*大病院占拠の内容に触れてます
今からお楽しみの方はお気をつけください
また悪夢を見る
1年前の事件
刑事として俺の判断は間違っていない
それでも心は壊れた
「 まあ十分に休め 」
は?
上辺だけの上の連中の言葉
休んで時間が解決するのか 厄介者は追い出され休職中の俺 手に残る火傷の跡 怪我は回復してもアイツの顔がチラつくんだ 八つ当たりばかりして妻とは離婚した
最低な俺
ある日
「 櫻井さん僕の知り合いの先生に紹介状書きますね 」
今まで診てくれていた先生に言われた 毎回薬を貰うだけだからな
握りしめた紹介状
こじんまりとしたクリニックの中に入った 待ち時間もなく直ぐに診てくれた
ノックの後
「 どうぞ 」
「 失礼しま、」
!!!!!
俺を見るマスクをしていても分かる優しい綺麗な笑顔 花か咲いたみたいだ
「 櫻井さんとふたりにしてもらえますか?」
そして2人になった
俺は今までの経緯を話した 時々声が震えて詰まる
その間ずっと黙って聞いてくれる先生
そっ
何にも言わないで俺の震える手の火傷の跡を撫でる
「 熱かったね 痛かったね 」
「 よく薬に依存するから出来るだけ出さないで 種類を減らしてなんてご家族にお願いされるんですけど 僕はそのツラさを少しでも和らげてくれるお薬は正しく飲めばいいと思います 」
癒される
ふわふわ
痛みもない
不思議な感覚だ
「 櫻井さん良かったらまた僕とお話しましょうね 」
「 ·····あの 」
「 はい 」
「 先生に一目惚れしました。好きです 」
そしてマスクを取った先生は 俺の手の火傷にキスをした
「 僕も好きです 」
「 相葉先生 」
「 雅紀」
「 これは僕の連絡先です 」
「櫻井さん 」
「 翔ちゃん 」
ふんわりとハグをした
ありがとう
あなたの優しさで元気になりました
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まだ描いた夢には
追いつかなくても
僕らは一つ道選んで
ただ長く伸びてゆく
影を見ていたら
きっと負けない気がした
失くしてしまわないように
心に刻んだ香り
そっと 笑顔が咲くような
心が触れ合う このまま
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( 嵐さんの花の1番好きな歌詞です )
終わり