父「太陽、お金はほしいかい?」

 

太陽「もちろんだよ父ちゃん」

 

父「どうしてお金がほしい?」

 

太陽「それは、お金があればほしいものが買えるでしょ、旅行にも行けるし、困っている人を助けることもできるし…」

 

父「そうか、じゃぁ本当はお金がほしいのではなくて、物が欲しかったり、行きたいところに行きたかったり、困っている人を助けたいんだよね」

 

太陽「そうか!そうだね、別にお金がほしいわけじゃないんだ」

 

父「ローソンのポンタカードのポイントがどんどん増えたらもうコンビニに売っているものは一切、お金を使わなくていいようになるよね」

 

太陽「助かる!」

 

父「じゃあさ、太陽が今、大人でなにか仕事をしていて給料が20万円だったとしよう。でも、これからは20万円分のポンタポイントで給料が払われるようになったらどう?」

 

太陽「え?ちょっと困る!だってローソンだけで買い物するわけじゃないから、バットやグローブはローソンに売ってないよ」

 

父「じゃあさ、そのポンタカードでバットやグローブが買えたり、どこかのレストランでご飯を食べてお金の代わりにポンタカード、電車を乗る時もポンタカード、旅行に行く時も飛行機代、ホテル代、ディズニーランド代だって、喫茶店でコーヒー飲んでも、自動販売機も全部、電話代や電気代とかも全部ポンタカードで払えたらどう?」

 

太陽「それならいいよ、困らないからね」

 

父「だよね。今、そういう時代が来ているんだよ」

 

太陽「うん、どこでも使えるようになったら困らないと思う」

 

父「この前ね、ベーシックインカムの話をしたよね」

 

太陽「うん、国が国民全員にお金を配るってことでしょ」

 

父「そうだね。スイスでは成人してる大人は30万円、成人してない子供には7万円を払うっていうことをシュミットさんっていう人が提案し、署名を集めて国民投票したんだよ」

 

太陽「それはどういうこと?」

 

父「こんな素晴らしい案を考えたっていろんな人に伝えたら、それいいね!っていう人の多くがサインしたんだ。そしてそれを国にだすんだよ、ベーシックインカムをしたい人がこんなにもいますって!すると国は分かりました、他の国民にも聞いてみましょう!みなさんベーシックインカムにしますか?しませんか?って投票で決めるのが国民投票だよ」

 

太陽「それでどうなったの?」

 

父「反対が多くてスイスはベーシックインカムにはならなかったよ」

 

太陽「そうなんだね、どうしてみんなに平等に配られて生活に苦しんでいる人が助かるのに反対するの?」

 

父「反対する人はこんなことを反対理由にあげているよ。毎月毎月みんなに配るお金はどうやって出すんですか?」

 

太陽「そうだね、国に余裕があればいいけどね」

 

父「シュミットさんたちは税金から出すって伝えたよ」

 

太陽「税金?」

 

父「そう、例えば日本では消費税が8%でしょ。だから、100円のジュースを買おうとすると108円ですって消費税分の8円が多めに取られるんだよ」

 

太陽「どうして?」

 

父「その集めたお金は税金って呼ばれてそのお金で道路を作ったり、仕事が出来なくて困っている人にお金を配ったり、学校の先生や警察官や市役所たちで公務員っていう人たちのお給料になるんだよ、ベーシックインカムはその税金からみんなに払いますって言っているんだ」

 

太陽「じゃぁさ、今、仕事をしている人は給料とベーシックインカムのお金が両方もらえるの?」

 

父「そうだよ」

 

太陽「めっちゃいい、お金持ちになるね」

 

父「でも、その人たちは今の税金では足りないから税金が高くなるって反対しているんだよ」

 

太陽「どれぐらい高くなるの?」

 

父「それは一概に言えないんだけど、例えばで考えてみようか。税金を8%じゃなくて50%にしよう!すると100円のジュースを買うと150円払わないといけなくなるんだよ」

 

太陽「げーーーそれは高いよ父ちゃん」

 

父「でもね、よく考えてみてね。太陽の家は父ちゃんと母ちゃんと太陽の三人でしょ。もしも、スイスのように大人が30万円、子供が7万円もらえるとしたら67万円国からもらえるんだよ。そして、父ちゃんも母ちゃんも今までのように働く」

 

太陽「やっぱり増えるね」

 

