ワイルドアットハート 30 | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



「翔君、ほら、起きろ?」

ん、んん~~~っ。

「飯!朝!仕事!」

智君の……声……。

もっと……聞いてたい……。

「起きねぇと、遅刻すんぞ?」

蒲団が剥がされ、縮こまる俺。

でもまだ目は開けない。

もうちょっと……智君の声聞きながら寝かせて……。

「起きねぇの?翔君!」

起きない……起きたら智君の声……聞けなくなっちゃう……。

智君が帰って来たの、全部夢でしたって言われそうで……。

そう思うと、目が開けられない。

突然、耳の穴に息が当たって、背筋がゾワッとする。

「うわぁ~っ!」

思わず飛び起き、布団を引き寄せる。

「んははっ。起きた?」

蒲団を抱きしめる俺を見て、智君がゲラゲラ笑う。

「智君……。」

「ほら、飯食お。」

智君の手が俺の蒲団を剥ぎ取る。

「ああ~っ。」

追いかける俺の手はゆっくりで。

「来ないと一人で食っちゃうぞ?」

俺の部屋を出てく智君の背中をぼぉーっと見つめる。

智君……帰って来てくれたんだ……。

智君がいる朝……。

俺と智君……。

ぼぉーっと考えてた頭が徐々に覚醒してく。

「はっ!待って、智君っ!」

急いでベッドから下り、智君を追いかける。

一人で食べられちゃったら……楽しみ半減!

智君の迎え舌見逃しちゃう!

写真に撮れないんだから、目に焼き付けないと!

「待って~っ!!」



向かい合ってご飯を食べて。

温かいご飯と美味しい味噌汁、智君の迎え舌を堪能して……。

今はソファーでコーヒーブレイク中。

智君が起こしてくれたから、そんな時間も味わえる。

「智君さ……。」

「ん~?」

「俺のインスタ見つけた時……何検索してたの?」

「え?」

ビクッと肩が揺れる智君。

あれ?聞いちゃいけないこと?

「別に……。」

智君の視線がマグカップに落ちる。

「俺には言えない……?」

「……言えない。」

そう言ってそっぽを向く智君。

え?俺には言えない?

どゆこと?

俺ら、付き合ってるんだよね?

なのに、隠し事?

それはないでしょ~っ!

「智君……。」

俺には教えてくれないの?

ってことは松潤関係?

それとも……。

じとーーーっと、横目で智君を見る。

「そんな目で見んなよ。」

智君の手が俺の頬を押して、視線を逸らそうとする。

「だって……。」

「だってじゃない。」

智君は少し頬を膨らませ、俺から顔を背けると溜め息をつく。

「はぁ……、翔君の写真を探してたんだよ。」

写真?……俺の?

「ちょっと前に出た雑誌の翔君が……ご……きで……。」

え?なんて?

俺が耳を傾けると、頬を染めた智君が、ぎゅっと目を閉じて言う。

「雑誌買いそびれたから!画像、探してたの!」

雑誌……?

……画像?

俺の……?

俺が自分を指さして智君を見ると、顔を赤くしたままの智君が、口を尖らせてうなずく。

「櫻井翔、写真って検索したら……あれが出て来て……。」

あれってインスタだよね?

って、今はそこじゃない。

智君がなんで俺の画像探してたのか?

「画像……どうして?」

観念したのか、赤い顔の智君が俺を見て言う。

「すっごい好きな写真だったから!」

すっごい……?

「でも、恥ずかしくて買えないじゃん?

 女性誌だし、メンバーの載ってる雑誌なんてさ……。

 松潤に欲しかった雑誌が買えなかったって言ったら、画像検索すれば?って。」

すっごい……好き?

「スマホに入れとけば、いつでも見れるし、

メンバーの写真持っててもおかしくないじゃん?」

口を尖らせたままの智君。

智君も……。

「俺と一緒?」

「違う!俺は一人で楽しみたかっただけ!」

顔を赤くしながら怒って、そっぽを向く智君。

……可愛い~っ!

「智君っ!」

「わっ、ばか!よせっ!」

こっちに向かせようと肩を掴む俺を智君が振り払う。

その手を掴んで、智君の顔を覗き込もうとしたら、

逆にソファーに抑え込まれた。

俺の上に乗っかって、じっと俺を見る智君。

まだ顔は赤いのに、俺を見てクスッと笑う。

「もう……我慢しないからな?」

俺の上に落ちてくる智君の顔……。

唇が重なって、ドキッと心臓が鳴る。

柔らかい唇が離れ、智君の前髪がパサッと落ちる。

男前な智君の男臭い顔。

俺は智君の肩を掴んで、クルッと回り込む。

今度は俺が上で智君が下。

「俺も……。」

智君の唇目がけて落ちていく。

いつの間にか、自然にキスができるようになってる。

あんなに悩んだのに。

これで富士山は越えられる?

それとももっと高い壁が?

そういえば、どっちがどっちって……。

智君と舌を絡ませると、ムズムズしてくる俺の……。

智君のも固くなってる……?

あれ?男同士ってこの後……?

唇を離し智君を見ると、智君がふんわり笑う。

「翔君、もう俺から離れんなよ?」

「それは俺の台詞!

 そろそろ……荷物まとめて持って来れば?」

「んふふ。そんなことしたら、本当に我慢できなくなるよ?」

智君が俺の首に手を掛け、引き寄せる。

重なる唇。

柔らかい感触……。

この感覚はインスタでは味わえない……、

伝えることもできない。

伝える気はさらさらないけど。

チラッとスマホを見ると、智君の目が一瞬細くなる。

「翔君、まさかまだ……。」

「捨てた捨てた。」

スマホを開いて見せる。

今までインスタのアイコンのあった右端には、クマのマークのアイコン。

「どんな智君も……俺の心に焼き付けるから。」

「翔君……。」

智君が微笑む。

それだけで幸せを感じる俺。

男同士に拘ってたなんて、今までの俺はなんてバカだったんだ!

おっさん同士だろうが、こんなに幸せで、こんなに気持ちいい……。

「やばっ、翔君時間っ!」

智君が俺を跳ね除ける。

「やべっ。」

俺も時計を見て慌てて起き上がる。

「俺、先に洗面所使うから。」

「俺も準備~!」

二人、一緒にソファーから下りる。

着替えて、持ち物チェックして……。

準備のことを考えながら、頭半分は違うことを考える。

やっぱり、もっかい検索してみなくちゃね。

“どっち”と“男同士が付き合ってから”の2つ!

ま、クリフより高い壁を乗り越えた俺達だから、

調べなくてもなんとかなるとは思うけどね!


 

 

 

 

                                     END

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、翔君、どっち問題克服できるのか?(笑)

思っより長くかかっちゃった(笑)r