かなーり長ーくなりましたが、
以上に挙げた概念に照らし合わせて、

「自分は、何を良く撮るか?」

「自分は、それをどう撮るか?」

という事を良く考えて、レンズ選びの参考にしていただけたら幸いです。



APS-Cセンサーの各社の10万円以下のエントリーレベルのデジタル一眼レフを、
レンズキットで買ったら、
ほとんどの機種が、
18-55mm
(35ミリ換算で約28mm前後~85mm前後相当)
のレンズがついて来ます。

ダブルキットで買ったら、
加えてもう1本、
55-200ないし250あるいは300mm
(35ミリ換算で約85mm前後~300ないし400あるいは450mm相当)
のレンズがついて来ます。


セットされてるレンズが、
18-135mm
(35ミリ換算で約29mm~216mm相当)
という商品も有ります。キヤノンEOS KISS X4です。
これは、家族撮影にとても便利です。

少し前には、
18-70mm
(35ミリ換算で約28mm~105mm相当)
のレンズキットを発売した機種も有りました。ソニーα200です。
これも、近い考え方の商品でした。スナップ中心に最適です。

しかし、ほとんどのダブルキットは、
55mm(35ミリ換算で約85mm相当)の前後で、
レンズ交換が必要になります。




うんたん♪(仮称)ちゃんは、ペンタックスに興味がおありのようでしたね。

ペンタックスは、キヤノンやニコンの2大メーカーから比べれば、宣伝規模が小さいですから、
あまり良く評価されなくて、馬鹿にする人もいます。

でも、カメラに本当に詳しい人は、“良い物”を“リーズナブルな値段”で造るメーカーだと、知っています。

現行機種は、
645D、K-7、K-x、
の3機種です。

K-xは、今年のTIPAカメラグランプリのデジタル一眼レフ エントリーレベル部門で、グランプリを獲得しています。
キヤノンのEOS KISS X4や、ニコンのD5000を差し置いて、
世界一に選ばれています。

デジタル一眼レフとしては、軽量コンパクトで、
初心者からちょっと凝りたい方まで、扱いやすくて、
値段の割には侮れない画質と性能を持っています。

うんたん♪(仮称)ちゃんが興味を持たれていたK-mの後継機種ですが、
スペックがかなりアップしてますから、ちょっと値段が上がっても、長く使えるカメラだと思います。

レンズキット(\69,800以下)は、
18-55mm
(35ミリ換算で約27.5mm~84.5mm相当)のレンズが、

ダブルキット(\89,800以下)は、それに加えて、
55-300mm
(35ミリ換算で約84.5mm~460mm相当)のレンズが、
ついて来ます。

(価格は店によって、もっと安かったり、10~20%くらいのポイントがついたりです。100色から選べるオーダーカラーは、普通は安くしてくれません。)


うんたん♪(仮称)ちゃんがよくブログや掲示板にUPされている、
様々な写真のシチュエーションを見る限り、
レンズキットでだいたい賄えると思いますが、
UPされているのは室内写真が多いのですが、
文章を読む限り、行動的な活発な方だとお見受けしますので、
ダブルキットの必要性も感じます。
後から望遠レンズを買い足すとかえって高くつきますから、
最初からダブルで買った方が良いと感じます。



単焦点レンズにも興味がおありのようでしたので、
あなたのブログへのコメントで、以下のレンズの名前を挙げました。

ペンタックスの smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limitedというレンズは、
APS-Cサイズのボディに装着したら、
35ミリ換算で約53.5mm相当になり、
普段は人間の視野に近い感じで人や景色を撮れて、
そのままレンズ先端から“3センチ”の距離まで被写体に迫れるレンズです。
4万円ちょっとしますので、学生さんには高い買い物でしょうが、
一眼レフの交換レンズ(特にマクロレンズ)としては、むしろ安い部類で、
うんたん♪(仮称)ちゃんの用途を考えたら大活躍する一品間違いなしです。
なので紹介しました。



紹介したのは、あくまで一例ですし、
今回書かなかった“レンズの明るさ”“感度”等々、
カメラには様々な要素が有りますから、
また疑問など有りましたらご質問下さい。
解る範囲でしたら(暇が有れば)お答えします。



