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(続き)

【第五回 手術、抗がん剤、そして、両親への告知】

そして…手術の日を迎える

手術の日になりました。
いまは、コロナのことがあるんで、身内の者は、病院で待つことは出来ません。

で、先生が、終わったら、僕の携帯に電話くださることになりました。


手術時間は、約2時間と聞かされていたんですが、3時間経っても、電話がかかってこない。

時間が長引いたことは、先ほどの加藤さんの奥様の時のケースと酷似してました。


それで、久美さんの手術後に、執刀した先生に聴いてみたら、やはりリンパ節への転移はあった。しかも、本数で言うと、20何本だと言います。

これは、かなりの数なんですね。

執刀を終えた先生から、電話が掛かってきた時、難しい手術でしたと言われましたけど、人間って声でその誠実さが、出るじゃないですか。

「出来る限り、全部取らせていただきました」


若い男の先生でしたけれど、私はこの先生でよかったとその時、心から感謝したんです。


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抗ガン剤治療への不安

久美さんの場合、本当は、それでほとんどのガンは、身体からなくなっているはずだと思います。

ただ、このガンというものの、もっともつらいことは、先が見えないこと。

念のため、念のために、治療をすることになるんです。


私も久美さんも、抗がん剤に、あまりいい印象を持っていませんでしたから本当に、悩みました。


抗がん剤を使わない方法(自然療法)も調べてみたり、久美さんの友人のお医者さんなんかに尋ねたりしましたけれど、結局、身体にいい自然治療法っていうのは、ないんですよ。たぶんね。

どの道を行ってもリスクはあることがわかりました。
反対に、それをやれば完璧、絶対だいじょうぶという方法もありませんでした。

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抗がん剤をやっても、やらなくても、確実に治る方法は、誰にもわからない。主治医だってわからない。あくまでも、確率なんです。


だからといって、抗がん剤は嫌だし、自然療法は、保険が効かず、どれくらい通えばいいか分からない…なんて言っているうちに、ガンのほうはどんどん進んでしまう。


考えたり、調べたり、する猶予はそれなりには、ありましたけれど、その時、その時で、自分で決断しなきゃいけなかった。


近年は、患者の意志が、尊重されるようになって、たとえば、抗がん剤私はやりません!と言っても、現代は、無理に受けさせようという医師はもういません。ただ、一昔前までは、こうなっていますから!ということで、本人の意思と関係のないところで、治療が進められてしまった経緯があったことも知りました。


(現代は二年経つと、ガン治療が進歩すると言われています:寺千代補記)

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三人寄れば文殊の知恵~術後、ようやく両親への告知へ~

とにかく、私に出来ることは、開かれた可能性の中で、最善の方法を選び、あとは、イヤなこと、面倒なことは、全部、僕が請け負って、ストレスから遠ざけて、久美さんの命の長らえる確立あげることしか出来ないと思いました。


“備えあれば患いなし”

だから、本当に勉強しました。
あらゆることを知っておきたかった。


手術が終わってからは、

“三人寄れば文殊の知恵”

ようやく私の両親にも伝えることが出来、様々なガンを経験した人の経緯などを聴くことが出来ました。

 

 

寺千代(横須賀の声優・朗読家、4オクターブ、7色の声)