太陽と父ちゃん第8話

 

太陽「父ちゃん父ちゃん」

 

父「どうした?」

 

太陽「あのさ、父ちゃんはさ将来、太陽が大人になった時にはもう仕事というのはないかもねって言ってたでしょう?」

 

父「その可能性は大いにあるよ」

 

太陽「でもさ、人工知能によってどんどん仕事が無くなったら仕事がなくなった人は大変なことになるんじゃじゃないのかな?」

 

父「確かにそうだね。ただ、そこは政治の役割でもあるんだけど一人一人がまずは未来を勉強することも大事だよ、太陽、ちょっとこれを見てごらん」

 

重光はパソコンを鞄の中からとりだすとローソンとパナソニックが実験を開始した次世代型コンビニの映像を見せた。

 

https://www.youtube.com/watch?v=CqE89V29WjQ

 

太陽「一つ一つピッピッて人間がしなくてもお金の計算ができてさらに袋つめまでしてくれるの?」

 

父「そうだね、今見たでしょ。お金を計算して袋詰めまで3秒だよ」

 

太陽「これってさ、レジを打つ人が必要ないよね」

 

父「これでびっくりしてちゃダメだよ、こっちはさらに凄いよ」

 

次に重光はレジを通さず買い物が出来るAmazon GOの映像を見せた。

 

https://www.youtube.com/watch?v=NrmMk1Myrxc

 

太陽「なにこれ、レジさえもないじゃない!やっぱりレジの仕事はなくなるよね」

 

父「そうだね、人間にしか出来ないものじゃない仕事はどんどん無くなってゆくだろうね。それがもう来てるということだし、今、レジを仕事にしている人は新しい仕事を探すことも必要になってくるよね」

 

太陽「うん」

 

父「今はね日本は人手不足で外国人を雇っている。それでもまだ人手不足だから仕事はあまるほどある。でもこのまま行くと途中で働きたい人はいっぱいいるけど仕事がない状況が必ず出てくるよね」

 

太陽「そしたらさ、今、レジの仕事の人とかは不安じゃないかな?」

 

父「レジだけじゃないよ、この前はタクシーの仕事もなくなるって言ったよね。車が自動運転になったらトラックの運転手さんもいらなくなるし、バスの運転手さんもなくなるだろうね」

 

太陽「どうするんだろう?」

 

父「そうやって考えることが大事なんだよ。これは人間がはじめてする体験だからね、だから、未来はこれからどうなるのだろう?って考えるんだ、今まで安定していた仕事もどんどんなくなるよ」

 

太陽「例えば?」

 

父「公務員とか銀行員とかね」

 

太陽「そうなの?」

 

父「今ね、日本ではマイナンバー制度によって個人情報が入ったカードをみんなが持つことになるよね。そうするとね、そのカードがあれば今まで市役所に書類をもらいに行って、市役所の人がコピーしたり手続きをしてくれていたのが、もうコンビニで受け取れるようになったり家でも受け取れるようになる。そしたら、市役所の人ももっと少なくていいようになるよね」

 

太陽「人がやっていたことを機械がやってくれるから?」

 

父「父ちゃんが聞いたのはマイナンバーが定着すれば今の三分の一の人でやっていけるようになるって、すると公務員の人は税金で生活しているでしょう?ということは公務員の人が減れば減るほど税金が安くなるってことにもなるんだよ」

 

太陽「そうか、いろんなものが安くなるってこと」

 

父「そうだね。例えばこういうものが広まったらどうだろう?空気から水を作る機械だよ」

 

重光は空気から水を作る機械を太陽に見せた。

 

https://www.youtube.com/watch?v=Jsp_37Ty3qU

 

太陽「水もただになるの?水道代もいらなくなるんだ!本当にお金がかからない世の中になっていくんだね」

 

父「そうだね、ちょっと整理してみようか」

 

太陽「うん」

 

父「水がただになるでしょう?きっと人工知能が出来たら電気代もを作るなんてとっても簡単だから電気代は無料になるし、ガスはもう使わなくなるだろうね」

 

太陽「ガス屋さんも無くなるってこと?」

 

父「うん、そうなるだろうね。もう、大地の中や海の底をわざわざ掘ってエネルギーを取り出すってことはしないだろうね」

 

太陽「じゃぁ原発とかもなくなるの」

 

父「もちろんだよ」

 

太陽「本当に仕事がなくなっていくんだね」

 

父「いつかはすべてが無料の時代がやってくるんだけど、それまでは仕事がなくなってゆく人がどんどん増えて混乱してしまうからおそらく政府はベーシックインカムっていうのをやるだろうね」

 

太陽「なにそれ!」

 

父「それじゃ、次はその話をしようね」

 

太陽「うん」

 

父「太陽も自分で調べてみな」

 

太陽「うん」