今日のテーマはコンピューターテスト。

最近終わった大学院の春セメスター(アメリカに5年以上いるが、今までで一番濃かったセメスターでした)で学んだことの一つですが、実はこのコンピューターによるテスト、結構多くの人が少々間違ったイメージを持っているような気がします。

では、今日は正確な理解を得るために、コンピューターテストを少々掘り下げてみたいと思います。

まず、コンピューターテストですが、英語にすると、

Computer-based Test (またはComputerized Test)

です。Computer-based Testが一番一般的な言い方だと思いますが(いろいろ論文読むと、その言い方が一番多く使われていました)、これは単に「
紙ではなく)コンピューターを使ってテストをする
」という意味でしかありません。

アメリカでは、(このブログでも何度かふれていますが)テスト結果を分析することが大変重要で、テスト結果の分析をより効率良く行うために、コンピューターが教育現場、学力テストに導入されました。ちなみに、従来の紙によるテストはPaper-and-pencil Testと呼ばれています。

紙の資源節約、わざわざテスト結果をコンピューターに入力しないで済む、などメリットはありますが、これはコンピューターテストのメリットを表面的にふれたことにしかなりません

実は、今現在行われているアメリカでのコンピューターテストは、もう一種類の方が支流になっており、

Computer Adaptive Test (通称CAT)

がまさにその今怒濤の勢いでアメリカの教育現場に流れています。

このCAT、GRE,SAT,GMATなどアメリカの大学や大学院へいくために必要なテストでは既に導入され、ネットなどを見ても、正解、不正解によって問題が変わる、ということは述べられています。

正解や不正解によって問題が変わる・・・つまり、これがコンピューターテストによる一番のメリットです。

ペーパーテストでは、生徒の能力に応じて問題が簡単になったり、難しくなったりと対応できませんでした。つまり、皆同じテストを受け、それで生徒の能力を判断する。

しかしよーく考えれば、生徒の能力は(それこそアメリカの大学院に行こうとする人は世界中いるので)一律の同じテストで能力を細かく正確に判断するのは大変であり、もし実際に行うとすれば、それはそれは沢山の、大変難しい問題から簡単なものまで、全てテストに加えないといけません。

テストの問題が100題・・・となると、誰がするのか・・・、時間的、コスト的、そして体力的にも大変なことになります。

そこでComputer Adaptive Testで初めて、テストを受ける人の能力によって問題の難易度が変化し、より正確に能力を測る(=Measurementする)、CATが導入されたわけです。

逆に、もし単なるCompute-Based Testならば、問題の正解や不正解に関係なく同じ問題なので、最初にやった問題を、最後の問題を解く時に、戻って見直しをし、答えを訂正することが可能です・・・が、CATは、最初の問題から順番に正解、不正解で問題が変わるので、後戻りができない・・・それが大きな違いです。

というわけで、コンピューターテストの一番のメリットは、(紙の無駄遣いをなくす、などのコスト的な面はもちろんありますが、それではなく)(設問がそれぞれ能力に応じて変化して)人間の能力をより正確に測ることができることです。

というわけで、今日はコンピューターテストの話しでした。次回以降、テスト形式の種類、Computer Adaptive Testで使われている理論(Item Response Theoryと呼ばれていますが)についてもふれていく予定です。