太陽と父ちゃん13話 お金に変わるお金

 

太陽「父ちゃん、今日もお金の話をしてくれるの?」

 

父「今日はちょっとむずかしいかもな〜」

 

太陽「わかりやすく教えてね」

 

父「わかったよ、今日は仮想通貨って呼ばれている暗号通貨の話をしようね」

 

太陽「??なんだかすでにむずかしいな〜、かそう通貨とあんごう通貨は同じなの?」

 

父「そうなんだ。英語では暗号通貨なのに日本では仮想通貨って呼ばれているんだ」

 

太陽「変なの」

 

父「本当だね。この前、全部がポイントでお金が払えたらお金はいらないよねっていう話をしたよね」

 

太陽「うん」

 

父「太陽は電車に乗る時のスイカとかICOCAとか知ってるかな?」

 

太陽「知ってるよ」

 

父「父ちゃんも持っているんだけど父ちゃんは電車に乗る時だけじゃなくてコンビニで買い物した時や自動販売機でジュースを買った時にもスイカでピピって払っているんだよ」

 

太陽「電車だけじゃなくてお店でも使えるの?」

 

父「そうだよ。そうするとお金を渡してお釣りをもらったりするやりとりがないからあっという間に支払いができて、今よりもレジの前で並ばなくてもよくなるんだ」

 

太陽「待ってる時間が減るのは嬉しいね」

 

父「すでにコンビニでは自分で商品をピピってやってカードで払うところも出来てきたんだ」

 

太陽「すでにあるんだね」

 

父「そうなんだ。さらにスイカのカードも携帯電話でダウンロードすると携帯電話がスイカがわりになるんだ。だから、カードもいらなくなるんだよ」

 

太陽「父ちゃんはいつもカードをなくすからちょうどいいね」

 

父「まぁ携帯もよく無くすからどうなんだってことなんだけどね」

 

太陽「じゃぁさ、父ちゃん、携帯があればもう支払いができるようになってるってこと?」

 

父「そうなんだ。太陽が将来、海外に遊びに行ったり住んだりしようとしよう」

 

太陽「うん」

 

父「でもさ、このスイカやICOCAにどれだけお金が入っていても海外では使えないんだよ」

 

太陽「そうか、日本だけなんだね」

 

父「それができるようになるのが仮想通貨なんだよ」

 

太陽「そうか」

 

父「仮想通貨で一番有名なのはビットコインって言うんだよ」

 

太陽「なんか聞いたことがある」

 

父「まずはビットコインをお金で買うんだ。そして、そのビットコインで買い物が出来るように少しづつなってきているんだよ」

 

太陽「でもさ、別に現金で買えばいいんじゃないの」

 

父「日本で買い物する時には別にいいけど、海外で買い物する時に日本の円では海外では買い物が出来ないから円をドルに変えたりしないと買い物が出来ないんだ。そして、その時に手数料っていうのを取られるんだよ」

 

太陽「そうなの?」

 

父「そうだよ。でもねビットコインが使えるお店ならば世界中に増えればビットコインを持っていれば世界どこでも使えるってこと。つまり、仮想通貨は世界共通通貨になる可能性を持っているということなんだ」

 

太陽「世界共通通貨?」

 

父「うん、世界中がビットコインが使えるようになったら世界中、どこに行ってもそのビットコインで支払いが出来るからもう現金を持つ必要がないんだ。つまり、手数料もいらない」

 

太陽「そうなんだ」

 

父「ただ、仮想通貨は価値がたった数秒で上がったり下がったりするから、ビットコインを持っているだけで得する人や損する人が出てくるんだよ」

 

太陽「なんで?」

 

父「じゃぁ価値について話してみようか」

 

太陽「かち?」

 

父「うん、例えばお腹がいっぱいの時に太陽はおにぎりを100円で買うかい?」

 

太陽「お腹いっぱいの時には買わないよ」

 

父「どうして?」

 

太陽「今は必要ないから」

 

父「じゃぁ、50円なら買うかな?」

 

太陽「50円でも買わないよ。お腹、いっぱいだもん」

 

父「じゃぁ20円ならば?」

 

太陽「20円か?10円なら買うかな」

 

父「ということは今はこのおにぎりは太陽にとって10円の価値しかないんだよ」

 

太陽「うん」

 

父「それが価値なんだよ、でもね太陽がお腹が減って減って死にそうな時はどう?」

 

太陽「それは100円でも買うよ」

 

父「でもね、その時に太陽だけがお腹が減っている場合は100円で買えるだろうけど、他にもお腹が減っているAさんがいてAさんお店の人に僕は200円でそのおにぎりを買うよって言うとお店の人は200円でAさんに売るんだよ」

 

太陽「待ってよ、それじゃ僕が死んじゃうよ、だったら僕は300円で買うよ」

 

父「すると、Aさんは400円で買うって言うんだよ」

 

太陽「え〜困るよ!じゃぁ僕は500円で買うよ」

 

父「これが価値なんだ。同じ商品なのに欲しい人より商品が少ない場合はその商品の価値が上がるから高くなるんだ」

 

太陽「そうか」

 

父「仮想通貨も数が決められているから、ビットコインを欲しい人がいっぱいになると例えば太陽が100円で1ビットコインを買ったとしよう。でも、ビットコインを欲しい人がいっぱいになると太陽にその1ビットコインを1000円で売ってくれないか?って言う人が出てくるんだよ」

 

太陽「なにそれ?」

 

父「すると太陽がその人にどうぞって売ると百円で買ったものが千円で売れるから900円、儲かったことになるんだよ。今のうちに仮想通貨を買っていれば将来高くなるだろうってことで今、仮想通貨を買う人が増えているからどんどん仮想通貨の値段が上がってきているんだよ」

 

太陽「そうなんだね」

 

父「円やドルやユーロも相場っていうのがあって毎日、少しづつ値段が変わったりしているように仮想通貨はそれが大きく変わっているんだよ」

 

太陽「僕も仮想通貨欲しくなってきた」

 

父「でもね、さっき言ったように仮想通貨は今はまだ安定していないから1万円が次の日には2万円になったり時には10万円になることもあるけど、その逆で1万円が次の日には9千円になったり千円になる可能性もあるんだよ」

 

太陽「それはドキドキしちゃうな、仮想通貨って怖いね」

 

父「そうだね。ドキドキしたり、ワクワクしたりするのが仮想通貨なんだ」

 

太陽「でもさ、そういうのが嫌な人はどうしたらいいの?」

 

父「そういう人の為に今、日本の銀行では仮想通貨ではなくデジタル通貨を作って試しているところなんだよ。このデジタル通貨は1円で1デジタルコインで買えて価値はほとんど変わらないんだ。ただ、今のところ日本の銀行でデジタルコインを持っていても海外で買い物は出来ないからそのデジタルコインを海外でドルに変えたり海外のお金に変えたりする必要があるんだ、だから日本の銀行で作るデジタルコインは世界共通通貨とは言えないんだ」

 

太陽「なんか少し分かった気がする」

 

父「今はいろんなことが大きく変化している時期だから面白い時期だと言えるよ〜」

 

太陽「変化だね」

 

父「変化を恐れるんじゃなくて変化を楽しめる大人になるんだよ!」

 

太陽「うん!」