ネキトンボ
兵庫県姫路市
アカトンボシリーズ7種目はネキトンボです。
国内では新潟県・福島県以南からトカラ列島に分布していると云われていますが、近年では宮城県でも何度となく見つかっています。ただし、福島より以北で累代を繰り返しているかどうかは、近畿地方に住む私には確認が出来ません。
近畿地方では広く分布が広がっていますが、産地は局地的で木立に囲まれた明るい池や沼で見られる事が多い様です。
翅の根元には濃い橙色紋が見られ、雄は全身が真赤に、雌においても腹部背側が真赤に色付きます。
キトンボやオオキトンボと大きく違うのは、胸部側面に黒太帯が目立つ事で見分ける事が容易です。
生活史に置いて、アカネ属の多くの越冬は卵で過ごす事が多いのに対して、ネキトンボは幼虫で越冬する事が知られています。
さて今年の私のフィールドでは、個体数が昨年は多かったのに対し、今年は個体数が少なく、雌や交尾個体は見つかりませんでした。
毎年、当地でのネキトンボは人懐っこいのが面白く、歩いていると頭上にとまったり、背中にとまったりするのですが、今年は、見つけるのも難義。何とか手の届く個体を見つけました。電気柵の支柱にとまっているネキトンボの目の前に指先を近づけると、やはり留まってくれました。
こんな付き合いが出来る昆虫は面白くて興味深いですね。
さて私の指先のネキトンボは何を考えているのでしょうね?