お気に召すまま - 25 - | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



雅紀の後でシャワーを浴びて、猛ダッシュで着替えると、

ドライヤーしてる潤が鏡越しにニヤリと笑う。

「水も滴るいい男。」

「だろ?」

わざとカッコつけて前髪を掻き上げると、潤が楽しそうに笑う。

「ほら、そっちで見惚れてるぞ。」

潤の視線の先を見ると、着替え終わった大野が半開きの口で、

ボケラ~っとしてる。

「大野?」

声を掛けるとハッとして、恥ずかしそうに首筋に手をやる。

「ご、ごめん……。」

2、3度首を撫で、恥ずかしそうに笑う大野の髪がサラッと揺れる。

だから!

そういう仕草が色っぽいのはなんでなんだっ!

男だろ!?

ドキドキするだろーがっ!

「やっぱり俺、櫻井君の顔、好きみたい。

 一瞬、翔子ちゃんかと思った。」

ふにゃっと笑った顔にまたドキッとする。

俺、大野といると病気かってくらいドキドキすんだけど。

マジやばくない?

「しょうこちゃん……?」

雅紀が不思議そうに首を傾げる。

やばっ!

「あ、あ~~~ああぁあ!」

声を上げながら、大野の肩を抱き込んでロッカールームの端まで連れて行く。

「みんなに言ってないの。」

早口でそう言うと、きょとんとした顔で見上げられ、その上目遣いの視線が……。

可愛いじゃないの!

そこらの女の子より、ずっと可愛いじゃないのよ!

「言ってないの?」

「なんか……恥ずかしいじゃん?今までいなかったのに突然現れたら。」

小声で囁き合う俺ら。

「そういうもんかなぁ。」

「そういうもん!」

「……わかった。」

「何、コソコソしゃべってんの~?」

肩をガシッと掴まれて振り返ると、雅紀が意地悪そうな顔で見てて。

「な、なんでもないよ!」

「うそうそ、なんでもないって顔してないじゃん!」

「なんでもないよっ!」

雅紀の腕を振り解き、チラッと大野を見ると、大野もフワッと笑って援護射撃してくれる。

「ほんとになんでもないんだよ。

 あんまり俺の顔好きとか言うなって怒られてたの。」

「怒られちゃったの?」

雅紀が同情するように目を細める。

「うん、恥ずかしいんだって。」

「え~、翔ちゃんが?」

「褒めるとカッコつける翔ちゃんが?」

潤、そこで入ってくんな!

「そうだよそうだよ!翔ちゃんが恥ずかしがるわけないじゃん!」

俺っていったいどんなキャラよ。

ずっと黙って見ていた二宮がクスクス笑いながら大野の隣に並ぶ。

「そろそろ行かないとカフェ、予約してんじゃないの?」

「おっとそうだった!」

慌てた潤が時計を見てドライヤーを片づける。

「濡れたままだよ。」

大野が俺の肩の辺りの髪を摘まむ。

「あ、お、俺は平気。いつもこのままだし。」

この近さじゃやばい!

俺のドキドキ聞こえちゃう!

慌てて体を引いたら大野が変に思うかもしれないと思うと、身動きもとれない。

「そのままじゃ風邪引くよ。」

「ま、まだ大丈夫!冬じゃないし!」

摘まんだ指先についた水分を見て、大野の眉がハの字になる。

「先行ってて。櫻井君の髪、乾かしてから行く。」

そう言うと、大野がドライヤーを用意し始める。

「いいよ、大丈夫だから。」

大野の腕を掴むと、大野がキッと睨んでくる。

「よくない。具合悪くて保健室行ったばっかりじゃん!」

ばっかりって……あれ、月曜日じゃなかった?

今日、もう土曜日。

ほぼ一週間前の話!

無理やり鏡の前の椅子に座らされて、両手で前を向かされる。

潤と雅紀が面白そうにニヤニヤしだして。

「わかった。先行ってるわ。」

「うん。」

ニコニコ手を振る大野に、二宮がふぅと溜め息を吐く。

「道、わかる?」

「だいじょぶ。わかんなかったら電話する~。」

「ほらほら行くよ?この先は美容師さんにお任せして。」

雅紀が両手で二宮の肩を掴み、クルッと向きを変える。

「そうそう、若い二人にね!」

潤も先に立ってドアを開ける。

なんだよ、若い二人って!

お前らも同い歳!

え?マジで行っちゃうの?

俺、大野と二人きり!?

「ちょ、ちょっと!」

雅紀たちに向かって手を伸ばすと、大野がその手を元に戻す。

「すぐ済むよ。乾かすだけだから。」

髪なんかどうでもいいんだよ!

この立ち位置!

んで、大野の手が俺の髪をわさわさ撫でるとか~!

俺の心臓、どこまで持つ!?

ダメだ!

大野にバレたら不審がられる~っ!

「お客様、ちょっと下向いてもらっていいですか~?」

大野がノリノリでドライヤーのスイッチを入れる。

「え、あ、いいよ、俺が自分でやるから!」

振り返ってそう言うと、大野の眉がハの字になって、顔にドライヤーをかけられる。

「いいから、大人しく前向いてなさい。ね?」

なぜか説得力のある物言いに、頷く俺。

もう、ドキドキがバレたら、

大野が真剣にドライヤーかけるのが怖かったって言い訳しよう!

もう、なるようになるしかない!

ドライヤーが、右耳の上辺りを撫でつけて、水しぶきが顔に飛んでぎゅっと目をつぶった。