Believe -16- | TRIP 嵐 妄想小説

TRIP 嵐 妄想小説

嵐さん大好き♡
智君担当♪山好き♡で
皆様のブログを見ているうちに書きたくなってしまいました。
妄想小説です。腐っているので注意してください!
タイトルに愛を込めて、嵐さんの曲名を使わせていただいてます。
ご理解いただけると嬉しいです。



今度のキスは優しい。

柔らかく唇を食む。

「あ……。」

思わず吐息が漏れるような、そんな優しいキスに、ぎゅっと胸を掴まれる。

「……そんな声を出すな……。」

あいつは囁くようにそう言って、さらに僕の唇を甘噛みする。

「あぁ……。」

出すなと言われても、声が勝手に出る。

あいつが小さな声でつぶやく。

「……止まらなく……なるから……。」

あいつの手が寝間着の間から、するりと内に入って来る。

「やっ。」

ビクッと体が反応する。

あいつは僕から唇を離し、また困った顔で僕を見つめる。

「私は……お前の敵だ。」

そうだ。敵だ。

「殺したいほど憎い相手だ。」

そうだよ。殺したいほど……憎いよ。

「そんな私に触れられるのは……嫌か?」

ああ、嫌だよ。

嫌で嫌で仕方ない!

僕は、そう思いながら、あいつを抱きしめる。

抱きしめて顔を見上げる。

そのオレンジ色の髪も、グレーの瞳も、憎くて憎くて……。

「そんな私にキスされるのは……。」

僕は首を伸ばしてあいつにキスする。

あいつはぎゅっと僕を抱きしめ、ゆっくりと僕の背中を撫でる。

「憎くて憎くてたまらない。

 でも、フランスに行くと聞いた時、ガンディア公と一緒にいるのを見た時、

 僕の中が炎のように揺らめいた。

 どす黒い何かが生まれた。

 どうして?どんなに勉強してもわからない……。

 僕がまだ子供だから?」

「……お前はもう、初めて会った時のような子供ではない。」

「じゃあ、なんで?この気持ちは何?」

「それを……確かめてみるか?」

「確かめる?どうやって?」

あいつはゆっくり僕のボタンに手を掛ける。

ボタンが一つ、二つ、外されて行く。

僕の鼓動がドキドキと高鳴る。

これは不安?

それとも期待?

「私は今から罪を犯す。お前が共犯だ。」

「共犯?」

「そうだ。共犯だ……。」

あいつの 唇 が 首 筋 に落ち、右側の肩から寝間着が落ちる。

ひやっとする空気に逆らうように、僕の肌が熱くなる。

あいつの手が肩を撫で、胸 を通って 脇 腹 をくすぐる。

「くすぐったいっ!」

僕は身を捩り、あいつがフッと笑う。

「ベッドへ行こうか……。」

僕ごと立ち上がると、辛うじて左肩にかかっていた寝間着が落ちる。

僕はズボン下だけになったのが恥ずかしくて、あいつの肩に顔を埋める。

丁寧にベッドに下され、あいつが覆いかぶさる。

あいつの 唇 が、僕の 肌 を 滑 る度、僕の背中を何かが突き抜ける。

僕の奥の方がぎゅっとして、くすぐったさと気持ちよさに 恍 惚 としてくる。

「あぁ……。」

「堕ちてくれるか?私と共に……。」

あいつが僕の 胸 の上から、上目遣いで僕を見る。

僕は……うなずいて、あいつの頭に両手を添える。

「……いいよ、堕ちてあげる。」

両手であいつの頭をさわさわと撫でる。

あいつは優しい顔で笑って、僕を見つめると、

あばらの浮き出た 胸 に、小さく キ ス をする。


僕達は……その晩、共犯になった。


堕ちて、堕ちて……、神に背いて……。

あいつは聖職者で、僕はそんなあいつを敵だと思ってて。

それぞれが罪深く……。

重い十字を背負う。

けれど、それは甘く、甘美な滴を垂らし、僕達を酔わす。

これが 寵 愛 と言うものだろうか?

こいつが浮名を流した美姫達と……。

考えただけで、心を支配し出すどす黒いもの。

あいつは僕の隣で小さな声で言う。

「お前は……私の唯一の共犯。」

僕はうなずいて、あいつを見る。

「うん。僕達は共犯……。」

憎くて憎くて殺したい相手。

なのに、その手は優しく僕を包む。

僕を見つめる瞳が変わる。

表情を持たなかった瞳に、光が揺らめく。

僕の瞳はどうだろう?

変わったのか?

あいつを見つめると、あいつがふわりと笑う。

「そんな目で見るな……、眠れなくなる。」

あいつは僕を引き寄せ、額に 唇 を当てる。

ああ、僕の瞳も変わったんだ。

憎くて憎くて……それでも愛おしい……僕の共犯者。