なにはともあれ、自分にピッタリの一品を見つけて下さい。



~おわり~

では、具体的に“何ミリ”のレンズを用意すれば良いのか?
の話に移ります。


まずその前に、先に挙げた“撮像素子のサイズ”が重要になってきます。

撮像素子のサイズが異なるカメラのそれぞれに、
“50-100mm”と表示されたレンズが装着されていたとします。
50mmという広角から、100mmという望遠までの2倍のズームが出来るレンズです。
(50の2倍は100なので“2倍ズーム”です。)

レンズのミリ数が同じだったら、どれも同じ範囲の光を取り込むのですが、
最終的に写真が写る面積(切り取られる範囲)が、
撮像素子の大きさの大小によって違うので、
写る“広さ”がそれぞれ違ってしまいます。

それでは不便なので、
地球上で過去一番広く普及した135フィルムシステム(35ミリフィルムサイズ)と同じサイズの撮像素子を持つ、
2番の“35ミリフルサイズ”に換算をして、比較のやり取りをするのが、一般的になりました。

よくカタログに
“35ミリ換算で何ミリに相当”
って書いてあります。

これで換算すると、
50-100mmのレンズは、
1“中判デジタル”では、
 約40mm-80mm相当
2“35ミリフルサイズ”では、
 約50mm-100mm相当
3“APS-Hサイズ”では、
 約65mm-130mm相当
4“APS-Cサイズ”では、
 約75mm-150mm相当※6
5“フォーサーズ”では、
 約100mm-200mm相当
(※6キヤノンのAPS-Cサイズの場合は約80mm-160mm相当)
になります。

元のレンズのミリ数に、
1の場合、約0.8倍
2の場合、約1倍
3の場合、約1.3倍
4の場合、約1.5~1.6倍(機種による)
5の場合、約2倍
を掛け算するだけです。

撮像素子が小さくなる程、狭く写る(望遠よりにシフトする)訳です。



はい、ここまで理解していただけたら、
ここから先は、特に注意書きが無い限り“35ミリ換算”で話を進めます。



我々人間の目で見たパースの感覚に一番近い感じに映るレンズの焦点距離は、
だいたい“50mm”前後です。

家族や友人とお出かけして、
4~5メートル離れた人を、
「はい、チーズ!」って、
ややアップ気味に撮る時は、
だいたい“100mm”前後を多用します。

その反対に、後ろの建物なんかを一緒に映し込んで、
「はい、きらっ☆」って、
やや広く撮る時は、
だいたい“35mm”前後を多用します。


以上が“スナップ写真”で役に立つ焦点距離です。

ここで、ズームが無い単焦点レンズの場合は、
“50mm”くらいのレンズで、
自分が前後に動いて構図を作ると良いでしょう。
“人”に寄り気味の写真が好きだったら、
“70mm”くらい、
あるいはさらに“100mm”くらい、
と、数字を増やしたレンズを選んで下さい。


同じ距離のスナップでも、
子供がいるご家庭では、
親は“無意識に”我が子を
“よりアップ”で、
「はい、うんたん♪」って撮りますから、
“150mm”前後が重宝します。

元気が良く動き回るお子さんを撮る場合や、
遊園地みたいな広い空間に遊びに行く時は、
“200mm”前後が重宝します。

運動会やスポーツ観戦では、
“300mm”以上が必須です。
“グラウンドの広さ”や、
相手を“どれだけ大きく写したいか”次第で、
“400mm”“500mm”と大変な事になって行きます。


それ以上の望遠レンズが必要なケースは、
普通には・・・、
“月のクレーターを写す”とか、
“野鳥を撮る”とか、
“三重県から富士山を写す”とか、
“米軍基地の建物の上の各種アンテナを分析する”とか、
“盗○”とか、
・・・使う方次第です。



逆に、広角が広くなる方向は、
画面内のパースペクティブがきつくなるので、
芸術的に構図にこだわりたい場合に必要です。

写真に凝っている方が「広角!広角!」って言うのは、
このパースペクティブを写真に上手く取り入れている方か、
もしくは、よく理解していなくて、ただ流行りで言ってるだけのどちらかです。
(遊び盛りのお子さんがいるのに、広角しか撮れないカメラをメーカーの宣伝に乗せられて買って「ズームが足りない」って不満を口にされる、そんな不幸なパパママを沢山見てきました。)