父「例えばうちが月に20万円払っているとしよう。そこに消費税の8%を足したら21万6000円を払っている。でも、消費税が50%になったらうちは30万円も払うことになる」

 

太陽「ちょっと電卓貸してよ。30万引く21万8000円は8万2000円もとられちゃうの?」

 

父「税金が高くなると大変と思うでしょ。でも、ベーシックインカムでうちは67万円もらっているから税金が50%になっても全然、今までよりも生活は豊かになるんだよ」

 

太陽「じぁーなんで反対するの?」

 

父「じゃぁ父ちゃん達が一ヶ月に100万円買い物をする家族だとしよう。今までは消費税が8%ならば108万円払っていた。でも消費税が50%になったら100万円の買い物をしたのに消費税が50万円になるから150万円払うことになるんだよ」

 

太陽「えーーー100万円の買い物しかしてないのに150万円も払うの?」

 

父「そうだよ。でもベーシックインカムで67万円もらっているから今までよりはお金が残るんだよ」

 

太陽「そうか」

 

父「でも、それ以上、買い物する人にとっては困るんだよ。1000万円の車を買ったのに1500万円払わないと車が買えなくなるからね」

 

太陽「でも、ベーシックインカムで67万円もらってるから……そうか!お金持ちの人が反対するんだ!」

 

父「そうだね、ベーシックインカムをするためには財源って言ってお金がいっぱいないと出来ないよ。その為に税金が上がる可能性はあるよね。贅沢しない人にとってはベーシックインカムはいいかもしれないけど、お金持ちでいっぱいお金を使う人にとっては困るでしょ」

 

太陽「だから、反対するんだね」

 

父「それも一つの理由だね」

 

太陽「他にもあるの?」

 

父「もう一つはなにもしてないのにお金が配られるようになったら働かない人が増えて人間的にもダメ人間が増えるし、結果、やっぱり税金が高くなるかもしれないじゃないか!ってことだよね」

 

太陽「そうか平等のようで平等じゃないってことか」

 

父「そうなんだ。そんな時に大事なのが逆転の発想なんだよ」

 

太陽「逆転のはっそう?」

 

父「そうだよ。今までの発想ならば会社の売り上げをあげようとしたら、一人一人の給料を安くしたり、寝る時間を削ってでも長い時間働くっていう発想になるんだ、でもねスエーデンのある会社はこんなことをしたんだ」

 

太陽「なにをしたの?」

 

父「今まで会社は8時間工場を動かしていた。だから働く人も8時間働いていた。それを働くのは1日6時間にします!って決めたんだ」

 

太陽「そうなの?でもさ父ちゃん、6時間しか働いてなかったらさ、みんなの給料が減るからさ社員さんの生活が苦しくなるんじゃないの?」

 

父「そうじゃないんだ、今まで8時間働いて給料が20万円だったとしよう。でもその人たちに1日の仕事を6時間になっても給料は今まで通り20万円払いますって払ったんだ」

 

太陽「え~でもさ、父ちゃん、そしたらさ6時間しか働いてないのに給料が一緒なら会社が大変じゃないの?倒産しちゃうと思うんだけど」

 

父「それが会社は逆に売り上げがあがったんだよ」

 

太陽「どうして?」

 

父「会社はね1日8時間動いていた工場を12時間動かすようにしたんだ。そして、働く人を逆に増やしたんだよ」

 

太陽「そうか、会社は今まで8時間動いていた工場が12時間に増えたから売り上げがあがるんだ」

 

父「それだけじゃないんだ。1日仕事が6時間になるとみんなゆっくり休めるようになって8時間働いていた時よりも集中して仕事が出来るようになったから会社の売り上げが上がったんだ」

 

太陽「すごいね」

 

父「人間は働く時間が長ければ長いほどサボる時間も休みの時間も必要になるのかもね」

 

太陽「ぼくもゲームなら6時間出来るもん!」

 

父「凄い集中力だな。それでね違う介護の会社も1日6時間だけ仕事をするようにして、その分、働く人を増やしたんだよ」

 

太陽「父ちゃん、でもさ、働く人が増えたら会社はお金をいっぱい払わないといけないでしょ。そして、そのしせつは売り上げがあがるような仕事じゃないでしょ。やっぱり赤字になるんじゃないの?」

 

父「太陽、凄いね。普通はそうだよね。実はね1日8時間働くのを止めて6時間にして働く人を増やすことでその会社は年間7500万円もお金がかかるようになったんだよ」

 

