◆◆テキーラの間違った知識を正しましょう◆◆ | 目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

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嬉しい事に、最近メディアでご紹介いただく機会が増えた「テキーラ」ですが、日本では間違った情報が伝わっている事も多く、改めてずっと気になっていた2つの大事なポイントを共有させていただきます。

①テキーラのカテゴリーは「テキーラ」と「100%アガベテキーラ」。「ミクストテキーラ」という言葉は1994年以来公式規格で使用されていません。

一部製造現場で使用される方もいますが、CRT(テキーラ規制委員会)やCNIT(全国テキーラ産業会議所)などメキシコのテキーラに関するオフィシャル機関で使われることはありません。「ミクスト=ミックス(混ぜ物をしている)」というイメージで「テキーラ」を評価するのではなく、製法の特徴の1つととらえてください。

②テキーラに「テロワール」はありません。

アガベアスルの産地としてハイランド(Los Altos)・ローランド(Valle)の土壌による特性・味の違いはありますが、製法・酵母・樽の種類・熟成期間などブランドによって様々な違いが味の特徴となっています。同じ蒸留所でも全く製法の違うブランドを造っているところも多く、また技術革新も進み蒸留所の所在地や土壌の特徴だけに着目する「テロワール」の概念はなく、CRTにも明記されていないのでご注意ください。


テキーラの消費国ランキング第6位(アジア諸国の中では第1位)の日本。飲んで楽しむだけでなく、これからはテキーラの正しい情報を共有していければと思います。
うんちくを傾ける内容になりましたが・・・(>_<)
テキーラは嗜好品なので、好みのブランドを自由に楽しんでいただくのが一番!という考え方は変わりません。
例えばロッドの違いや、ボトルデザインや製法の変更も、優越をつけるのではなく、新旧それぞれの良さを尊重しながら味わえるようになるといいなぁと思います。
その中で、正しい知識が広まっていくことを願っています。

テキーラの最新情報をまとめた「テキーラジャーナル2019」は無料配布しておりますので、ご興味のある方はinfo@juast.jpまでメールにてご連絡ください。
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