風景写真が好きな方は、
ワイドに写って、パースに奥行きが生まれる、
“28mm”前後を多用します。

なので、風景中心の撮影旅行だと、
“28mm~70か80mm”くらいのズームレンズが役に立ちます。
(ここでも、子供を連れて行く時は、100mmくらいか、それ以上が有った方が良いのは、前述した通りです。)

“28mm”くらいの単焦点か、
“35mm”くらいの単焦点で、
自分が前後して撮影するのも良いです。
こういう撮り方で、役に立つのが、
最近流行っているパンケーキレンズです。
かさばらないので、旅行に便利です。


ここまでは、アウトドアを前提に解説しましたが、
広角が広いレンズは、室内でも役に立ちます。
1~2メートルの距離の人を全身写したり、
カラオケや居酒屋でテーブルを囲んでいる友達を大勢写したり。

このシチュエーションは、カメラの素人さんにも説明しやすいので、
広い広角の良さを解説するのにメーカーが良く使いますね。
これは正解ではあるのですが、
これって家族や友達を撮る事の“あくまで一つのケース”ですから、
それと引き替えに望遠側が犠牲になっている最近のコンパクトデジタルカメラは本末転倒ではないか?と思うおぢさんです。


広角レンズの本当の醍醐味は、
画面内に生まれる“パースペクティブ”だと理解していただきたいです。


お手元のフィギュアを手に取って自分の顔に近付けて見て下さい。
ぼんっ!きゅっ!どどん!
パースが強調されて迫力が増しましたか?



次に、マクロ(接写)レンズの選び方です。
先程、マクロレンズは値段が高くなればなる程、望遠になって離れた物をドあっぷで撮れる、
と解説しましたが、
さっきのフィギュアの話みたいに、
被写体にパース(奥行き感)や迫力を与えて撮りたかったら、逆です。


マクロレンズはよく、
60mm、105mm、200mmといった具合に、同じメーカーから3種類以上発売されています。(数字は35ミリ換算前)
お値段も段々高くなって行きます。

カタログ等で“最短撮影距離”と“最大投影倍率”の数字に注目して下さい。

“倍率”は、
たいてい“1倍”(等倍撮影)と書かれています。
たまに、安いマクロレンズは0.5倍とかになっています。
マクロじゃない他のレンズにも0.34倍とか、書かれています。
この数字が大きい程、大きく写せるという事です。

“撮影距離”は、
“18.5センチ”とか“31.4センチ”とか“50センチ”とかいう具合に、
値段が高い物程、近づける距離(ピントが合う距離)が離れて行きます。
(一眼レフの場合のこの距離は、レンズの先端からではなく、撮像素子面からの数字です。)

同じ大きさ(倍率)で写せるならば、近づけた方が被写体にパースを与えられます。

逆に望遠レンズで離れて撮ると、
例えば、フィギュアをアニメのキャラクター対比図のように平面的に撮影出来ます。

後者は、特別にドあっぷで撮る必要が無ければ、
マクロじゃない普通のレンズでも撮影出来たりします。



~その3につづく~

うんたん♪(仮称)ちゃんへ…

デジタル一眼レフカメラとレンズ選びに関するお話しです。


“焦点距離”の解説と、
「APS-Cってなんぞや?」ってあなたの疑問に対して、
そちらのコメント欄では長くなりすぎるので、
こちらでお答えします。



まず“APS-C”とは、
カメラの中の撮像素子(イメージセンサー~○○万画素CCDとかCMOSとか言う部品)の、
“大きさ”を表す言葉の一つです。
現在の民生用デジタル一眼レフの撮像素子は大きく分けて5種類有ります。

大きさが大きい順に、
1“中判デジタル”
 (44mm×33mm※1)
2“35ミリフルサイズ”
 (36mm×24mm※2)
3“APS-Hサイズ”
 (30.2mm×16.7mm※3)
4“APS-Cサイズ”
 (23.4mm×16.7mm※4)
5“フォーサーズ”
 (18mm×13.5mm※5)
となります。

