々を送りました。
少しウトウトすることもありましたが、家族によると、眠りながらも、体をかいていたようです。
「このまま眠れないと、死んでしまう。」
冗談でなく、真剣にそんな予感がしました。
to be continued.