魔女のいる森 | てんてこまいの介護日記

てんてこまいの介護日記

母の介護に加え、一人暮らしの叔母の介護も加わり、てんてこまいの介護日記です。

ご訪問ありがとうございますおねがい
介護タクシーに乗って母は回復期病院「夢と森の中央病院」に転院しました。到着早々、何だかいろいろモタモタした病院です。前回の話はこちら⬇️


診察室では女性の先生が待っていた。
診察室に入っても母は車椅子の上で眠りこけていた。
すると、先生は眠っている母を強く揺さぶり、無理やり起こして、まだ目を開けるのもままならない寝ぼけた状態の母に、矢継ぎ早に質問を始めた。

「梅園さん、梅園さん!ここがどこだか、わかりますか?!」

寝ぼけ眼の母がわかるはずがない。
「あ、はい...、えっと...」
戸惑う母に先生は容赦ない。

「ここは病院ですよ。わかる?何て病院?!」

それは無理でしょ。誰もこの奇妙な病院の名前なんて伝えていない。

「わかりません」
母が答えた。

「病院もわからないのね」
と先生。
そしてカルテに書き込む。

いやいや、こんな名前の病院、年寄りには難易度高いから!
それに誰も母に伝えてないんだから、わかるわけがないショボーン

先生は次々と高圧的な態度で質問を続け、最初は戸惑っていた母も、途中からムッとして口を閉ざしてしまった。(完全におへそが曲がっちゃったね😅)

私も最初は口を出さずにいたものの、たまらず
「今、起きたばかりで寝ぼけた状態ですから。それにこちらの病院の名前は誰も母に伝えていないので...」
と言ったが、先生は半笑いで首を振り、とりあってくれない。

あれもわからない、こんなこともわからない...と、ムッとして黙っている母を何も答えられないボケ老人のようにさげすむように言ってから、今度はこちらに質問がとんできた。

「大学病院で説明は聞いてきましたね」
と先生。

「はい、回復期病院でリハビリをすることで元気に退院できると..」

と私が話し始めると、先生はバカにしたように鼻で笑い、

「91歳ですよ。認知症も進んでいるし、もう普通の生活は無理ですね

もう普通の生活は無理って、どういうこと?!まだリハビリも何もしないうちに、もうそれは決定なの?!

予想だにしない言葉に私は

「そ、そんな、90歳にしては元気だから、もちろん、もう、一人暮らしはできないけれど、リハビリでトイレにも行けるようになるだろうし、元気になれると...」

何だか私もしどろもどろになる。

先生はたたみかけるように

「高次脳機能障害ってわかります?今回、脳梗塞で、脳出血もしていて、そんなトイレに自分で行けるようになるなんて、ありえない」



そして、トイレどころか、立ち上がることも無理だろうし、ベットで起き上がることも難しい...と早くも寝たきり宣言のように言われてしまう😱

大学病院での話や回復の様子も伝えたが、全く受け付けてもらえない。

大学病院の診断ではなく、診断するのは私だと言わんばかりで、その態度に母も私もそして娘もムッとして押し黙ってしまった。

もともとこの「夢と森の中央病院」公立系だったらしいが(その時は普通?の名前だったらしい)、現在は私立のA大学病院の系列となり、院長もA大学病院出身者だ。
後から知ったが、この女性の先生はA医大より偏差値の高い国立の医学部出身で、A医大出身の若手の医師をバカにしていたようだった。だからA大学病院の診断などちゃんと見る気持ちなどなかったのかもしれない。
そして、母をリハビリで元気にするつもりも...
いや、入院してわかったことだが、この先生はここに送り込まれた高齢者誰一人として元の生活にもどそうとは思わない、全ての高齢者をおとなしくさせる...思考を停止させ、リハビリ入院期間を滞りなく過ごさせるようにする...

夢と森の中央病院は...看板の「夢」の字がはずれていたが、そう、夢をなくした森、魔女が巣くう森🌳だったのだ😱💦
(ホラー?!いえいえ、ホラーよりこわいです滝汗 )
*あくまで個人の感想です。あしからず.,。
(つづく)