24/06/19 | 活字中毒者の徒然日記

活字中毒者の徒然日記

日々のつれづれをできるだけ分かりやすく短く書きなぐります。

2024

本:32冊(62冊)

観劇:3(9)

コンサート:6(8)

映画:4(8)

 

映画

・関心領域

 新百合ヶ丘

・あんのこと

 立川

 

<読書(小説)>

1.小説文庫(17)

  日蝕・一月物語、平野啓一郎、新潮文庫、読書中

  東京異聞、小野不由美、新潮文庫、済み

  →江戸川乱歩のような妖しい雰囲気のミステリー。

  豊穣の海、三島由紀夫、新潮文庫、済み

  →大きい小説。最初の春の雪が最も良い。

  法服の王国-小説裁判官、黒木亮、岩波現代文庫、済み

  →戦後~現在までの司法を描くことでその間の日本の歴史

   を描いている。司法のゆがみと日本のゆがみが符合している。

   下巻は一気に読める面白さがあった。

   これはフィクションであるが、変化が着実に起きることを願う。

  無情の世界、阿部和重、新潮文庫、済み

  →3つの短・中編からなる作品

   面白かったがもうすでにあまり記憶に残っていない。

 

2.小説文庫(既読)(16)

  ヰタ・マキニカリス、稲垣足穂、河出文庫、済み

  →再読。新しい発見・理解があった。

   特に今まであまり何が良いのか分からなかった

   一千一秒物語が少しは良さを感じることができた。

  宇宙論入門、稲垣足穂、河出文庫、済み

  カラマーゾフの兄弟、F・ドストエフスキー、岩波文庫、済み

  →毎回、新しい印象を受ける。

  八月の光、W・フォークナー、岩波文庫、済み

  →傑作としか言いようがない。

   ただ、後半もう少しゆっくり読んで内容をかみ砕く

   べきだった。

  悪霊、P・ドストエフスキー、岩波文庫、済み

 

3.文庫(最新)(16)

  エロティシズム、澁澤龍彦、河出文庫、済み

  →澁澤いわく書斎のエロティシズム。

   エロティシズムを歴史的に科学的に考察するエッセイ集

   エロティシズムは生殖の延長線上ではなく、

   人の歴史・社会が生み出したものとして

   豊かな世界が記述されている。深い!

  蜜謀、藤沢周平、新潮文庫、済み

  火車、宮部みゆき、新潮文庫、済み

  →面白く一機に読めた。

  華やかな食物誌、澁澤龍彦、河出書房新社、済み

 

4.小説単行本(16)

  リタ・ヘイワースの配信、M・プイグ、国書刊行会、済み

  →登場人物の関係性を理解するのが難しい。

   様々な文体を使用しているのはそれぞれの性格を示して面白かったが、

   上記のように理解が足らず十分に楽しめなかった。

  黄金虫変奏曲、R・パワーズ、みすず書房、済み

  →難しい。完全に隅々まで理解しようとして読むのは無理。

   比喩・イメージの連続。でもかすかな郷愁・情熱がある。

   何度も読まなければならないし、読むたびに何か得られると思う。

  推敲、T・ベルンハルト、河出書房新社、済み

  →段落無しの文章がたんたんと続き、特別なことはおこならないが、

   なぜか癖になる面白さ。

  ジョゼフ・コーネル:箱の中のユートピア、D・ソロモン、白水社、済み

  →強烈に個性的なコーネル。

   自己のイメージを喚起する既成物を集めて作る芸術はその既成物に

   新しい生命を与えているようで面白く、感動的。

  アウグストゥス、J・ウイリアム須、作品社、済み

  →ローマ建国時のメジャープレーヤー間の書簡形式で描かれた小説

   第3章はまるまるアウグストゥスの書簡だが、クライマックスで

   作者の想像ではあるが本当にこのような書簡が残っているのではと

   思わせる内容。自己の治世を振り返り、懊悩し、最後は受け入れる

   思考の流れが素晴らしい。

 

5.小説単行本(既読)(1)

  土にまみれた旗、W・フォークナー、河出書房新社、済み

 

<読書(専門書)>

1.専門書文庫(15)

  ディスコルシ、N・マキャヴェッリ、ちくま学芸文庫、読書中

  人生談義、エピクテトス、岩波文庫、済み

  人間と実存、九鬼周造、岩波文庫、済み

  →実存の理解が進んだ。

   ハイデッガーの哲学の章は十分理解できなかった。

  阿含経典1,増谷文雄編訳、筑摩学芸文庫、済み

  →同じことの繰り返しが多く1/20ぐらいに圧縮できそう。

   ちらほらありがたい言葉はありました。

  中世の覚醒、R・E・ルーベンスタイン、筑摩学芸文庫、済み

  →中世を科学と信仰が対話していた時代とし、

   近代へと移行する過程で科学は精神や神の問題から撤退し、

   自然の記述に集中し、一方信仰は自然から手を引いて相互の間に

   溝が生じてしまう。その溝にある最も人間にとって大事な問題が

   科学からも信仰からも見捨てられてしまう。

   (相互にとって抜き差しならない問題であるがゆえに)

   フッサールの危機書でも取り上げられていた問題で現代的にも

   重要なテーマであると思う。

 

2.専門書文庫(既読)

 

3.専門書単行本(14)

  創造的進化、A・ベルクソン、白水社、済み

  →停滞する直観の残滓=知性

   持続・進化するいのちの躍動

  死海写本、E・ウィルソン、みすず書房、済み

  →面白い。キリストの前のキリストの世界。

  神童から俗人へ、N・ウィーナー、みすず書房、済み

  →両大戦間の学者の世界が描かれていて面白い。

   サイバネティックスで機械制御と生物(神経系)が同じ土台で

   描かれているのも興味深い

  生命起源論の科学哲学、C・マラテール、みすず書房、済み

  東京大学「ボーカロイド音楽論」講義、鮎川ぱて、文藝春秋、済み

  →ボーカロイドは人間ではないからこそ、つまり、歌詞の内容を

   歌手が感情をこめて伝えるのではなく

   (さも、自分が経験したことであるかのように、

    そうである場合もあるが)

   理知的に伝えることになるというのが面白かった。

   これからも少し聞いてみよう。

 

4.専門書単行本(既読)(0)

 

5.新書(26)

  五・一五事件、小山俊樹、中公新書、読書中

  縛られる日本人

  -人口減少をもたらす「規範」を打ち破れるか

  、M・C・プリンストン、中公新書、済み

  →大変分かりやすいが、日本社会の家族観・労働に対する

   考え方が子供を育てにくい環境を生みだしていること

   女性の問題ではなく、男性の長時間労働を是認する風潮

   が問題であることが理解できた。

  平沼騏一郎、荻原淳、中公新書、済み

  沖縄、比嘉春潮、霜多正次、新里啓二、岩波新書、済み

  生物と無生物とのあいだ、福岡伸一、講談社現代新書、済み

  →生物を構成する原子・分子はたえず入れ替わっているという

   生物とはその原子・分子動的過程のイベント=動的平衡

   大変興味深い考え。

 

6.読書(kindle)(26)

  リニア中央新幹線をめぐって、山本義隆、みすず書房、済み

  萩原朔太郎全集、済み

  11人いる、萩尾望都、小学館、済み

  国破れて著作権法あり、城所岩生、済み

  善悪の彼岸、F・ニーチェ、光文社古典新訳文庫、済み