Happiness (22) | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



「あ~、パンツまでびしょびしょ。」

ショウが濡れた服を引っ張って背中を見ようとする。

背中が濡れてるのはお前の汗だろ、

お前、結構汗っかきだぞ。

クスクス笑いながら、ドカッとベンチに腰かける。

あ……次に座る人に迷惑か?

ま、いっか。今日は許してもらおう!

「腹減った~。」

コンビニの袋からおにぎりを取り出し、一つショウに差し出す。

不思議そうにコンビニおにぎりを見るショウに、俺も取り出してショウに見せる。

「こうやって食べんだよ。」

真ん中のビニールを引っ張り、開け方を見せてやる。

「へぇ~、なるほど。上手くできてるんだね~。」

ビニールを外すとキレイに海苔が巻かれる。

できるだけ大きな口を開けておにぎりに齧り付く。

あ~、明太子~。

うまっ。

お腹に染みてく~。

お茶をゴクゴクと飲み、あっという間におにぎりを平らげてショウを見る。

ショウは口いっぱいにおにぎりを押し込み、頬を膨らませてモグモグしてる。

なんか、リスみてぇ。

そんなにがっつかなくてもおにぎりは逃げないよ?

口の端についたご飯粒を取ってあげて、自分の口に押し込む。

ショウが嬉しそうに笑って口の中の物を飲み込む。

「ふは~、美味しい。」

「な?旨いだろ。こうやって食べんのも。」

空を見上げると、大きく伸びた枝の端から青い空が見える。

あぁ、いいね。

いい感じ!

気持ちいい!

惣菜のパックを取り出し、サラダを広げる。

彩りばっちりのポテサラと生春巻き。

野菜もちゃんと取ってんぞ、母ちゃん!

割りばしを割り、ポテサラを口に入れる。

ショウも割りばしで生春巻きを口に頬張る。

ちょっと透けてるエビがおしゃれ。

口に入れた途端、ショウが変な顔をする。

「どうした?」

どんどん上から顔が青くなっていく。

「詰まったか?」

ショウのカフェラテを取り出し、キャップを開けて手に握らせる。

「ほら、飲め!」

ブンブンと首を横に振る。

「飲まないと息できなくなるぞ。」

それでもブンブンと首を振り、口を膨らませたまま、青い顔して俺を見つめる。

見つめる目が……潤んでくる。

そんなに苦しいのか!?

だったら飲めばいいのに!

無理やり飲まそうとペットボトルを口に持って行くと、嫌がって顔を振る。

「なんだよ、どうしたいんだよ!?」

涙がいっぱいに溜まった目が、苦しそうに細くなる。

目尻からこぼれ落ちる涙。

「だったら、これに吐き出せ。」

おにぎりを入れていたビニール袋を、ショウの前に広げる。

苦しそうに眉間を寄せたショウが、それに顔を突っ込む。

しばらくして顔を上げたショウは、涙目のまますっきりした顔で……。

「何、これ、まじぃ。」

やっと俺からペットボトルを受け取って、ゴクゴクと流し込む。

まるで口の中をキレイにするみたいに。

「まずい?」

「すっごくまずい!」

陽ざしで腐ったのかな?

買ったばっかりだぞ?

俺も一つ口に入れてみる。

ヒヤッとした食感とパクチーの香。

噛んでいくと広がるチリソース。

ん~……まずいか?

美味しいぞ?

俺が美味しそうにモグモグする顔を見て、ショウが不満そうに口をへの字にする。

「よく食べられるね?」

「うまいぞ?」

ショウは、トレイごと生春巻きを自分の顔に近づける。

「うっわ!何この匂い!」

匂い……?

……パクチー?

生春巻きからパクチーの葉っぱを取り出し、ショウの顔に近づける。

「うわっ!こんなのよく食べられるね!」

体ごと飛び退いたショウが、顔を背ける。

その姿がおかしくて、思わず楽しくなった俺は……。

「この美味しさがわからないかぁ~、子供だな?」

カチンと来たショウが、ベンチに肘を付き、足を組む。

「ああ、そうだね。僕は子供だよ。だからそのまずいのは智が一人で食べればいい。

 僕は……。」

そう言って、サラダを取り上げると、箸でガッと口にかっ込む。

「えっ?」

「これは僕が食べるから、智はそっち食べなよ。美味しいんでしょ?」

そうじゃねぇだろ!

俺だってポテサラ食いたい!

「待てっ!俺のポテサラっ!」

ショウは俺を避けながら、最後の一口まで口に入れ……。

頬を限界まで膨らませたリスみたいな顔で、モグモグしながら俺を見る。

してやったりの満足そうなイケメンリス。

「んふふ、んははははっ!」

そういうのが子供だっての!

「なんだよ、何がおかしい?」

おかしいに決まってんじゃん!

こんなイケメンが子供みたいに拗ねたらさ!

ショウがまたカフェラテをゴクゴク飲む。

少し上を向いた喉がスッとしていてキレイ。

陽ざしにキラキラ光る汗。

波のように動く喉から鎖骨。

俺の理想のイケメンは仕草までイケメン!

でも……何か変?

俺もお茶を飲んで見る。

自分は見えないから違いがわからない。

でも、何か違和感……。

あ……喉仏作るの忘れてた!