誰を喜ばせるため? =自動車のドアミラーについて= | てらいち 、です

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日常のこと,稽古での気づき,自然の移り変わり・・・

自動車、私の運転歴は30年を超えたが。

 

車の性能とかデザインに不満を感じることは特にないのだが(要望はあるが)ドアミラーだけは違和感を感じ続けている。

 

 

機能的には、今は見かけなくなったフェンダーミラー、ボンネットの前に着いているバックミラー、こちらの方が良いと思っている。

(ちなみに、ドアミラーもフェンダーミラーも和製英語だそうだ。)

 

 

いまや、セダンやハッチバックタイプ、SUVでフェンダーミラーの車なんて見かけることがない。

ミニバン、ワゴン車はその車体形状からドアミラーになるのは致し方ない。

というかこれらのタイプの車はドアミラーしかあり得ないと思う。
 

 

私が運転を始めた頃は、ドアミラーはほぼなかった。


今ではフェンダーミラーを知らない方もいらっしゃると思われる。


調べてみると、ドアミラーが日本で認可されたのは昭和58年1983年というから、私が車を運転するようになった頃、昭和62年1986年頃はドアミラーの車はまだ珍しかった。

 

 

私が初めて購入した中古車もフェンダーミラーだった。

2台目以降はずっとドアミラーとなってしまった。

 

 

私がフェンダーミラーの方が良いと感じるのは、運転中の視線移動は少なくて済むし、何より車体から左右へはみ出す量が少ないからだ。

ボンネットの先端部分にあるので、車両感覚をつかみやすいとも感じる。

 

 

しかし、現在はドアミラーが主流になり、標準化されているといってよい。

当たり前の姿となっている。

 

 

「機能美」という言葉があるが、これは機能を活かすデザインであり、かつ形状としても美しいということだと思う。

 

 

機能美にすぐれた道具を使うのは心地よい。

所有していることも気持ちが良いものだ。

 

 

それを考えると、私が思うに、

ドアミラーは機能美に欠けている。

 

 

張り出しが大きい分、ぶつけやすい、ぶつかりやすい。

ドアミラーで後方確認をしている最中は前方の視界を確認しづらい。

 

 

つまりドアミラーは安全性でフェンダーミラーに劣る。

 

それは、ちっとも美的じゃない。

 

 

なんでこんなデザインがいいんだろう、と感じてしまう。

(個人の感想です。異論は認めます。議論は求めませんし、のぞみません。)

 

 

 

フェンダーミラーの車を探して買えばいいじゃないか、といわれてしまいそうだが、現状ではフェンダーミラーを設定した乗用車はほぼなく、あったとしてもグレードの低いものしかない。

 

 

フェンダーミラーのオールドカーでは燃費は悪いし、排ガスもキレイじゃないし、メンテナンスにも手間がかかる。

「機能美」を優先しても、もろもろ考えると購入をためらってしまう。

 

 

手のかかる車に乗ることも愛着がわく場合もあるのは事実だが、現状で自分の車としたいと思うものがない。

 

フェンダーミラーの車に乗りたい、と思っても手に入らないし、欲しい車がないのである。

 

 

 

結局のところ、ドアミラーだけは我慢して乗っている、ということになる。

 

 

 

さて…

 

世の車がほぼドアミラーとなっているわけだが、喜ぶ人はいるのであろうか?

 

この形状がいい、という人もいるとは思うが。

 

 

 

先日、車の修理工場に勤めている知り合いと雑談していたときのこと。

 

 

 

ドアミラーの車を駐車しておくとき、ほとんど人が自動で後方へ折りたたんでいる。

この機構は便利といえば便利である。

(私の言い分では、便利であったとしても、そうせざるを得ないのは機能美に欠ける機構だ。)

 

 

この折りたたむ仕組みが話題になった。

 

 

その修理工場の人が笑いながら言うのである。

本音を語ってくれた。

 

「みんな、スーパーの駐車場とかでたたむじゃないですか、ドアミラー。」

 

「あれって、プラモデルに使うモーターよりちょっと大きいヤツで動かしてるんですよ。」

 

「耐久性なんて、どう頑張ったって大したことないんですよ。」

 

「毎日毎日、何回もたたんだり出したりしてれば壊れるに決まってるじゃないですか、2~3年とか数年で。」

 

「早い話、壊れやすいんですよ、何回も動かしてれば。小っこいモーターなんですから。壊れるに決まってますよ。」

 

「壊れれば、直すわけですよ。」

 

「どこへ注文が来ます?ウチみたいな『部品屋』ですよね。」

 

「あれ、たたんでる人を見ると、というか、みんなたたんでますけど、あー壊れちゃうのになー、って思いますよ。」

 

「壊れれば、ウチに直しに来てくれたり、ディーラーに持ち込んでも部品の注文はウチへ来るわけだし。」

 

「今の車の作りだと、モーターだけ交換じゃなくて、ドアミラー1個、そっくり交換になる構造なんですよね。けっこう高くつきますよね。」

 

「結局のところ、あのドアミラーって、ウチみたいな『部品屋』を喜ばせるものなんですかねー」

 

「あっはっはぁ~爆  笑

 

 

 

ちっとも美的じゃないっ、ドアミラーってムキー

(あくまでも個人の感想です)

 

 

 

この会話をして以来、私はドアミラーをたたむ回数を減らすようにしている。

 

 

自動のスイッチはオフにして、自宅の駐車場、職場の駐車場ではたたまない。

 

 

買い物に行ったときも、「狭いな」と感じる駐車場ではたたむようにしている。

隣の車とある程度距離を確保している駐車場ではたたまないことにした。

誰も引っかけないでくれよと願いながら。

(こんな願掛けするような機構は、やっぱり美的じゃないなムキー

 

 

 

 

 ↑これ、実車には18年乗りました。

 走行距離22万kmに。地球5.5週分😄

 ・・・ドアミラーでした🤣

 

 

 

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