「おりはさ、しょぉ君がいでくれるだけでいいんだよ。」
あ~あ、そんなに酔っぱらっちゃって。
鼻声じゃない。
「おり、おりはさぁ……。」
顔、真っ赤(笑)
前髪上げてないと、あなた普通のおっさん!
ちびりちびりとお酒を飲む俺達。
相当気分のいい智君がふにゃふにゃした顔で俺を見る。
「しょお君がいてくれて、ほんとーによかった!」
はいはい。
わかってるよ。
笑う俺に、据わった目で睨むあなた。
「わかってんのかぁ。」
「わかってるって。」
「ほんとに?」
「本当だよ。」
「顔が笑ってんぞ。」
そう言いながら手を叩いて笑う。
こんなあなた見て笑顔にならないわけないじゃない。
おっさんなのに可愛いんだから。
「んふふー、しょお君、好き。」
突然そんなことを言ってニコニコするあなたに、俺も大概だよな。
何度言われても嬉しいんだから。
「松本に結婚申し込んでなかったっけ?」
「そんなことしたかぁ?」
「してたでしょ。びっくりしたんだから。」
「んふふふふ、そんだけぇ松潤が好きってこったな。」
ええ、ええ、わかってますよ。
あなたがどれだけメンバーのことを思ってるか。
プロポーズしたくなっちゃうくらい好きなんだよね。
あれを見ても、不思議と嫉妬心は沸いてこない。
俺も歳を取ったってことかな?
あなたと一緒に重ねて来た年月は伊達じゃなかったってこと?
「そりでもおりはしょぉ君がいでくれて、ほんとーーーーによかったと思ってんだよ。
いでくれるだけでどんだけ心強く、て……。
どんだけおりはしょぉ君が好きなんだよっ。」
ぐすぐす鼻を啜りながら笑うあなたに、ティッシュの箱を寄せる。
もう、何を言ってるのかわからなくなってるでしょ?
鼻をかんで、鼻の下伸ばして拭くあなたまで可愛くって。
おっさんなんだよ?
わかってんだよ、実際飲んでる時のあなたは十分おっさん!
なのに可愛くって仕方ない。
愛しくって仕方ない!
「おりはさ……おりは……。」
あ~、眠くなってきちゃったね。
目が半分閉じてるよ。
「寝る?ベッド行かなきゃ風邪引くよ。」
ブンブン首を振るあなた。
あ~、そんなに振ったら余計酔うから……。
「キャンプ、行こ。」
「キャンプ?」
「うん……。」
テーブルの上に両手を置いて、その上に寝そべるように顔を乗せる。
横を向いた視線の先にあるのはランタン。
普段は棚に置いてあるランタンを、飲み始めてすぐにテーブルに持ってきた。
銀色のランタンに火が灯ってキラキラしてる。
流木の先につるされたその明りは、あなたを温かく照らす。
「キャンプ……行きたい、しょお君とぉ……。」
いいよ、いつでも行くよ。
あなたがおもてなししてくれるんでしょ?
また魚も釣って、たき火もしよう。
今度はもうちょっと手の込んだスイーツにチャレンジしようかな?
ふふふ、失敗してもあなたなら、美味しいって食べてくれそうだね。
ああ、ほら、目が閉じて来た。
もう寝る時間だね。
3日の記念日で疲れちゃったかな?
あの後もみんなで飲んじゃったし。
でも楽しかったね。
あなたもずっと楽しそうだった。
ゴージャスセレブは抜群だったよ。
さ、俺も大統領選の中間発表見て寝ますかね。
その前に……。
あなたをベッドに連れてって、お休みのキス……しないとね?