縁起の良い昆虫 2020年始まるよん~!
皆様
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお付き合いを
お願い申し上げます。
今年!
最初にとりあげるのは
新年を迎えるに「縁起の良い昆虫」です。
~氏神様~2020年1月2日
最初から虫の話題で年始を始めたいと思います。
世の人は物事の節目を迎える際や新年を迎える際には
縁起を担いだり願掛けをするのは、
世界、国内、現在だけに限らず日本古来から続いている風習ですね。
現代の女性や子供達からは「虫が嫌い」、「気持ちが悪い」とよく耳にしますが、
人間と昆虫(蟲)の関係は古来から続いてきた事柄です。
戦国の世では色々な武具の装飾が冑の前立や甲冑の紋様、刀の細工、馬の鞍にまで使われています。
(トンボは前にしか飛ばず後退しないので「勝虫」「将軍虫」として武家社会で縁起を担がれて好まれました。また武士団「村山党」の金子氏などはトンボを家紋に使われています)
武田信玄のムカデ軍旗「百足の旗指物」とムカデ衆、
(ムカデは脚が多い事より集客するという事で商売繁盛の意味もあります)
万葉集(13種類の昆虫が使われています。例えば蚕やコオロギ等)にも昆虫は出てきます。
(蝶は出てこないようですね)
日本書紀には「常世の虫」「常世の神」と書かれ「イモムシ」が神様として取り上げられた事件について書かれています。
(いつかは「常世の虫」についてブログで書きたいので関係神社等も撮影に出かけていますが、まだまだこの題目を書くためのレベルには達っせてません。難しく永遠の課題です)
日本書紀においては古代の日本の事を「秋津島(あきつしま)」「蜻蛉島(あきつしま)」と書かれていた時代があります。
(神武天皇が嗛間丘(ほほまのおか)(今の奈良県御所市)で国見の際に「まるでトンボの交尾姿に日本の地形が似ていると云われた伝承があります。(ちなみに吉野の昔話にも同じような逸話がありますので2つの起源説が残されています))
古墳時代の銅鐸には、トンボの絵模様が描かれている物が福岡県から出土しています。
(それ以降の弥生時代等の各地の出土品にもカマキリ、クモ、亀、サギ、カエルなど農耕に関わる物が書かれています)
これらの事より、人間と昆虫は日本の古来より長い期間を人と関わってきた事は間違いない事柄です。
現代の「虫が気持ち悪い!見るのも嫌だ」って云ってる重症の人達には教えてあげましょう!
「君のご先祖は虫と関わって、今の君が存在してるんだよ!」ってネ!
(私も大きな事は言えませんがゴキちゃん、蜘蛛、脚の多い蟲は触れないです)
さてさて!!このブログ更新で
昆虫と関連する縁起物って~?って何何???
と云う事から、これまで文章だけで紹介するのでなく、
現代の考え方でも写真を加えて、
無理にでもコジツケて紹介してみましょう!
最初にとりあげるのは
今も昔も人気のヤマトタマムシでしょうね。
漢字では「玉虫」「吉兆虫」と表され、
小箱に納めてタンスに入れておくと着物が増えると伝わっています。
タマムシは熱帯地方から温帯にかけて15000種以上が生息しているとされて、多くの種類ではキラキラ輝く構造色を発しています。
これは太陽光線から体温上昇を避ける為や、七色に変化する色彩で天敵の鳥の目を迷わす為ともされています。
また、飛鳥時代から伝わる法隆寺の宝物「玉虫厨子」のように、長い期間経過しても色彩が色褪せずに、現在に輝いた装飾を我々に魅せてくれます。
その次は
コガネムシでしょうか?
今回はあえてコガネムシの仲間の糞虫をとりあげました。
横にドングリがあるので大きさが判るでしょう~か!
コガネムシは漢字では「黄金虫」「金亀虫」とされます。
名前の如く縁起がより名前ですが、近年では園芸等の害虫で嫌われていますね。
ちなみにタマムシもエノキ等の害虫ですがコガネムシのように昆虫の名前と害虫とはマルマル反対ですよね。
今回はコガネムシの仲間の糞虫オオセンチコガネをとりあげましたが、この写真の個体は紀伊半島に生息する瑠璃色の色彩を持ったルリセンチコガネになります。日本の広い地域では赤胴色の色彩です。
糞虫なのでウン(運)がつく意味では更に縁起が良いと思いますが、糞虫でも、この美麗な姿はいつまでも眺めていられます。
さらに名前では
ニシキキンカメムシと云う処でしょうか?
漢字で示すと「錦金亀虫」
錦、金、亀、と列記されればこの上なく縁起ものですね。
私、いつも岡山県内では、かなり見つけるのに苦労させられます。
クワガタ、カブトムシの愛好家であるなら
こちらも加えておかねばなりません。
キンイロクワガタの仲間です。
モチロン代表は「パプアキンイロクワガタ」
左4匹がパプキン、右上下2匹はアウラタキンイロクワガタです。
名前に金色と付くクワガタは、この幾つかの仲間だけでしょう。
綺麗な翅を持つクワガタでは上位に位置する種類ですが、
容易な飼育に色んな色彩バージョンも楽しめる手軽に扱えるクワガタですね。
最後はやはり「オウゴンオニクワガタ」でしょうね!
「黄金鬼鍬形」
ただ単に黄金と名付けられているだけですが、
一般の多くの種類のクワガタの形状からは一線を越えた姿で
ソコソコ大きなサイズに黄金に輝く翅は、憧れのクワガタで間違いありません。
他にも色んな縁起を担いだ昆虫はあると思いますがこの辺りで今回は切りあげましょう!
兵庫県の播磨地方には「BanCul(バンカル)」と云われる季刊雑誌があります。
兵庫県南西部に関わる雑誌になりますが、
姫路市文化センター内の姫路市文化国際交流財団で出版され、
誌名のバンカルは「播州カルチャー」の略で、播磨の文化、魅力などを発信しています。
昨年2019年の冬号より、春号、夏号、秋号と我が師匠が「ハリマの昆虫 フォークロア」を連載されています。
当方も師匠に協力させて頂いて1年になりますので新しい気持ちで新年を迎えたいと思います。
(師匠の御蔭で季刊誌で昆虫写真を使ってもらってるよ!)
ちなみにNo.114号の2020年冬号には巻末題目「めでたい昆虫」での連載になっております。
最新号の販売店
- 姫路市文化センター
- 姫路キャスパホール
- パルナソスホール
- 書写の里・美術工芸館
- 市政情報センター(姫路市役所1階)
- 姫路市立美術館
- 姫路文学館
- はりまっ子歴博店
- 日本玩具博物館
- 加古川総合文化センター
- その他県内主要書店
最後は小林一茶の句から
今年の心意気を!!!!!
「なまけるな雀はおどる蝶は舞う」
失礼、本当は
「寝ころんで蝶泊まらせる外湯哉」
そのとおりで
湯に浸かりながら蝶を眺めていたいです。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
~てんとうむし~