チャータースクールを嫌う教職員組合が、チャータースクールを作る認可を与える側に回ろうとしているという(ある意味)画期的なニュース。


Minneapolis Teacher’s Union Wants Power to Authorize New Charter Schools

http://minnesota.publicradio.org/display/web/2010/07/09/teachers-union-charter-schools/


(以前から何度もお伝えしている通り)アメリカの教職員組合はチャータースクールに対して否定的な見解をとっています。この理由は分かりませんが、あらゆるマスメディアで言われているので、この事実は間違いないのですが、この立場に逆行する動きが起こり始めています。


The state's charter schools operate under the oversight of an authorizer, which is usually a non-profit organization, a university or a school district. Unlike traditional public school systems, they don't have the authority to levy taxes but receive state education money for each student.


ミネソタ州のチャータースクールは、認可した団体の監視の下で学校運営がなされており、その認可した団体は大抵が大学、学区といった非営利団体。従来の公立学校システムと違い、チャータースクールは、税金を課す権限がなく、州から各生徒へ配分される教育予算しか受け取っていません)。



ミネソタ州が、全米で初めてチャータースクールを初めて法的に認可してから約20年。ミネソタ州・ミネアポリスの教職員組合が、上記の現制度では考えられない、


教職員組合によって認可したチャータースクール


を全米初で作ろうと動き出しました。


(この背後にある理由などは記事から読み取れないので、あくまで記事に書いてあることだけをレポートすると)


この教職員組合の認可したチャータースクールでは、先生がより重要な役割を果たさなければならず、それは学校運営、指導方法など多岐にわたります


では、チャータースクールと通常の公立学校の違いは何か?ですが、記事によると


.(以前も指摘しましたが)カリキュラムの違い


→Language Immersion(言語学習の集中教育)、理系教育にフォーカスしたカリキュラム、移民の生徒たちに絞った教育など、特定の科目や授業に特化した教育を施していることが多い。


.(今日の記事ではこっちの方がはるかに重要な)教職員組合の役割


Charter schools are overseen by school boards, much the way traditional public school districts are. In traditional public districts, voters oversee school boards. With charter schools, the authorizer does


チャータースクールは、地元の教育委員会によって監視・監督されているという点で従来の公立学校と同じである・・・・が、通常の公立学区では有権者(ここでは教育委員会を投票して選んだ人たち)が教育委員会を監視するのに対し、チャータースクールでは、認可を下した団体が監視にあたる)。


The authorizer doesn't run the charter school. But it does decide whether to open the school in the first place, and whether to close it if the school isn't meeting benchmarks


認可を下す団体はチャータースクールの運営を行わないが、チャータースクールを開校する決定や、基準を満たさない場合の学校閉鎖の決定を下す)。


つまり、通常の公立学校と違い、その決定権の多くは認可を下す団体に委ねられている、ということになります。


ミネソタ州では、地元の教育委員会、大学、その他いくつかの非営利団体がその認可を下す役割を担っているのですが、ここに教職員組合が加わろうというのが今回のお話し。


で、さらにここで注目すべきことは、


None of the roughly 150 charter schools in Minnesota have unionized teachers and only 12 percent of charter schools nationally do


(ミネソタ州にある約150のチャータースクールのうち、教職員組合に加入している先生を持つ学校はなく、全米レベルでもたった12%しかない)。


そう、教職員組合とチャータースクールは実質ほぼ相容れない関係なのです。


しかし、今回計画中の教職員組合を認可団体としたチャータースクールでは、教職員組合を作る計画だとか。一応、彼ら曰く、教職員組合は学校システム、指導方法など学校にとってプラスである、と主張しています。


いずれにせよ、最終決定はミネソタ州政府にあり、教職員組合の認可するチャータースクールを作る・・・となると、認可する団体に対して厳しく取りしまる新たな法律の制定が必要・・・と言われています。


The new law more clearly defines the role of authorizers. They must follow stricter financial and academic rules, along with national standards for charter school oversight.


(新たな法律では、認可する団体をより明確に定義する。そして、認可団体は、チャータースクールを監視する全米基準に沿った、より厳しい財政、並び教育上の規則に従ってもらわなければいけない)。


現在、教職員組合とチャータースクールを開校予定の人たちの間で議論は交わされており、早ければ2011年の秋にはこの計画、実現しそう・・・と記事には書かれています。


というわけで、様々な教育改革が行われるこの昨今、チャータースクールの地・ミネソタがどのように教職員組合とチャータースクールが共存していくのか?また一つ、関心事が増えた、そんな記事でした。