1 意義
遺言は,一定の方式に従ってされる相手方のいない一方的かつ単独の意思表示であり,遺言者の死後の法律関係を定める最終意思の表示であって,その者の死亡によって法律効果を発生する。(法律学小辞典第3版,有斐閣)
2 亡くなった方(被相続人といいます)が遺言を遺していて,そこに遺産の分け方についての記載があれば,基本的には,その内容に従って遺産を分けることになります。
3 他方で,そのような遺言がない場合には,遺産をどのように分けるかは「法定相続人」が協議して決めることとなります。話し合いがまとまらなければ,最終的には,「法定相続人」が「法定相続分」に従って分けることになるでしょう。
一体だれが法定相続人になるのか,についてはここでは省略しますが,ケースによっては被相続人の兄弟姉妹(さらに,場合によっては甥・姪)が法定相続人となるケースもあり,法定相続人が多数にわたることもあります。
関係者が多くなると,話し合いも困難になってくる可能性が高まりますので,そのような場合に備える必要があるケースもあるでしょう(お子さんがいないケースで散見されます。)。
また「何々は誰誰に受け継がせたい。」というケースもあるでしょう。
そうであれば,きちんと遺言を作成しておくべきといえるでしょう。
ご相談をお受けする中で,お話を聞きながら「遺言があればよかったのに・・・」と思うことはよくありますし,また「遺言を作った方がいいのでは,と言ったのに結局作ってくれなかった」というお話もよく聞きます。
4 結果的に遺言を遺すかどうかはともかく,遺しておいた方がいいかどうかの検討は,お元気なうちにしておいた方がいいのではないかと思います。
【参考資料】
1 金子宏ほか編『法律学小辞典 第3版』(有斐閣,1999)
2 片桐武ほか編『遺言執行者の職務と遺言執行の要否 第4版』(日本加除出版。,2021)