おもしろ英語長文-書き換えられる記憶 | 天王予備校本町教室のブログ

天王予備校本町教室のブログ

テンヨビ式機械的合格法の天王予備校 ムリ・ムダ0で合格へ

入試用の英語長文を見ているとなかなか内容の面白いものがあります。

今日はある国立大模試より。

 

私たちは過去のことを思い出すとき、事実をあったがまま忠実に思い出しているつもりですが、実はその思い出し方は、現在の考え方や感じ方、手持ちの情報などによって大きく変わり、また記憶に関して誰かに質問される場合、その質問の仕方にさえ影響されるそうなのです。

 

ある実験で、人々に2台の車が絡む交通事故の映像を見せました。

その後人々を2つのグループに分け、1つ目のグループには「2台が激突したときどれくらいの時速で走っていたと思うか」と聞くと、この人たちの答えの平均は時速約65キロ。

もう1つのグループに「2台が接触したときどれくらいの時速で走っていたと思うか」と聞くと、この人たちの答えの平均は時速約50キロ。

「激突」という言葉を聞いただけで、スピードが出ていたような印象を受け、記憶に反映されてしまったわけですね。

また、映像の中に割れたガラスなどはなかったのですが、「割れたガラスを見たか」との質問に対し、「激突」グループの人たちの間では「接触」グループの人たちの3倍もの人が、「割れたガラスを見た」と答えたとのこと。

 

記憶とはこんなにも流動的なものなんですね。

 

そういえば、最近黒いものでも白だと言い張るような政治家が国内外に多くいますが、それでまかり通っているのは、きっと「白だ」と言い続けられると私たちもだんだんそんな気がしてくるからなんですね。

納得。