15周年を迎えるドンフラノのテキレーニャ蒸留所見学 | 目時裕美ブログ「Happy Drink Life」

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2013年10月に訪問して以来、久しぶりにドンフラノのテキレーニャ蒸留所を訪問してきました。
ドンフラノは2017年で15周年を迎え、今年は日本でも発売開始15年目になります。
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グアダラハラ/ロスアルトス地方のアガベ生産をしていて、ドン・フリオやシエテ・レグアスなどの名門ブランドにアガベを供給していた、歴史あるアガベ農家から生まれたブランド「ドンフラノ」
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オーナーのセルジオ氏の自宅に伺い、一緒にテキーラ村の蒸留所に連れて来ていただきました。
ちなみに、隣はエスポロンのオーナー(カンパリにブランドを売ったばかり)、カサノブレオーナーやエラドゥーラの昔のオーナーなど、テキーラ界の重鎮が住んでるという特別なエリア

アガベ農家からスタートしましたが、1867年から自社でもテキーラを作るようになり、テキーラ村にあるオレンダイン家のひとりによって設立された歴史ある蒸留所を手に入れました。

以前は10ブランド以上を委託して作っていましたが、現在はドンフラノをメインに5ブランドを生産しています。

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メキシコ初の銅製の連続式蒸留器も残っていたり、ちょうどメンテナンス中でしたが、蒸留所の屋根にはソーラーパネルをとりつけて70パーセントの電力を、今後はまかなえるようになるそう。

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樽の貯蔵庫もリニューアルし、樽の種類別にセレクトしやすいスペースに改良していくそうです。

以前は95列、4500樽保管し2ヶ月に1回置き換えをしていたそう。


若いオーナーだけあり、革新的な技術開発をしていて、新しい取り組みがワクワクします。

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セルジオは、野菜やフルーツ・穀物ではないものからお酒をつくるのはめずらしく、それだけでも、テキーラは特別なお酒と考え、大地の恵み、太陽の光をたくさん浴びて育ったアガベは、他の植物にない、力強さを持っていると考えています。


①標高2000m以上で造ったものしか使わず、ロスアルトスのアトトニルコ地区でも、かなり高い位置で生産されたもの。

7年~13年育成した中から、もっとも大きなアガベを選定し糖度の高いアガベを使うということ。

②収穫前の年にどれくらい雨が降ったか

③いつ収穫したか。季節は?

④アガベをじっくり時間をかけて蒸しあげること。

⑤オリジナルの自然酵母で、ゆっくり発酵させること。

⑥スレンレス製の蒸留機、内側が銅製の蒸留機、コラム式の連続蒸留機の3種類を使い、それぞれの特徴を生かした味わいを、それぞれのブランドごとにブレンドする。

⑦それぞれのテキーラにあった樽を使用する


など、様々な選択の中から、ラボで研究を重ねて、より品質の良いテキーラを作ることを日々研究しています。


ちなみに、ドンフラノは90パーセントは銅製、10パーセントをコラム式蒸留機のテキーラをブレンドして、独特の味を作っています。


ブランコは、蒸留してから60日間ステンレスタンクで寝かせることで、

味を落ち着かせ、非常にバランスの良い仕上がり。

ヘッドとテールを通常のテキーラの倍カットしているので、雑味がまったくなくクリアなテキーラ。


ストロングシルバーは、アルコール度数は50%と高めですが、

加水していないため、テキーラ本体のアガベらしい味がして、ストレートでも、カクテルにしても美味しく味わうことができます。


レポサドは、フレンチオークで8ヶ月間熟成していますが、

アガベの香りを活すため、香りを残した状態で、テキーラらしいスパイシーさを感じられる味わい。

あえて、辛みのもとになるアガベの皮を残してつくります。

アネホは、樽の香りを最大限に生かしたため、エクストラアネホに匹敵する3年間熟成。

どちらも、フレンチオークを40%、

アルマニアックの中古樽を60%のものをブレンド。

一切メローイングをせずに、

ポートワイン・シェリー中古樽をフィニッシュに使っているので、

かなり複雑で、深みのある味わいになっています。


5年前にボトルデザインがリニューアルされた「インペリアル」は5年熟成。

サンフランシスコの品評会でテキーラ最高点の97点をとり世界的にも一躍有名になったテキーラ。

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順番にセルジオ自ら注いでテイスティングさせていただきました。


ドンフラノ以外のテキーラの紹介は、次回の記事にアップします。