とてもサラダ用とは思えないキュウリでサラダを作り、
ビール片手に餃子を摘まむ。
今日はダイニングじゃなく、リビングで一杯。
テレビで、新しいCMを見たくって。
今日から放送は第一弾のCM。
試写のとは別のやつ。
9時台の番組の途中でCMが流れた。
「ほら、これ!カッコいいんだよ!」
テレビを指さし、ショウ君の腕を掴む。
ショウ君はビールを飲みながら、目だけでテレビを見る。
安彦先生、ショウ君だって知ってるはず!
「おっ、すげぇっ!」
「でしょでしょ?」
「すごいなぁ。サトシはこういう人と一緒に仕事してるんだ。」
「一緒にって言うか……ほとんど関わりはないけど……。」
おいらもビールを口に運ぶ。
嬉しい反面、照れ臭い……。
少しでも安彦先生に関われたこと、すごいなぁって自分でも思う。
「おいらの描いたキャラクターが先生の手でデザインされて、
動いてるって、すごいよね!」
「すごいよ。……なんか、サトシが遠い……。」
ショウ君が悪戯っぽく笑って、おいらの髪を撫でる。
「じゃ、ほんとに遠くに行っちゃう!」
テーブルのお皿を片づけようと手を伸ばして腰を浮かすと、
ショウ君の腕がおいらの腰を攫う。
「あっ。」
そのままソファーに沈められて、おいらを上から見つめるショウ君。
「すごいよ……。サトシはすごい。」
そんなに真っ直ぐ見つめて言われたら……照れ臭くって……。
おいらは視線をテーブルに向ける。
テーブルの向こうのテレビに、映画に出演する5人が映ってる。
「あ、見て。おいらあの、キャスターやる……。」
おいらの口はショウ君に塞がれ、いつの間に手にしたのか、
ショウ君の腕がスッと伸びて、リモコンでテレビが消える。
「ショ……んっ。」
絡まり合う 舌 に、ゾクゾクしながら、ショウ君の背に腕を回す。
ショウ君がおいらの顔の脇に両肘を付き、おいらの髪を撫でながら キ ス を続ける。
「あ……ふ…ぅんっ……。」
足を少しずらして、おいらの足の間にショウ君の左膝を入れる。
少し膝を立てると、ショウ君のに当たって……。
ショウ君の片手が、おいらのTシャツを捲り上げる。
「あ……ショ……。」
指先が 胸 の筋肉を優しく撫でる。
ショウ君の前髪が首筋をくすぐりながら、唇 が 胸 に向かって下がって行く。
「俺の前で……他の男、褒めようとしたでしょ?」
ショウ君の声が少し意地悪。
「え……好きな芸能人、教えてあげたかっただけだよ……。
前にやってたドラマがすごくよくてね……。」
「ほら、俺以外を好きなんて言う……。」
ショウ君の 唇 がおいらの 胸 を摘まむ。
背中を 刺 激 が駆け抜ける。
「あぁっ!」
仰け反る喉を、ショウ君の手が滑る。
「……芸能人……じゃん……ぁあっ……ショ、やめ……。」
「抱 いてって言ったの、サトシだよ?」
そうだけど……それは……。
「芸能人だろうと、サトシの口から他のやつが好きだなんて、聞きたくない。」
「ショウ君……。」
上目使いのショウ君が……エ ロ い。
胸 元 からおいらを見上げ、顔を動かさずに指だけ動かす。
開いたシャツの間から見える胸元が……エ ロ くて、ドキッとする。
「あ……やぁ……。」
ショウ君の膝が、おいらの足の間を上ってくる。
太 腿 の内側を優しく 擦 るようにゆっくりと。
「んっ……ショウ君だって、ドラマ……見て、いいなって言ったりするくせに……。」
「サトシ以上にカッコ良くて可愛くて……セ ク シ ーなやつ、見たことないよ?」
ショウ君の 唇 から、赤い 舌 先 が出て、胸 の上を動き回る。
「あぁ……んっ……。」
思わず、ショウ君の髪の中に指を突っ込む。
止めて欲しいけど、止めて欲しくない……。
疼 くおいらの下 半 身 ……。
「うそ……社長と執事のドラマで、社長が可愛いなって言ってた。」
「サトシの次にね。」
ニヤッと笑うショウ君。
ずるい……。
「おいらだって!ショウ君よりカッコいい人、見たことないよ?」
「ほんとに?」
「……ほんとだよ。キャスターの人だって……ショウ君に似てるから……。」
「俺に?」
ショウ君が 胸 から顔を上げる。
「……そうだよ。フッとした表情とか、頭の良さそうなとことか……。」
おいらが口を尖らせて、ショウ君を見ると、ショウ君が満面の笑みで笑う。
その顔……反則だからね!
ずるいよ、ショウ君!
「だったら……俺だけ見てればいい……。
俺以外、見なければいい……。」
「そんなの無理……。」
ショウ君が伸び上がって、唇 をおいらに押し付ける。
「んんっ!」
唇 を離したショウ君が言う。
「ずっと キ ス してれば……俺しか見えないよ?」
勝気で、大胆で、自信に満ちてて……。
さっき、情けない顔してたショウ君とは思えない。
「キ ス してなくても……。」
おいらは両手を、ショウ君の頭の後ろに回す。
「ショウ君しか見てないから。」
今度はおいらから、ショウ君の 唇 に 唇 を押し当てる。
ショウ君の腕がおいらの背中に回って、おいらを抱きしめる。
っもう、ショウ君……意地悪でずるくて我が儘で……でも、大好き!