第4回読書会レポート① | 寺田真理子オフィシャルブログ

第4回読書会レポート①

昨夜は『リーダーのためのパーソンセンタードケア』第4回読書会でした。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。以下にレポートをお届けいたします。

 

 

今回は29ページの「優先順位を明確にする」から読んでいきました。

 

30ページに「可能であれば、認知症がある人に採用プロセスに関わってもらうとよいでしょう」とあります。実際に現場で採用プロセスに認知症がある人がどの程度関われるのかについてお話を伺いました。

 

参加者の方によると、応募者に利用者と接してもらうことがあるそうです。その際の反応を見ていると応募者がこの仕事に向いているかどうかがわかるということです。たとえば、応募者がどんな言葉を使うかです。やりとりがちぐはぐなときに「違いますよね」と言ってしまう人がいる一方で、相手の言葉をきちんと受け止めて、その意図を探る人がいます。ピシッと拒絶して言葉を突きつける人ではなく、相手の言葉を受け止められる人がやはり向いています。相手の言うことを聞こうとしているのか、それともまったく聞く気がないのかは、経験の有無にかかわらず見えてくるということでした。

 

31ページには「経験のないスタッフを採用することが、悪い習慣の身についていないスタッフを確実に採用する最善の方法」とあります。これについても、自分の経験から物差しを当てはめてしまうのが困るという意見が出ました。なまじ経験があるだけに、それが唯一絶対と信じて言い切ってしまい、違うアプローチをとる人を排除してしまうのです。そういう人は、他の人の可能性をつぶしてしまいます。経験の浅い人の中には「それはちょっと」と思うことをしてしまう人もいますが、経験が浅いからこそ面白い発想が生まれることもあります。その可能性をつぶしてしまうのです。むしろ経験がない人の方が、こちらも一緒に考えていけるのです。