朝から、「秋の木の実の観察会」に参加して来ました。

電車に乗って、20分程の所にある大きな自然公園へ向かいます。

お天気は薄曇り。

そんなに寒くなく、丁度良いお散歩日和。







自然観察指導員さんのお話を聞きながら、参加者は皆、自分のペースでゆっくり歩いたり、木の実を拾ったり、木を見上げたり。

私もうっとりしながら、列の一番後ろを、のんびり歩きます。



ああ、森、大好き。

木、大好き。

鳥、大好き。

木の実、大好き。

いい匂い。

この独特の湿気が好き。

木と苔から、白いオーラが、もや~んと出ている。

お寺のお堂の中にいるみたい。

幸せ。

坂道のてっぺんで振り返ると、緑、黄緑色、黄色、赤、褐色のグラデーションの長~い並木道。

幸せ。







「何か、おいしそうな匂いがしませんか?」

指導員さんの声に、…そう言えば。

クンクンクン。

カツラの木です。

カツラの木の葉っぱは、地面に落ちると発酵して、カラメルのような匂いを漂わせることを知りました。

確かに、湿った苔の匂いに、お砂糖を焦がしたような甘い香りが混じります。







「この穴をちょっと、覗いてみてください」

黒く枯れたツタが絡まる藪をよく見てみると、小さな穴があり、その穴はずっと遠くの方まで続いています。

「いのししが通るケモノミチです」

すごい!

小さなトトロが通った、あの道みたいでした。







背の高いイチョウの木の前に来ました。

「本来、植物というものは、何とか色々工夫して、いい香りの、甘いおいしい実を一生懸命つけて、動物に食べてもらい、動物のフンによって、種を遠くへ運んでもらいます。

銀杏の実は独特の匂いと、食べるとかぶれることが原因で、人間以外の哺乳類は食べません。

けれどかつては、人間以外の哺乳類も食べていました。

恐竜です。

恐竜の絶滅と共に、イチョウの種を運んでくれる動物はいなくなりました。

そういう植物を、依存種と言います。

今、イチョウの木が絶滅していないのは、人間が植えているからです。







何だか、とても印象に残る話。

植物も、工夫と努力で、自分の種を残していくのだなあ。









今回、私がこの会に参加した動機は、子供の頃から木の実が好きだから。

そして今月末、開催予定の「インナーチャイルドワークショップ」に、何らかの良い影響を与えそうな予感がしたから。

拾って来た木の実をワークショップに使えれば素敵かなあ、と思い色々拾いつつも、その木の実をどんな風に使うのか、今のところ、まだまったくイメージはありません。

むしろ私自身が、木の、森の精霊とたくさん交わることが、今、私に一番必要なことだったのかなと思いながら、まだうっとり状態のまま、電車に揺られて家路へ。