つなぐ 二十四帖 | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。

 


「腹が減ったな。」

男は月を見上げながら、腹を擦る。

帝は二宮に付き添われ、寝室に薬司を呼ばれた。

薬司では、帝の容体はわからないであろうが、

ボロボロの内臓を元に戻すには、養生するしか方法はない。

あるいは……。

櫻井はそう考えて男に目を向ける。

城からの帰り道、櫻井と男は川沿いに差し掛かかったところだ。

「雅紀さんが美味しいご飯を作って待っていますよ。」

「それまで待てん。」

櫻井はクスッと笑って、男を見つめ、立ち止まる。

男も釣られて立ち止まる。

「今日はありがとうございました。

 おかげで何事もなく妖を退治することができました。」

頭を下げる櫻井を見て、男が、ふんと鼻を鳴らす。

「わしは仕方なくやったまでのこと。

 約束は覚えているな?」

「はい、もちろん。結界も解除いたしましょう。」

「だが、その前に……。」

男が櫻井に近寄り、顎を掴む。

「わしは疲れておる……。」

男の顔が櫻井に近づき、唇 が重なる。

重なった 唇 が、軽く開くと、男の 舌 が櫻井の 舌 を 絡 めとる。

繊細な 舌 先 の動きに、櫻井の腹の奥が、ズクッと 疼 く。

掻き混ぜるように 蹂 躙 し、味わうように 舌 先 で櫻井を刺激し続ける男の 舌 に

思わず声が漏れる。

「ん、んんっ……。」

櫻井の呻き声が、さらに男を 煽 る。

男の 舌 先 が、喉近くの上あごをくすぐると、櫻井の体がビクッと跳ねる。

気を良くした男が、櫻井の背に回した腕を腰の辺りまで下げ、グッと力を込める。

背が、弓なりに反らされ、口の中を男に良いように 弄 ばれたが、

櫻井は抵抗することなく、むしろ、誘うように 舌 を転がす。

櫻井の右手が、男の頬を包み、男の右手も櫻井の頬を包む。

愛 撫 するように 唇 を沿わせ、唾 液 を 貪 る。

絡 めた 舌 から伝わるゾクゾクするような 刺 激 が、二人を 昂 らせ、

頬に感じる手の温もりに、二人の胸の奥が掻き乱される。

男は 絡 めた 舌 を外し、唇 が 触 れるほどの距離で櫻井を見つめる。

「お前は……旨いな。」

ふわりと笑う男の顔に、櫻井も笑い返す。

「狐殿も……。」

「ふふふ、お前ら人にはわかるまい。人には味がある。」

「味?」

「そうだ。こうやって吸ってみればすぐわかる。」

男はまた櫻井に 唇 を当て、舌 先 で 歯 列 をなぞり、チュッと 吸 い付く。

「あっ……。」

不意をつかれ、無防備に合わせられた 唇 は微かに震える。

すぐに 唇 を離され、男がクスッと笑う。

「お前のは……甘く、いい香りがする。わし好みだ。」

好みと言う言葉に、櫻井の頬が染まる。

「狐殿は……口 吸 いが上手でございますな。」

「ふん、わしにとっては食事と変わらん。」

櫻井はクスクスと笑う。

「けれど……、まだ私の精気を吸ってはいないでしょう?」

図星を突かれ、男が櫻井から離れる。

「今すぐ吸ってやってもいいが……。」

男は一歩足を踏み出す。

「お前が一番旨い時に吸いたいからな?

 鬼っ子の飯を食ってからのがいいだろう?」

櫻井はクスクス笑い続ける。

「それはそうですが……。

 家に帰ってからでは、雅紀さんがいます。

 子供には目の毒……。」

櫻井が言い終らぬ内に男がクルッと振り返る。

「では、今、この場でいいんだな?」

男の手が櫻井の肩にかかる。

「そ、それは……。」

「なんだ、不服か?」

「不服と申しますか……。」

櫻井は恥じらうように視線を逸らす。

「なんだ、言ってみろ。」

男は櫻井の顎を掴み、自分の方へ向けさせる。

櫻井は躊躇うように 下 唇 を 舐 め、男に視線を向ける。

「私の精気は……人より強くはありませんか?」

「……そうだな。確かにお前の気は強い。」

男が小さくうなずく。

「大事に使えば、当分の間、狐殿を満足させられやしませんか?」

「……だが、人とわしでは時の感覚が違いすぎる。」

「もちろん、人として、私が生きている間……と言う意味です。」

「ふん……。」

男には櫻井の言わんとすることがわからない。

イライラし出す男の 首 筋 に、櫻井の手が伸びる。

「私が生きている間は……私以外から精気を吸わないで頂きたいのです。」

「…………。」

男は無言で櫻井を見つめる。

「私だけに……してはくださいませんか?」

櫻井の 唇 が男の 唇 に落ちる。

男は櫻井にされるままになりながら、ただ櫻井を見つめる。

男がじっと見ていることに気付いて、櫻井が 唇 を離す。

「いやですか?」

「いやではないが……、お前の寿命が短くなるぞ?」

「だから……ゆっくり味わってくださいな……。」

再び、櫻井の 唇 が男の 唇 に落ちる。

今度は男の腕も、櫻井の背に添えられた。