【注】詳しい方もこれを読む可能性が有ると思い、サイズのミリ数にはちょっと気を使いました。
と同時に、これを鵜呑みにされる方がいたら困るなぁとも思いますので、以下に注釈をつけます。
(普通には知らなくてよい事ですので、飛ばして下さい。)
※1 ペンタックス645Dのセンサーサイズです。中判デジタルバックでは、もっと様々なサイズが有ります。またフィルムのロクヨンゴ(220/120フィルム)はその名の通り60mm×45mm(有効56mm×41.5mm)です。
※2 呼称の元になった35mmフィルム(135フィルム)の画面サイズです。デジタル一眼レフでは、もう少し小さいサイズで、様々有ります。
※3 呼称の元になったAPSフィルム(IX240フィルム)のHサイズの画面サイズです。デジタル一眼レフでは、キヤノンEOS1D等、アスペクト比が根本から違います。
※4 呼称の元になったAPSフィルム(IX240フィルム)のCサイズの画面サイズです。デジタル一眼レフでは、もう少し小さいサイズで、様々有ります。
※5 呼称の元になった部品としてのフォーサーズ(4/3型センサー)のサイズです。写真用として設計するにあたり、35mmフルサイズとの兼ね合い(対角長が1/2でアスペクトが4:3になるように)から実際の製品では、もう少し小さいサイズです。また、マルチアスペクトに対応させる為の設計では、これまた違うサイズになります。



はい、話の本筋に戻ります。

上記のようにデジタル一眼レフカメラの撮像素子(センサー)には様々なサイズが有りますが、
同じ画素数、同じ部品の質だったとしたら原理上はサイズが大きい程、画質が良くなります。

逆にサイズが小さい程、カメラを小さく作れます。

また、サイズが小さい程、芋づる式にレンズも小さく設計出来ます。



ここでようやく“焦点距離”の話に移ります。

カメラのレンズで、よく、
“広角28mm”とか、
“望遠300mm”とか、
言いますよね。
このミリ数が焦点距離です。

数字が小さい程、“広く写る”(広角)、
逆に大きい程、“狭く写る”(望遠)、
という事ぐらいはご存知でしょう。
その原理は、またまた大変な話になるので、ここでは省略します。
数字が“小さい=広い”“大きい=狭い”だけ、覚えて下さい。


たまに(というか意外と多くの方が)、
望遠レンズだと“遠くが写る”とか、
広角レンズだと“近くを写す”とか、
思い込んでいる方がいらっしゃいます。
また、マクロ(接写)レンズは、“近い物を写す”イコール“望遠の反対”と解釈している方もいらっしゃいます。

これらは全て間違った解釈なので、無視して下さい。

広角レンズで遠くの景色を雄大に撮っても良いし、
望遠レンズで近くのフィギュアをクローズアップしても良いのです。(ただし各レンズの持つ“最短撮影距離”という数値より近くは、ピントが合いませんので、距離に注意。)

マクロレンズは普通に望遠レンズとしても使えます。値段が高くなればなる程、望遠になります。
こういうレンズ(たいてい10万円以上しますが)を使うと、
例えば、頭上1メートルに咲いている桜の花をドあっぷで撮ったり、
近寄ると逃げてしまう生き物をドあっぷで撮ったり出来ます。


また、ここ数年、
「あゆは28mm」のテレビCM以来、メーカー各社が競うように“広角!広角!広角!広角!”と、
「広角が広ければ良い!!」と、
消費者に押し付けていますが、
これもまずは、無視して下さい。
(コンパクトデジタルカメラでは、広角が広いと「望遠が弱い」という落とし穴も有ります。さらに“レンズが暗くなる”という現象も発生して、最近それを打ち消すように“明るいレンズ”を売りにしている商品がありますが、それは広角端だけで、ちょっとズームすると、すとぉー-んと暗くなる物が有ります。メーカーの宣伝は良い事は言いますが、それと引き替えの悪い事は絶対言いませんからね。対価に注意!です。・・・一眼レフではレンズの暗さはあまりシビアには考えなくても良いです。シビアに考えなくてはならないケースというのは勿論有りますが、今回は語りません。)



色々と周り道しましたが、
広角と望遠(及びマクロ)の概念を“正しく”理解していただけましたでしょうか?
最近のメーカーの言う事は、商売の為の押し付け話(競争の為にやむを得ずって一面もありますが…)も多いですから、ちょっと周り道しました。



~その2へつづく~