今年初の更新。最後の更新が去年の11月と知り、時の移りゆく速さを実感。

 

久々の更新ですが、私の通う大学はなぜか春セメスターの開始が早く(1月最初の週から)、前セメスターと違い、10時間の教授との仕事が20時間に増え、複数の教授とリサーチ(研究)の仕事する一方、授業3つがっつり取っているだけに、あり得ない忙しさです。

 

というわけで、春休み(Spring Break)が始まり時間に余裕ができたので、春セメスターについて。授業はいつも通り3つで、

 

1.Policy Study:アメリカの教育政策に関する授業

必修なので、前セメスターから継続してあります。前セメスターと違い、このセメスターでは、Research Proposalと呼ばれる、自分の研究するテーマ、研究方法、トピックを書いた提案書?みたいな形でデザインした企画書みたいなことを書く作業をさせられてます。

 

2.Psychometric Methods:学力テスト理論についての授業

 

このブログで再三再四話しているPsychometrics(学力テストのデータ分析理論のことで、統計学の理論を学力テストなどに応用した分野)についての授業で、前のセメスターもIntroduction to Educational MessurementというPsychometricsの基礎を学ぶ授業取りましたが、レベルが上がっているだけに、毎週のReading Assignmentと呼ばれる読んでおく宿題の内容が難しくなっています。

 

3.Multiple regression;統計学の授業

 

久々の統計学の授業。日本語では回帰分析!?なる怪しい日本語になるMultiple Regressionを学ぶ授業。この授業、通常約4ヶ月の授業とは異なり、二ヶ月の短期集中で行うスケジュールになっていたため、先週まで死にそうなスケジュールだった要因はまさにこれ(二ヶ月で終わるため、一週間の宿題の量が倍だった)。

 

この3つに加え、博士課程の院生は教授とのリサーチの助手なる仕事をこなさないといけません(このおかげで、学費が免除で、生活費が補充されているので)。前のセメスターは10時間で済みましたが、今セメスターから20時間になったので、忙しさが増しました・・・。

 

10時間は自分のアドバイサーのリサーチ。そして、もう10時間はアドバイザー以外の教授との仕事です。今日はその内の一つ、自分のアドバイザーの以外の教授とのリサーチについて。

 

<Research Assistantship(RA)>

 

私の通う大学では、RAの20時間の内、10時間はアドバイザー以外の教授(又は先輩博士課程の院生)と行う決まりになっています。大学側が、博士課程の生徒に様々な経験を積ますため、ということで、前のセメスターが終わった時点で、メールで、リサーチのリストが送られてきました。

 

リストには、研究テーマ、行っている教授(又は院生)、研究内容、そこで得られる経験やスキルなどなど。数値を使ったデータ分析の専門である私の場合、その強みを活かせるリサーチを・・・と思ってたら、大部分の研究が統計学上のデータ分析のスキルを必要としない研究ばかりで、選ぶ選択肢がま~少なかった所、台湾人の助教授が丁度テーマも近く、統計学のスキルを持った生徒を探していたため、マッチングがばっちりで、直ぐにこの先生との研究に決まりました。

 

大学側からは、冬休みの間に働きたいリサーチを選び、面談を行っておくこと。そして、働きたいリサーチが決まれば、アドバイザーの教授に報告し、アドバイザーから了承を受けておくこと。そして、了承を受けた上で、Academic Coordinatorの人に自分が働くリサーチの連絡を取ること・・・ということでした。

 

というわけで、2017年度入学の博士課程の生徒で、統計学上のリサーチ経験のある生徒があまりいないため、他の院生とかぶることなくすんなり決まり、この春セメスターはこの台湾人教授と10時間仕事しています。

 

<RAのメリットとは?>

 

大学側がRAを与える、生徒へのメリットは(学費免除、生活費補充以外では)リサーチの経験を得られる、ということが挙げられます。

 

かるくふれた、アドバイザー以外の教授、又は先輩院生のリサーチの補助、というのがミソで、博士課程の院生だからといって、皆リサーチの経験がバリバリあるか?というと、そうでもありません。人によってマチマチで、私のように学力テストのデータ分析をし、学区(School District)のリサーチオフィスでデータ分析等をした、という(自分で言うのもなんですが)いきなり即戦力となるような生徒もいれば、研究経験がほとんどない生徒もいます(例:同期入学で、地元学校の先生だった、という院生が3人いますが、三人とも教師経験はありますが、アカデミックな研究経験はほぼありません)。

 

そういった研究経験がほとんどない生徒の場合、いきなりアドバイザーでもない教授との研究よりは、先輩院生の下で実用的な研究経験(例:簡単なデータ分析、リサーチテーマの論文を読んで特定の情報収集など)を積む方がプラスになることもあり、大学側が意図的に10時間のRAの選択肢を(教授だけでなく3−4年目の院生の研究もリストにいれることで)広げてくれている、ということがあります。

 

というわけで、後はマッチングも問題だけで、一年目の院生と、研究している教授、又は先輩院生のリサーチトピック、専門領域等が合えば、それではれてRAが決まる、という仕組みです。

 

ちなみに、私が今アドバイザーの教授と行っている研究(馬鹿でかいデータファイルを使った国際比較する研究)も実はそのリストに入っていましたが、統計学上のスキルが必要条件だったためか、院生からは全くコンタクトがなかったらしく、私が行う羽目になりました(笑)。

 

<RAで行うこと>

 

基本10時間はアドバイザーと、そしてもう10時間はアドバイザー以外の教授とのリサーチで、基本的に毎週ミーティングは必修とされています。研究内容について今日書こうかな、と思ってたのですが、既に結構ブログが長くなったので、次回書く予定です(春休み中なので、数日後には更新できるはず・・・)。

 

アドバイザーとの研究では、テーマの論文を読み、リサーチトピックについて認識を深めること、そして馬鹿でかいデータファイルで特定のデータのみを抽出して、データ分析すること(国際比較なので、国別で、平均値などを計算しました・・・が、もちろん単なる平均値を出すだけではないですが・・・)。そして、今は同様なテーマで行った過去の論文を読んで、データ分析方法等の比較検証をすること、などなど。

 

他方、台湾人の教授とやっていることは全く異なり、実は事前に録画されたScience Education(日本でいう理科、生物、化学といった理科系授業)のビデオを見て、一定の評価方法に従って、各授業を評価していく・・・なることとやらされています(詳細はまた書きます)。

 

ということで、アメリカにいる大学院生は、授業の宿題に追われながら、こんなRAの仕事をして、毎日ヒーヒーいってます。というわけで、次回のブログで上記のRAの研究の詳細を書く予定です。