ハッチョウトンボ
兵庫県播磨平野
2017年06月17日
ここ、播磨平野の某湿原は、山に囲まれてた谷間に湿原が残されています。
播磨平野と言っても、広いのですが、こちらの市では、播州、東播、北播磨と色々な呼ばれ方をします。
平成26年に保護地区に指定されてから、地元住民と、保護関係者によって、湿原に向かう道や、木道、鹿柵、雑木の伐採など大がかりな整備が行われています。
湿原には、平日には、カメラマンが訪れ、自然環境を撮影されています。
土曜、日曜には、次々と団体さんが、関係者からの説明を聞きながら、自然を観察されています。
季節によって、色々な自然が観察出来るのですが、目的の昆虫たちは今が盛りを迎えていると考えて訪れましたが、やはり自然相手では、私の考え道理ではありませんでした。
目的の昆虫はハッチョウトンボに変更で決定!
ハッチョウトンボは1円玉と比べられるほど小さなとんぼです。
訪れられた人も、私がカメラを構えているのを不思議に見られていましたが、ハッチョウトンボを指摘させて頂くと皆さんカメラや携帯電話で撮影されていました。
赤茶けた湿原ですから、声をかけなければ見落としてしまうほど、風景にとけこんでしまう小さなトンボなのです。
輝いた水面と共に。
赤い水面よりも真っ赤なトンボ。
そんな姿勢ではくたびれるよ! 腰痛になるよー!
頭に血が昇って真っ赤になるよ! 「あっそうか」だから真っ赤なのか?そうじゃないって!
実は「体温が上昇するのを防ぐ為」の姿勢行動との説があります。
太陽の光を避ける為の姿勢なのでしょうね。
♀は、♂とはこんなに違います。
♀の数は♂に比べて、少し個体数が少ないようでした。
未成熟(テネラル)個体。
日が経つと共に上の数枚の写真の様に成熟個体の色に変化していきます。
トンボ類の未成熟(テネラル)個体は、成熟個体の♂や♀とは違う種類に見えますね。
湿原の御馴染、トキソウは沢山ありましたが、すでに
花の盛りは過ぎていました。数株の綺麗な株を見つけて撮影。
こちら、カキランは今からが見頃です。
発生地はやはり、酸化鉄?に赤く変色した、湿原です。
このように油が浮いたような湿原で、ハッチョウトンボが見られるようですね。
もちろん自然の摂理で、この様な状態の湿原ですよ。
水質や栄養状態が生息に適していて、関係しているのでしょうか?
一様、規制看板を添付しておきますが、心ない人が訪れないように場所の特定が出来ないように白塗りしています。
ただ、多くの人が観察に訪れていますので、隠す必要もないのですが。
日本全国で湿原が減少して、ハッチョウトンボが減少し絶滅危惧種の各ランクに指定されているのが現実ですね。
このようね自然環境のハッチョウトンボや湿原を次世代に残していきたいものです。