“今夏の第四回ぎふ美術展の工芸と洋画の両部にそれぞれ応募したところ、ともに入選しました。工芸ではステージ上にバイオリンやチェロ、ビオラといった弦楽器とグランドピアノを配した陶芸を制作しました。春に大好きなクラシックコンサートに行った際、その美しさに魅了された楽器を再現してみました。洋画は小学生の孫娘二人をモデルにバイオリンの夢を見たり、ひな人形に思いを寄せたりする姿を百六十四センチ四方キャンバスで表現しました。
四十代では公募展に入賞・入選するのがうれしく、さまざまなコンテストに応募しました。しかし間もなくして仕事も多忙となり四半世紀応募は途絶えましたが、経営したギャラリー喫茶を三女夫婦に譲り時間ができたため再び挑戦しています。表彰状は今回の二枚を加えて計五十五枚。現在の目標は通算百枚です。”(10月7日付け中日新聞)
岐阜県関市の足立さん(男・71)の投稿文です。公募展で入賞・入選すれば嬉しい。多くの人はそれが目標であろうから。そして足立さんは賞状100枚が目標と言われる。立派なことである。ところが現在55枚、71歳にしてである。どのくらい応募してどのくらいいただけるものなのか、ボクにはとんと見当がつかないが、とんでもない目標の気がする。年に何枚描くだけではない。応募して賞状をもらうのである。何年計画であろうか。何歳まで描き続けられるつもりなのか。目標は大きいほどいい、と言うのであるが。
ボクはとんと賞状には縁が無い。応募しないのだから当たり前である。川柳でも応募すれば入選する可能性はあるが、その気は全くない。ただ川柳連れ連れ草で、言葉を並べているだけである。昨年から始めた己書も、己書と言うより我流書である。公募展に出せる代物ではない。本当に続けることだけが目標である。それもホームページがあるからである。足立さんとはほど遠いが、これが我が道である。