太陽「じゃぁその施設は倒産しちゃうじゃない」

 

父「実はその7500万円分を市が出してくれるんだよ」

 

太陽「え?じゃぁその市は余裕があればいいけど、余裕がなければその市が大変になるんじゃないの?」

 

父「実はね、それがまさに逆転の発想なんだよ」

 

太陽「なになに?」

 

父「人が少ない場合は残業しないと仕事が回らないから残業が多いんだ。でもね、人が増えれば残業代が減る。そして、次が大事なんだ。働いている人が無理しなくなるようになるから一人一人が元気になって病気で休む人が減るんだよ」

 

太陽「そうか!働く人も元気だと優しくなれるし、おじいちゃんやおばあちゃん達も嬉しいね」

 

父「素晴らしいのはそれだけじゃないんだ。健康な人が増えるということは病院に行く人が減るんだよ」

 

太陽「病院に行く人が減るとどうなるの?」

 

父「日本では保険っていうのがあるから、例えば病院で治療費が1万円でも保険を使うと3000円だけしか払わなくて済むんだ」

 

太陽「残りの7000円は誰が払うの?」

 

父「それが税金だよ。市や県や国の税金から払うんだよ」

 

太陽「ということは病人が増えると税金がいっぱいかかるんだね」

 

父「そうだね。つまり、その介護施設にどうして市が7500万円をサポートするかというと健康な人が増えると病院に行く人が少なくなる、すると医療費が減るんだ。他にもね仕事を増やすことが出来るから仕事がなかった人が働けるようになる。ということは働いてなかった人に渡していたお金を払わなくてもよくなるんだ」

 

太陽「そうか、今まで仕事がなくて働けない人に払っていたお金を、仕事を増やしてその人たちは働いてお金をもたえるようになるんだね」

 

父「そうなんだ。ということは市は年間7500万円を払っているけど、結果、医療費が減って失業者が減れば結果、黒字になるだろうって計算してこの方法を取り入れたんだよ」

 

太陽「凄いね。じゃぁさ、これは人工知能で働く人が減るのと逆だね」

 

父「そうだね、みんな働きすぎで病気になってそれを税金で払っているから、健康になるようにすればいいじゃん!その為に一人一人の負担を減らしましょうっていう発想なんだ」

 

太陽「そうか~」

 

父「この逆転の発想をもっともっと使っていけば無駄な税金を使わなくてよくなる。するとそんなにも税金を高くしなくてもいいからベーシックインカムを反対する人が減るんじゃないかな?」

 

太陽「そうか反対する人が減ればベーシックインカムが出来るようになるんだ」

 

父「そう。実は世の中は無駄をなくせばお金はどんどん増えるよ。例えば1円玉を作るのに1円以上もお金がかかるって笑ってしまわない?」

 

太陽「そうなの?」

 

父「紙幣やコインを止めてすべてをデジタル化にしたら、沢山の無駄がなくなるよね。もうお金を作る為に木を切るお金は必要ない。その木をトラックで運んでいたからそのお金も浮く、その木を細かくする為のお金も、船でその木を運んでくるお金、その木を紙にする薬剤費用もいらない、デザイン費、印刷費、他にも細かいことまでかかっていたお金はいらなくなるんだ」

 

太陽「そうか、お金を作る為にお金をいっぱい使っていってたんだね」

 

父「それを辞めれる。そして、今、このお金をデジタル化するのに暗号通貨(仮想通貨)っていうのが出てきてね、これが凄くて今、この暗号通貨が世界を変えるって言われているんだよ」

 

太陽「なに?暗号通貨って」

 

父「じゃぁ次は暗号通貨の話をしようね」

 

太陽「うん、父ちゃん、今、世界はすんごいスピードで変わっているんだね」

 

父「今は本当に面白い。大切なのはこの変化を楽しむ為に勉強することが大事なんだよ」

 

太陽「そうかだから勉強が必要なのか!」

 

父「そう。勉強は人に勝つためでも、いい大学に入るためでもなく、いい会社に入るためでもなく、人生を楽しくしたり世の中を面白くする為に勉強するんだよ、太陽が勉強すればするほど、太陽はしあわせを増やせる人になれるからね」

 

太陽「わかった、なんだか勉強したくなってきた」

 

父「太陽は頼もしいな〜」