『認知症ケアの倫理』第24回読書会レポート④ | 寺田真理子オフィシャルブログ

『認知症ケアの倫理』第24回読書会レポート④

2023年9月14日(木)に開催した『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』の第24回読書会のレポートをお届けしています。

 

第24回読書会レポート①はこちらをご覧ください。

第24回読書会レポート②はこちらをご覧ください。

第24回読書会レポート③はこちらをご覧ください。

 

 

「ヘルパーとして行くと、相手が生活保護を受けていて、お金がないことがある。エアコンをつける、つけないで言い合いになる。『命とどっちが大事なの』と言っても『お金がないから』『扇風機で十分』と言う。部屋の温度がこうですよ、等と客観的にわかるようにしたら良いだろうか」

 

「ある講演会で通訳が2人いて、講演会の前に講師と打ち合わせをしていた。通訳としては話の内容の原稿等が欲しいのだが、情報が出ていなかった。1人は『それがないと困ります』と理路整然とした調子で要求していたが、講師は『思いついたことを話すんで』という感じで、何も情報が得られなかった。もう1人が『でも先生、それじゃわたしらも商売にならんのですわ』と言うと、そこから話が弾んで講演内容の情報も得られた」

 

「脳梗塞で老人保健施設に入院した人が、ちょっと食べなくなったくらいで胃ろうにするかと言われ、家族に打診の連絡があった。どうして本人に訊かないのだろうか。病院では忙しくて食べられないから仕方ないと家族は了解したらしいが、どうして訊かなかったのだろう。介護施設であれば、食べなくなったらどうするかといった書面での確認が入居の際にあるはずだ」

 

「認知症があっても関わっている人たちが連携して人生会議をすることになっている。その人なしに決める事はありえない。丹野智文さんも、自分を省かれるのが一番嫌だと言っていた。法律がないのがおかしい。本人がないがしろにされるのはおかしい」

(注:2023年6月に認知症基本法が成立し、認知症の人の意思決定支援と権利利益の保護が謳われています。)

 

「現実には本人はかなり省かれているのではないか」

 

「病院だとないがしろにしがちなのかもしれない。はっきりわかる人に話をする」

 

ブリコラージュの新連載もご紹介しました。

 

 

 

今回は143ページまで読み進めました。次回は143ページの「2.実践パターン」から読んでいきます。次回は10月12日(木)の開催です。

 

【ブリコラージュ連載中】

 

 

 

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会場:オンライン

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