世界一有名なテキーラカクテル「マルガリータ」の発祥とマルガリータに合うテキーラランキング | 目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

海外・日本のお酒に関する情報、主催するイベントやセミナーなどをご紹介。
国内外のおすすめのBARや、レストラン、リカーショップもアップしていきます。

世界で一番有名なテキーラベースのカクテル「マルガリータ」。
マルガリータの起源については諸説あり、様々なレシピが存在します。
見た目や味わい等のバラエティが豊かな、人気カクテル。
私は、テキーラのストレートはあまりたくさん飲めませんが、マルガリータなら朝からニコニコグビグビ飲めちゃうくらい、一番好きなテキーラの飲み方です。

マルガリータは固有名詞では英語のMargaretに相当する女性の名前、普通名詞では花のデージー、マーガレット以外に実は真珠という意味もあり、実は豚に真珠という諺はスペイン語でもあり、Echar margaritas a los puercos.と、margaritaが使われていますニコニコ


女性にまつわる話や、女性に捧げたカクテルだという説が多いのは、マルガリータが女性の名前を意味することからだと考えられます。

メキシコで飲むマルガリータは、マルガリータグラスかロックグラスに氷が沢山入ったスタイルが定番。
甘さと酸味が強くて、タコスやお肉などサルサと合わせるようなメキシコ料理にも合います。

今回は、メキシコ🇲🇽のテキーラのオフィシャル機関であるCRT(テキーラ規制委員会)から、正式に発表されているマルガリータの発祥説を、年代順にご紹介したいと思います。

①1936年 メキシコ・プエブラ州
The Crespo Hotelで、バーテンダーのDanny Negreteが「マルガリータ」という名前のガールフレンドのために作った。

②1938年 メキシコ・バハ カリフォルニア州
Rosarito BeachにあるバーRancho La Gloriaで、シンガーのMarjorie Kingがテキーラ以外のアルコールにアレルギーがあったため、オーナーのDanny Herreraがマジョリーの名前にちなんで、スペイン語の「マルガリータ」と名付けたテキーラカクテルを作った。

③1942年 メキシコ・チワワ州
アメリカの独立記念日に、シウダ・フアレスのバーTommy’s Placeで、バーテンダーのPancho Moralesは「マグノリア」という名前のカクテルを注文された。ところが、コアントロー以外の材料が思い出せず、好みのテキーラを加えてオリジナルで作ったカクテルの名前を勘違いし「マルガリータ」と名付けた。

④1948年 メキシコ・アカプルコ
上流階級のMargarita Samesが、お客様のおもてなしのために大好きなテキーラとコアントローを使ってカクテルを作った。
この説は1991年にコアントロー社から、メディア向けに発表されている。

マルガリータ・オリジナルレシピ
2018年で誕生70周年を迎えたマルガリータのオリジナルレシピにはコアントローが指定されている。
右の材料をシェイクし、塩を使って縁をスノースタイルにしたグラスに注ぐクラシックスタイル。

基本的に、メキシコ発祥説が語られていますが、アメリカ発祥のものも1つ紹介されていました。

⑤1950年代 アメリカ・ビバリーヒルズ
レストラン“Tail O’the Cock”に地元の酒屋がテキーラを大量に納品していると話題になり、その店では「マルガリータ」という名前のカクテルが人気だと広まった。

また、アメリカと言えばトミーズマルガリータが有名です。

サンフランシスコのメキシカンレストラン「Tommy's」のオーナーで、CNIT認定のテキーラアンバサダーとして世界中でテキーラの普及活動を展開するフリオ・ベルメホ氏が考案しました。

100%アガベテキーラをベースにライムと、コアントローの代わりにアガベシロップを使用するのが特徴。グラスに塩の装飾はせず、氷を加えたオンザロックスタイルで提供するのが独自のスタイルです。

いまでは、マルガリータとトミーズマルガリータは、別のカクテルとして、それぞれレシピが分けられて紹介される場合もあるくらいの認知度となりました。

トミーズマルガリータでも使われているアガベシロップは、テキーラの原料である「アガベアスル」または「アガベサルミアナ」の2種類のみで作られるアガベシロップは、アメリカを中心にマーケットが広がり、健康ブームの日本でも低GI値のオーガニック甘味料として定着してきた近年注目の食材です。

2019年のTTPの発効により関税が撤廃され、手頃な価格で手に入るようになり、カクテルの副材料としても活用されています。


ちなみに、1945年にはクエルボの広告にマルガリータが使われていたそうなので、メキシコでは1945年より前にマルガリータが誕生していたのではないかと推測されます。

カクテルの発祥説は、どれが正しいかなどの検証ができるものではないし、様々な説が語り継がれることで広まっていくので、どの説も間違っているわけではないと思いますニコニコ

イギリスの飲料業界誌「ドリンクス・インターナショナル」の年間ブランドレポートにおいて、今年もバーテンダーが選ぶ “マルガリータに合うテキーラ”のランキングが発表されました。

「ドリンクス・インターナショナル」は、世界のベストバー50の受賞者をはじめ、世界各地を代表するバーのオーナーやマネージャーなどを対象に様々なお酒の取り扱いについて調査し、毎年発表するブランドリサーチです。

ぜひ、こちらも参考にしてみて下さい。