声が出ている、大きい声は良いことか? | てらいち 、です

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日常のこと,稽古での気づき,自然の移り変わり・・・

以前、力強さについて述べましたが。

今回は、剣道の中での発声について。

 

 

高校球児の練習風景

 

先日、とある高校のグランド脇を通ると、野球部が放課後の練習中。

 

みな大きな声を出して。

何を言っているのかは不明ですが😄、とにかく大きな声を出して動き回って。

 

はつらつとしている、と言われたりしますが。

 

はて?

と疑問を感じて。

 

この発声は何のため?

元気だぞー、ってアピール?

 

何なんでしょう??

 

ほかの競技でも声を出してる場面がありますけど、何を意図しているのだろうか・・・

 

う~む🤔

 

 

剣道での発声

 

剣道でも、大きな声を出せ、と指導されます。

 

ぃやあああああっ

 

めえええええーん

 

という感じで。

 

しかし

 

この発声も、何のために声を出してるんでしょうか?

 

大きな声を出す、これが奨励されていますけど。

 

 

 

剣道試合規則には有効打突、つまり一本になる打突の条件が記されています。

要約すると4つ。

 

・充実した気勢

・適正な姿勢

・竹刀の打突部(いわゆる「物打ち」)で、相手の打突部位(面、小手、胴、喉)を刃筋正しく打突

・残心がある

 

この「充実した気勢」が、大きな声を出しての打突、と解釈されています。

 

 

ただこれは、なんとなく弊害が見えてくるんです。

 

それは「力み」。

 

 

声を出すことで、力を入れなくて良い場所に力が入ったり、姿勢を保ったり動作をするのに無駄な力、必要以上の力を出してしまったり。

そういうことがあるんじゃないのか…

 

だとしたら、大声出すのは百害あって一利なし。

大きな声が出ているのはよい、なんて評価してしまったら、おかしなことになってしまう。

 

そんなことを考えていると、現代の剣道は、昔の人の体の使い方から大きくズレているんじゃないかな、という気になってきます。

 

 

剣道のもと、古流ではどうなのか

 

居合をやってみて、多くの流派は「無声」です。

 

発声がある流派もあります。

 

でも、現代剣道の発声とは全く違います。

 

現代剣道だと

 

ぃやああああああああっ

 

めええええええええーん

 

という感じで(多くは何言ってるかわかりませんが)、大きく長い発声です。

 

居合で私の通う道場(夢想神伝流)は無声です。

他流については詳しくないのですが。

 

古流の演武を拝見したとき、発声する流派では、切る、突く瞬間に短く強い発声をしています。

 

やっ!

はっ!

とっ!

(「とぅ」じゃなく「とっ」)

えいっ!

 

瞬発力にかかわる発声をするなら、こちらのほうが合理的だと思います。

発声の前後、無駄な力を出さないで済みますし、発声の後の脱力にもつながります。

 

長い発声もないわけではありません。

ただ、これはどちらかというと「呼吸法」と考えたほうがいい。

 

ぃぃぃぃぃぃぃ~~

 

」でなく小さい「ぃ」という感じで、息を吐き続けるというもの。

4~5メートル離れた相手と対峙して、打ち間まで距離を詰めていくときなどです。

 

なので、最近見始めたアニメ「鬼滅の刃」で、剣士が

うぅおおおおおおお

って刀を振るっているのは、古流的には正しくないだろうな、と思います。

 

アニメ、漫画的には緊迫感や迫力を出す意図ですけど。

 

そうすると、日本剣道形の発声も

 

「やぁああああ」ではなく「やっ!」

「とおおおおお」ではなく「とっ!」

 

こちらのほうが「本来的」であろうと思います。

(実際のこうやると「違うだろっ」と注意を受けることになると思います)

 

打太刀、仕太刀が九歩の間から、一足一刀の間に詰めていくときは

「ぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーー」

となるべきかな、と思います。

 

 

剣道の発声、私の場合

 

短い発声でやりたいな、と考え始めてます。

古流っぽく。

 

あまりあからさまにやると、「我流だ」「へんなヤツ」と言われるのがオチなので、「短め」という感じで。

 

 

そして発声について、私なりの意味としては。

 

腹筋の張り、腹筋と背筋のバランス、腰椎の形状、ここを意識するために声を出してます。

 

 

以前も書きましたが、私は腰痛持ちで。

剣道を「反り腰」でやっていたんだと気づいて、ここを改善。

 

腰椎の形状を変えたところ、「腹筋の張り」を感じられるようになり、発声も変わりました。

いわゆる「腹から声を出す」という感じに。

 

こうなる以前は、稽古後に声が枯れるようなこともあったんですが、今はそう言ったこともなくなりました。

(声枯れは逆流性食道炎の影響もありました)

 

構えたところでの発声は、私は「体の状態の確認」をしています。

 

腹筋に「力み」でなく「張り」があるか。

腹筋と背筋、バランスが良いか。

腰椎の形状は反らずまっすぐか。

肩は脱力しているか。

重心はどこに来ているか。

などなど

 

この辺の感覚をつかむようにしています。

 

 

さて、ほかの方の発声とか、ほかの競技とか、その辺は結局のところ、個人個人の感覚が関係するので、私にはよくわかりません。

 

なんというか、「力み」といった無駄なことでなければ良いな、と思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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