“多くの人が社会人として初めての給料を手にする季節です。初月給といえば、この春定年となった私にも思い出があります。2018年に母が亡くなった時、実家を継いだ兄が母の部屋を片付け、形見分けをしました。その時、思わぬものが私に手渡されました。大学卒業後すぐに勤めた愛知県庁の初任給の一部、1万円でした。
「徹初月給」と袋に手書きされた文字に、母の思いを感じました。12万円余の中から1万円を渡したのですが、しばらくは仏壇に置いてあったことは、うっすらと覚えていました。それを手付かずで大事にしまっておいたようなのです。思いがけず戻ってきた私の初めての給料の一部。まるで玉手箱を開けたように当時の記憶を呼び戻しました。”(5月3日付け中日新聞)
愛知県幸田町の公務員・本多さん(男・61)の投稿文です。初月給の一部を母親に渡した。そのお金が使われないまま残され、形見分けとして我が身に返ってきた。こんな話があるのでしょうか!、そしてあるのですね。小説のような話ですね。子供から貰ったものは尊くて使えない、嬉しくて大切に保存しておく、これが母親でしょうか。母親というのはこういうものだから、子供はいつまでも母親を慕う。これが一般的でしょう。
そして父親は出る幕もない。わが家でも妻は何かあると子供や孫にお金を渡している。死んでから渡すよりも今のうちがいい、と言う。確かにそれはあろう。だからボクは何も苦言は言わない。でも稼いでいるのはボクである。